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初任者研修と実務者研修の違いとは?資格の特徴や選び方を詳しく解説

介護職は、資格取得でキャリアアップが図れる職業です。介護職に転職したい、もしくは介護職としてキャリアアップをしたい方のなかには、資格取得を目指している方もいるでしょう。

しかし、介護に関する資格は複数あるため、どの資格を取ればよいのか悩んでしまうかもしれません。この記事では、初任者研修と実務者研修の違いについて解説します。

他業種から介護職への転職を考えている方や、転職でキャリアアップを図りたい方の参考になれば幸いです。

初任者研修と実務者研修の基本概要

試験勉強をする女性

初任者研修と実務者研修は、どちらも介護に携わる方向けの資格です。研修を受講した後に修了試験を受けることで取得できます。

研修の内容や難易度は異なるものの、どちらも介護に関わる知識やスキルを証明するための資格です。

また、無資格者は利用者の身体に直接触れる介助ができません。施設内であれば、有資格者の指導のもと、無資格者も身体介護が可能です。

しかし、訪問介護の場合は有資格者による指導が難しいため、無資格者は訪問介護に携わることはできません。

無資格者は、制限つきの身体介助や施設内の事務作業、送迎業務は可能ですが、どうしても業務内容に制限が生じます。

そのため、有資格者には手当が発生するなど、給与面での違いもあるのです。

初任者研修とはどんな資格?

初任者研修は、介護職として働くために必要な基礎知識やスキルを証明する資格です。2013年3月に廃止されたホームヘルパー資格の2級に相当します。

スクールなどの指定機関で130時間の研修を受け、筆記試験に合格することで取得できます。合格基準は自治体によって異なりますが、70%以上で合格としている自治体が多いです。

筆記試験が不合格だった場合も追試制度があります。研修で受講する科目は以下の9科目です。

  • 人間の尊厳と自立
  • 社会の理解Ⅰ
  • 介護の基本Ⅰ
  • 生活支援技術Ⅰ
  • 生活支援技術Ⅱ
  • 認知症の理解Ⅰ
  • 障害の理解Ⅰ
  • こころとからだのしくみⅠ
  • 介護課程Ⅰ

初任者研修を取得することで、訪問介護を含む介護保険法上のサービスすべてを実行できるようになります。

実務者研修とはどんな資格?

悩んでいる介護士の女性

初任者研修と同様に、介護職として働くために必要な知識やスキルを証明する資格です。

初任者研修では基礎知識を扱いますが、実務者研修ではより実践的な知識が身につけられます。

実務者研修は、20科目450時間の研修を受講することで取得可能です。スクールによっては、独自の修了試験を設けているところもあります。

研修内容の一部は初任者研修と重複しているため、初任者研修を取得済みの方は、9科目130時間分の研修が免除される仕組みです。

初任者研修と異なり修了試験の実施義務がなく、スクールや自治体によって修了の難易度は異なります。

しかし、修了試験が不合格だった場合でも補講などの救済措置を設けているスクールが多く、取得難易度は高くありません。

また、実務者研修を取得することで、国家資格である介護福祉士の受験資格を得ることができます。ほかにも、実務者研修を所持していれば、サービス提供責任者に就くことが可能です。

2つの資格の位置づけと役割

どちらも介護職の基礎的な知識やスキルを身につけるために必要な資格です。国家資格である介護福祉士や認定介護福祉士の前段階として位置付けられています。

しかし、実務に携わりながら実務者研修を取得するのは負担が大きいです。厚生労働省では、未経験の方へ実務者研修から受講することを推奨しています。

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初任者研修と実務者研修の違い

勉強イメージ

研修を通して取得する点で類似している初任者研修と実務者研修ですが、細かな違いがあります。

資格名も似ているため、どのような違いがあるのか疑問に思う方もいるかもしれません。

初任者研修を取得すべきか、実務者研修を受けるべきか悩んでいる方は、参考にしてみてください。

資格取得にかかる期間の違い

初任者研修は1ヶ月半、実務者研修は6ヶ月を見込んでおくとよいでしょう。実務者研修に関しては、初任者研修を所持していれば4ヶ月程で取得可能です。

資格取得にかかる期間に関しては、あくまでも目安です。研修の受講スピードによってはさらに時間がかかる場合があります。

学習内容(科目数)の違い

資格取得に必要な科目数も異なります。初任者研修の取得に必要な科目数は9科目ですが、実務者研修の取得には20科目が必要です。

しかし、すでに初任者研修を取得している場合は、11科目の研修で実務者研修の資格が取得できます。

修了試験の有無と難易度の違い

苦悩する女性

初任者研修は筆記試験の合格をもって資格取得となります。一方で、実務者研修の修了試験は必須ではありません。

初任者研修の修了試験は自治体によって合格ラインが異なります。70%の正答で合格としている自治体が多いものの、合格ラインは事前に確認しておく必要があるでしょう。

また、もし試験で不合格だった場合でも追試験を受けることができます。そのため、初任者研修の修了試験は合格率が高いです。

実務者研修の修了試験は必須ではないものの、スクールによっては修了試験を設けているところもあります。

初任者研修と同様に、不合格だった場合の救済措置を設けているスクールが多いため、合格率は高いです。

初任者研修と実務者研修ともに、修了試験は落とすための試験ではありません。真面目に研修を受け、しっかりと復習ができていれば合格できるでしょう。

資格取得費用の違い

初任者研修は60,000〜80,000円、実務者研修は100,000〜200,000円程の費用が一般的です。通うスクールによっても金額は異なります。

実務者研修は、所持している資格によって費用が変化します。初任者研修やホームヘルパー資格を取得する際に受講した研修は免除が可能です。

資格取得にかかる費用を抑えたい方は、初任者研修を受けずに実務者研修から挑戦してみてもよいかもしれません。

初任者研修と実務者研修の共通点

若い介護士

初任者研修と実務者研修は、資格取得にかかる期間や費用が異なりますが、共通点もあります。どちらの資格を取得するか判断する際の参考にしてみてください。

どちらも国家資格ではない公的資格

初任者研修と実務者研修は、どちらも国家資格ではありません。自治体や業界団体が実施する公的資格です。

法的拘束力のある国家資格とは異なりますが、業界内で一定の信頼度を得ることができます。

介護職の国家資格としては、介護福祉士があります。

介護福祉士の取得には複数ルートがあるものの、一般的な実務ルートで介護福祉士を受験するには、3年以上の実務経験が必要です。福祉系の養成施設や高校を卒業した場合は、その限りではありません。

そのため、初任者研修や実務者研修を取得してから、段階的に介護福祉士の取得を目指すのがおすすめです。

取得に特別な受験資格が不要

初任者研修と実務者研修は、どちらも取得要件がありません。そのため、介護職の経験が少ない方や未経験の方でも取得することができます。

資格を取得しながら知識を深めることができる点で、初任者研修もしくは実務者研修を取得しておくと、経験・未経験問わず転職に有利になるでしょう。

基礎的な介護知識・スキルを学べる

研修の範囲は異なるものの、初任者研修と実務者研修は介護職に必要な基礎知識とスキルを学ぶことが可能です。

専門的な資格の前段階に位置しているという点で共通しています。

より専門的な資格としては、国家資格の介護福祉士や認定介護福祉士が挙げられます。どちらも実務年数が受験要項に含まれるため、実務者研修を経て段階的に目指すのがよいでしょう。

初任者研修を取得するメリット

メリット

実務者研修の研修内容には、初任者研修の研修内容が含まれています。一見、初任者研修から取得する必要がないように思えるかもしれません。

しかし、初任者研修から段階を踏んでスキルアップするメリットも存在しています。詳細を見ていきましょう。

短期間・低費用で取得可能

初任者研修の研修時間は130時間と、1ヶ月程で取得可能です。また、費用も60,000〜80,000円と、実務者研修よりも低い傾向にあります。

短期間で費用を抑えて資格取得を目指したい方におすすめです。

未経験でも介護職に入りやすい

初任者研修では、介護の基礎的な知識を学ぶことができます。また、ほかの介護職資格と比べて研修時間も短いです。

そのため、未経験から介護業界に転職する方が、事前の準備として取得するのにはおすすめの資格でしょう。

また、初任者研修を取得することで給与にも差が生じます

厚生労働省の調査によれば、無資格者の月給が268,680円だったのに対し、初任者研修の保有者は月給300,240円と30,000円程差がありました。

ステップアップの基礎資格になる

おすすめする介護福祉士

初任者研修は、介護の基礎知識を学べるため、介護職でステップアップする際の第一歩になるでしょう。

初任者研修の次に取得する資格として実務者研修がありますが、全20科目450時間と取得に時間がかかります。

しかし、初任者研修を取得していれば、320時間の研修で実務者研修を取得可能です。

また、初任者研修を取得すると身体介助が可能になるため、監督者なしの介助や訪問介護に従事することができます。

無資格の場合と比較して格段に業務の幅が広がるでしょう。

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実務者研修を取得するメリット

高齢者と介護福祉士

実務者研修は、初任者研修と比べると研修時間が大幅に増えます。また、資格取得にかかる費用も増加します。その分、資格取得のメリットが大きいのも特徴です。

具体的には、次のステップである国家資格の取得につながる、資格を所持していないと就けない業務ができるなどが挙げられます。詳細をみていきましょう。

介護福祉士国家試験の受験資格になる

国家資格の介護福祉士を受験するためには、実務者研修を取得している必要があります。将来的に介護福祉士を取得したい方は、まず実務者研修の取得から目指すとよいでしょう。

介護福祉士は介護職に人気の資格で、正社員では55%が取得しており、非正規でも23%が取得しています。

介護福祉士になると給与も高くなる傾向です。

厚生労働省の調査によれば無資格者の平均月収は268,680円なのに対し、介護福祉士の平均月収は331,080円と約60,000円の差があります。

介護職として「キャリアアップを図りたい」「給与を上げたい」という方は、実務者研修を取得して介護福祉士を目指すのがおすすめです。

サービス提供責任者を目指せる

問診をする介護士

実務者研修を取得すると、サービス提供責任者に就くことができます。サービス提供責任者は訪問介護事業者に必ず配置する必要があり、需要の高いポジションです。

サービス提供責任者は、利用者40人ごとに1名の配置が義務付けられています。そのため、大きな事業所であれば複数人の有資格者が必要となります。

サービス提供責任者の主な業務は、訪問介護計画の作成や利用者の状況把握、訪問介護職員への指導などが挙げられます。

介護職として利用者と接するだけでなく、事業者の運営にも関わることになるでしょう。

医療的ケア(たん吸引・経管栄養)が学べる

介護に必要なたん吸引・経管栄養といった行為は医療行為に該当します。介護職においても特定の有資格者のみが対応可能です。

実務者研修を取得しただけではたん吸引・経管栄養などの医療行為を行うことはできません。

たん吸引・経管栄養を行うためには、喀痰吸引等研修を受ける必要があります。実務者研修では、喀痰吸引等研修の基礎にあたる研修が含まれているため、実地研修を受ければ対応可能です。

医療的ケアの基礎を学べるという点は、実務者研修の大きなメリットでしょう。

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資格を取る順番と選び方のポイント

カラフルなポイントの文字とノート

段階を踏んで資格を取得したい方であれば、初任者研修を取得した後に実務者研修を取得するのがよいでしょう。

実務者研修は取得要項の指定がないため、初任者研修を取得していなくても取得可能です。

ただし、実務者研修は初任者研修の内容を含むため、実務者研修を取得済みの方が初任者研修を取得する必要はないでしょう。

初任者研修から取得するべきか、実務者研修のみ取得すべきか悩む方もいるかもしれません。

そのような場合は、現在の状況や今後のキャリアプランをもとに取得する資格を考えるとよいでしょう。

未経験者・初心者は初任者研修からがおすすめ

初任者研修は、介護の基礎知識が取得できる資格です。介護業界が未経験の方や就労してから時間の経っていない方であれば、初任者研修から受講するとよいでしょう。

初任者研修と実務者研修は一部の科目が重複しているため、初任者研修で学んだ内容が無駄になることはありません。

徐々にステップアップしたい方も初任者研修から取得することをおすすめします。

キャリアアップや介護福祉士を目指すなら実務者研修

散歩する車椅子の高齢者と介護士の女性

一定期間、介護職として業務に取り組んだことのある方であれば、実務者研修の受講をおすすめします。

実務者研修は、介護福祉士の受験要項になっているほか、サービス提供責任者になるために必須の資格です。

すでに介護事業所に勤務している方で、キャリアアップを図りたい方向けの資格といえるでしょう。

また、実務者研修のなかには、初任者研修で学ぶ項目が含まれています。未経験や初心者の方でも、一気にスキルアップしたいの場合は実務者研修から取得するとよいでしょう。

両資格を順番に取得するメリット

実務者研修は、初任者研修の内容も含んでいます。そのため、時間に余裕がある方は実務者研修から受講してもよいでしょう。

一方で、初任者研修から受講した方がよい場合もあります。

業界未経験で知識習得に自信がない方や、現在の職種や職場での業務に取り組みながら資格を取得したい方は、初任者研修から取得するのがおすすめです。

現在介護職以外の職種に就いている方の場合、現職の業務に取り組みつつ、資格を取得するとスムーズに転職できるかもしれません。

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自分に合った資格を選んでキャリアアップを目指そう

声がけする介護福祉士の女性

初任者研修と実務者研修は、身につく知識や取得の難易度に違いがあります。

しかし、どちらも介護の基礎的なスキルを所持していることを証明できるため、介護職を目指す方や介護業界で転職したい方にはおすすめの資格です。

働きながら取得するのか、いつまでに資格が必要なのかなど、ご自分の状況にあわせて取得する資格を選ぶとよいでしょう。

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