介護老人福祉施設とは
地方自治体や社会福祉法人が運営する介護老人福祉施設は、2015年4月より新規入所者は原則的に要介護3以上の高齢者に限定して、入所が認められるようになりました。
ただし要介護1または2の高齢者でも、認知症により生活に支障がある方や単身世帯でやむを得ない事情がある場合には、市町村から特例で入所が認められるケースもあります。
入所者に対しては、入浴、排泄、食事などの日常生活のお世話や介護を行うことが主なサービスです。
介護老人福祉施設は公的な機関が運営をしているため、利用費が抑えられます。看護師も常駐しており、健康管理のサービスが受けられる点も魅力で、多くの方に選ばれています。
介護老人福祉施設は、一般的には特別養護老人ホーム(特養)と呼ばれることがあり、主に施設の規模や運営形態により、さまざまなタイプの施設があります。
介護老人福祉施設の定義
介護保険法第8条27項に基づいて、介護老人福祉施設は以下のとおり定義されています。
介護老人福祉施設は、都道府県知事の指定を受けた公的な施設で、要介護3以上の高齢者を対象としています。
施設サービス計画に基づき、日常生活の介助や介護、健康管理と機能訓練など生活全般にわたる支援の提供を目的とした施設です。
また、老人福祉法第20条の5では、入所定員30人以上の特別養護老人ホームのことを指します。
介護老人福祉施設と特別養護老人ホームは呼称が異なりますが、入所対象者やサービス内容に違いがないので、詳しく確認しましょう。
介護老人福祉施設と特別養護老人ホームの違い
介護老人福祉施設と特別養護老人ホームは、基本的に同じ位置づけの施設を指します。厚生労働省のホームページでも介護老人福祉施設=特別養護老人ホームでサービス内容も一緒です。
2つの違いは、どのような法律に基づいて規定されているかにあります。介護老人福祉施設は介護保険法に基づいています。
特別養護老人ホームは老人福祉法に基づいた施設です。それぞれの法律には以下の違いがあります。
老人福祉法は、高齢者が安心感をもって自分らしく暮らせるような支援を目的とした法律です。
一方の介護保険法は、介護が必要な人を、社会みんなで支えていくために作られた法律です。
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介護老人福祉施設の仕事内容
介護老人福祉施設の仕事は要介護の高齢者のための生活施設であり、介護サービスや生活支援が提供されています。
施設の規模に応じて、職員の配置数も明確に定められています。
介護職員や看護職員は、入所者三人に対して一人が基本ですが、常勤の義務のない医師、栄養士、機能訓練指導員が一人以上配置されている施設が少なくありません。
介護老人福祉施設で働く職員は大きく分けて医療系と福祉系、そのほか
の3つの分野が代表的な仕事です。主な職種をそれぞれの分野に分けて紹介します。
- 医療系:医師、看護師、機能訓練指導員、栄養士または管理栄養士
- 福祉系:介護職員、ケアマネージャー、生活相談員
- そのほか:施設管理者、事務員、調理員
それぞれの職員が入所者の健康管理から日常の世話までを行います。いくつかのサービスを紹介していきましょう。
食事・入浴・排泄などの身体介助
基本的には要介護3以上の入所者のため、食事、入浴、排泄、体勢の変換や口腔ケアとさまざまな身体介助を行います。
現在入所している高齢者の要介護度の平均は約4.0と高く、年々要介護度の水準は上昇傾向にあります。
2015年からは新たに入所できるのは原則として要介護3以上の高齢者に限定されましたが、それでも入所者の数は増え続けているのが現状です。
要介護度の高い入所者の方が多いため、通常の身体介助も体力的な負担が大きい傾向にあります。
利用者の生活援助
介護のほかにも生活の質を維持するために安心感をもって入所者の日常生活全般の援助を行います。
居室やフロアなどの清掃やリハビリテーションなどの機能訓練と健康管理をプライバシーに配慮しながら、一人ひとりのニーズと心身の状況に応じて、適切なケアを提供します。
レクリエーションの実施
レクリエーションの実施は、介護施設にとってとても重要な行事です。
単なる余暇や娯楽ではなく、高齢者にとっては適度な運動やストレス発散、認知機能の予防や改善などさまざまな効果を発揮します。
レクリエーションの種類には、身体を使うものや手先を使うもの、脳をつかうものと歌や音楽を楽しむものまでさまざまあります。
それぞれのレクリエーションは、高齢者の心身機能の改善にとても効果的です。ただし、無理な強制はできないため、入所者の意思を尊重しましょう。
各事業所では、安全性に配慮しながら、入所者の状態に合ったレクリエーションを実施しています。
介護老人福祉施設で働く介護士の給与相場
厚生労働省が2024年度に行った介護従事者の処遇に関する調査によると、正社員の基本給では、介護老人福祉施設(特養)で平均基本給は199,760円でした。
基本給とは手当などを含まない金額ですが、介護士の場合は夜勤手当や資格手当、経験手当などが加わります。
手当を含めた平均月収は361,860円で、特養での年収は約4,340,000円となっています。介護老人福祉施設はほかの介護施設や事業所と比べても、給与が高いようです。
全国に介護老人福祉施設は8,421施設ありますが、給与に関しても地域差があり、高い都市部では月収が300,000円前後で地方では200,000円台前半が少なくありません。
介護職が給与をあげる方法のひとつに、資格を取得して手当をもらう方法があります。
資格の取得は収入アップだけでなく、自分のキャリアアップにもつながるので、ぜひ挑戦してみましょう。
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介護士が介護老人福祉施設で働くメリット
介護老人福祉施設で働く介護士のなかには、給与の高さを重要視する方も少なくありません。
しかし、長く安心感をもって働くためには給与だけでなく、職場の働きやすさや福利厚生、スキルアップの機会など将来を見据えたメリットが整っていることも大切です。
介護老人福祉施設で働くメリットをいくつか詳しく紹介します。
福利厚生が充実している
介護の仕事では、福利厚生の充実がとても重要なポイントになります。
介護職は身体的にも精神的にも負担が大きい仕事のため、安心感をもって働き続けるには職場のサポート体制が欠かせません。
一般的な福利厚生には、社会保険の完備や通勤手当または交通費補助などがあり、事業所によっては交通費が全額支給されることもあります。
また、食事補助制度や健康管理支援の定期検診、産休・育休制度、特別休暇、資格取得手当のように多様な福利厚生が用意されている施設が少なくありません。
高度な介護スキルが身に付く
介護老人福祉施設は要介護の高齢者が利用しているため、身体介助や認知症ケアなどの専門的で実践的なスキルが求められる場面も少なくありません。
未経験で入職した場合でも、日々の業務を通じて現場での経験を積んでいくなかで、少しずつ必要な知識や実際に活かせる資格の理解ができるようになります。
自然と、より専門的なスキルの習得を目指すようになるでしょう。施設自体も研修や資格取得支援が充実しており、キャリアアップやスキルアップの機会も少なくありません。
利用者とじっくり向き合うことができる
特別養護老人ホームは要介護度の高い高齢者が多く入所されるため、入所期間も長くなることが少なくありません。そのため終の棲家として位置付けられています。
入所者と長期にわたって信頼関係を築いていくため、生活全般をサポートする体制ができています。
終身利用の高齢者も多く、施設で最期を迎えたいと願うケースもあります。そのため、施設側も看取り体制を整えている場合も少なくありません。
日頃からお世話していた入所者の方を人生の最期まで寄り添うケアができることに、やりがいを感じる介護者もいます。
介護業界への転職を希望する方の中には、「やりがいのある仕事がしたい」と考える方も多いのではないでしょうか。
介護の現場では、利用者の生活を日々支えるだけでなく、最期の時まで寄り添う“看取り”に関わることもあります。長い時間を共に過ごすなかで信頼関係が築かれ、「ありがとう」という感謝の言葉をいただけることは、何にも代えがたい喜びです。
人の役に立ち、社会に貢献しているという実感を得られるのが、介護という仕事の大きな魅力です。
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介護士が介護老人福祉施設で働くデメリット
要介護度が高い高齢者のなかには、自由に身体を動かせない方が少なくありません。
介護老人福祉施設では、さまざまな資格を持つ職員が協力し合い、それぞれの役割を果たしながら入所者の健康管理に努めています。
勤務時間も3〜4交代制をとっている施設もあり、不規則な勤務を求められることがあります。介護老人福祉施設で働くデメリットもしっかりと認識しましょう。
身体的な負担が大きい
介護士は食事や排泄、入浴、移動などの介助を行います。寝ている利用者の身体の向きを変えるために抱きかかえるなど、身体的な介助は想像以上に、さまざまな場面で求められます。
こうした介助は身体への負担が大きく、腰や肩などを痛めることも少なくありません。
介護の仕事は人の役に立てるやりがいがある仕事ですが、体力だけでなく、利用者の気持ちに寄り添うためには精神的な強さも求められます。
やさしさだけでなく、根気強さも大切になる仕事です。
多職種との連携が難しい
介護老人福祉施設には、入所者の健康管理や安定した生活を支えるために、さまざまな職種の専門家が働いています。
入所者の異常や症状に対応するために、医師・看護師・介護士など、それぞれが専門的な立場から治療やケアを行います。
職種ごとに考え方や視点が異なるため、意見のすれ違いや伝え方の違いから、コミュニケーションが難しくなることもあります。
連携を円滑に進めるには、それぞれを理解する努力や分かりやすいコミュニケーションと役割分担を具体化することが不可欠です。
夜勤や不規則勤務によって生活リズムが乱れやすい
介護老人福祉施設では、入所者の生活を24時間体制で支える必要があるため、シフト勤務が基本です。
勤務時間は早番と日勤、遅番と夜勤の4つに分かれた交替制が一般的で、時間帯によって担当する業務内容も少しずつ異なります。
生活リズムを保つことが難しく、乱れることがあり、体調の管理が難しい場合があります。夜勤後は睡眠障害や慢性的な疲労感を訴える方も少なくありません。
心身共に無理のない勤務を心がけましょう。
介護老人福祉施設に向いている方
利用者のほとんどは、長期にわたって介護やケアを必要としています。職員は利用者一人ひとりと長く向き合いながら、継続的にサービスを提供しなければなりません。
「自分に介護の仕事が務まるだろうか?」「今の自分の性格でも職員の方々とうまく関われるだろうか?」未経験の方であれば、こうした不安や疑問を感じるのも当然のことです。
向いている人の特徴を具体的に紹介します。自分と重ね合わせて検討してみてください。
多職種とのチームケアに興味がある方
前述したようにさまざまな職種の専門家が関わる介護老人福祉施設では、それぞれの立場で入所者の一人ひとりに質の高いケアや支援を提供しています。
それぞれの専門職が自分の視点で利用者を支えてくれるため、介護士は自分の業務に集中しやすくなり、スタッフ全体の負担も軽減されます。
介護士としての知識だけでは得られない、看護師やリハビリ職などほかの職種の考え方や視点に触れることで、新しい気付きが得られるため自己成長にもつながるでしょう。
いろいろな職種と連携しながらチームで利用者を支えたい方や、幅広い知識を吸収したい方にとって、チームケアはとても魅力的な環境です。
一人ひとりと長く関わりながらケアを行いたい方
介護老人福祉施設は長期入所型施設であり、利用者は数年単位で生活することが少なくありません。
介護度が高い高齢者が入所しているため、ほとんどの方が入所から長期間、施設で生活を送ります。
一人ひとりの利用者としっかり向き合いながら、長期的にケアを行いたい方にとって、理想的な職場環境です。
利用者の生活全般を支えながら、時間をかけて信頼関係を深めていき、人生の最期まで寄り添うことができるやりがいのある仕事です。
利用者や家族とのコミュニケーションが好きな方
人を相手にする介護士の仕事ですからコミュニケーションが好きな方には適切な職場でしょう。
高齢者のなかには施設職員との会話を楽しみにしている方も少なくありません。日々のコミュニケーションからの気付きもたくさんあります。
また、利用者の家族との連携も重要です。時には家族側と利用者の間に立ち、円滑なコミュニケーションのサポートの提供もあります。
コミュニケーション能力に長けている方には魅力的な職業でしょう。
利用者の気持ちに寄り添える方
介護施設では、自分より年上の高齢者の方と接することがほとんどです。介護の仕事では、排泄や入浴などプライベートに深く関わるケアも多く含まれます。
本来なら人には見られたくないような繊細な場面のお世話です。
だからこそ、利用者の立場や気持ちを大切にし、恥ずかしさや不安に配慮しながら接する姿勢が求められます。
高齢者を敬う気持ちを忘れず、相手の気持ちにしっかり寄り添える方に向いている仕事です。
「自分に高齢者のお世話ができるのか不安……」「職場の人たちとうまくやっていけるか心配……」
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出典:公益財団法人 介護労働安定センター「令和元年度介護労働実態調査」
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