サービス提供責任者の業務内容と給料相場

サービス提供責任者とは訪問介護事業所での役割の一つで、ケアマネージャーが作成したケアプランに基づき訪問介護計画書の作成および訪問介護員への指示を行うなどの業務を担います。

職務役割基準書によると、サービス提供責任者の業務内容は以下のとおりです。

• 事業計画や目標管理
• 訪問介護員の採用や労務管理、研修
• 訪問介護計画書の作成や評価
• 利用申し込みへの対応や面談、相談受付
• 請求業務の管理
• 苦情やクレームなどの対応

2023年度の介護労働実態調査によると、サービス提供責任者の平均月給は251,115円で、2020年度以降4年連続で前年度を上回っています。

介護に携わる方全体の平均月給は241,296円のため、サービス提供責任者の平均月給は全体平均よりも高水準です。

サービス提供責任者が大変な理由

サービス提供責任者は訪問介護事業所の責任ある立場として、円滑に介護業務を進めるためにさまざまな業務を行っています。

ケアマネージャーや利用者、介護職員同士などのさまざまな調整が必要のため、一般的にサービス提供責任者は大変な業務といわれています。

サービス提供責任者が大変な理由は、次のとおりです。

人間関係のストレスが多い

サービス提供責任者は、ケアマネージャーや利用者および利用者のご家族などと連携を取る必要があるため、人間関係のストレスを抱えています。

訪問介護のサービス向上のために、職員への指示出しや指導などを行うのもサービス提供責任者の仕事です。

指示出しがうまくいかず意思疎通が図れないと、サービスの質が低下し利用者から不満が出る可能性もあります。

さまざまな職種の方と連携しなければならないため、ストレスを感じる方も多いようです。

業務が多い割に給料が少ないと感じる

2023年の民間給与実態統計調査によると、給与所得者の平均年収は4,600,000円となっています。

賞与などを考慮せずに1ヶ月に換算すると、平均月給は約383,000円です。サービス提供責任者の平均月給約251,000円は給与所得者の平均月給より低いことがわかります。

サービス提供責任者の業務内容は、訪問介護計画書の作成や職員への指導、利用申し込みの調整など多岐にわたります。

したがって、サービス提供責任者のなかには、業務が多い割に給料が少ないと感じる方もいるでしょう。

同じ役職でも、勤める事業所によって給料は異なります。給料に不満を感じる方は、高い給料がもらえる職場へ転職すると不満が解消されるかもしれません。

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クレーム対応がつらい

サービス提供責任者は訪問介護事業所で責任ある立場のため、クレームに対応する必要があります。

介護事業所側に落ち度があった場合のクレームのほか、理不尽なクレームを受けたり度を超えた要求をされたりして、精神的に参ってしまうことも少なくありません。

クレームの対応は難しく、経験豊富なサービス提供責任者でもときには判断を誤り、職員同士のトラブルを引き起こす可能性もあります。

サービス提供責任者のなかには、クレーム対応がつらいと感じて心を痛めてしまう方もいます。

プライベートの時間を確保しづらい

介護の現場は慢性的な人手不足に悩まされています。サービス提供責任者だけでなく介護に関わる職員は、休憩や有給休暇を自由に取れないことなどを仕事への不満として挙げています。

ほかの職員の休憩や有給休暇取得のために、自分のプライベートの時間を削って仕事をしているサービス提供責任者も少なくないでしょう。

ほかにも、労働時間が長いことや労働時間が不規則なことも、プライベートの時間を確保しづらい要因となっています。

事務作業が多いため評価されにくい

サービス提供責任者の業務のなかで大きな割合を占めているのが、訪問介護計画書の作成や評価です。

ほかにも、事業計画や請求業務などの事務作業が多く、どれほど質の高い仕事をしていても周りに評価されにくいことが挙げられます。

日々多くの業務に追われているにも関わらず、サービス提供責任者の働きぶりを他職種の方が見る機会は少なく、業務の大変さを理解してもらえないことも多々あります。

サービス提供責任者は重要な役割を引き受けている一方で、評価が低いと感じる方も少なくありません。

相談できる相手がいない

サービス提供責任者は、訪問介護事業所を利用する利用者の人数によって、配置する人数が決められています。

通常、事業所内でサービス提供責任者は少人数のため、事業所内で孤立してしまうケースがあります。

大変なことや不満を共有したくても同じ職種の方がいないと共感してもらえないこともあり、相談できる相手がいないと感じる方もいるでしょう。

友人や家族に相談できる相手がいればよいですが、プライベートの時間を確保しづらいことから、相談する機会も限られるかもしれません。

責任ある立場がゆえに、ほかの職員とうまくコミュニケーションを取れないと孤立を深めやすくなります。

サービス提供責任者の業務がつらいときの対処法

責任ある立場として働くサービス提供責任者は、つらさを抱えたまま日々の業務に追われている方もいるでしょう。

つらさをどのように改善すればよいのかわからない方は、悩みを言葉にして順番に整理すると、解決の糸口がつかみやすくなります。

サービス提供責任者の業務がつらいときの対処法は、以下のとおりです。

悩みを明確化して改善を試みる

サービス提供責任者の業務がつらいときには、今の悩みを明確化して、ひとつひとつの解決策や改善できる点を挙げてみましょう。

悩みが漠然としていてもやもやした状態では、具体的に行動したり改善したりするのが難しく、悪い方向へ転じる可能性もあります。

ノートやメモ帳などに書き出すと、頭の中が整理され行動を起こしやすくなります。また、いきなり大規模な改善は難しくても、日々小さな改善を試みることは可能です。

今の悩みを箇条書きなどで書き出してみて、少しでも改善できる点がないかどうか模索してみましょう。

キャリアアップを目指す

サービス提供責任者は、訪問介護事業所の責任者でもあるため、キャリアとして一区切りついたポジションです。

しかし、サービス提供責任者の業務がつらいときには、さらなるキャリアアップを目指して納得できる働き方を探してみましょう。

キャリアアップするには実務経験が必要となる場合もあるため、つらさを感じながらも続けることで、自分のキャリアが広がる可能性もあります。

今の事業所でキャリアアップが難しい場合には、転職してキャリアアップを目指すことも可能です。ハッシュタグ転職介護は、医療や福祉業界に特化した人材紹介を強みとしており、あなたの目指すキャリアを全力で応援しています。

給与や労働環境、人間関係など、あなたが次の職場で重視するポイントを徹底的にヒアリングし、精度の高いマッチングを目指しています。求職者一人ひとりのニーズに合わせ、理想的な職場を見つけるためのサポートを行います。

また、1日に5〜6回と密に連絡を取り合い、どんなことでも相談できる関係を築いたうえで企業へ紹介します。そのため、面接での通過率が高いのも大きな強みです。

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相談相手をつくる

サービス提供責任者としての悩みを共有でき、なんでも話せる相談相手を一人でも多くつくることが大切です。

職場内の上司やほかの職員は共践者として身近な存在であり、職場での人間関係がうまくいっていれば、上司や同僚も相談相手となり得ます。

上司や同僚からの客観的な意見や助言がもらえると、訪問介護施設としてのサービス向上にもつながり、チームとしての一体感も生まれます。

職場内で孤立して悩んでいる場合には、家族や友人、ほかの訪問介護事業所で働くサービス提供責任者などへ相談するのもおすすめです。

ほかの介護職に転職する

サービス提供責任者の業務が自分にあっていないと感じる場合には、ほかの介護職に転職するのもよいでしょう。

介護職にはさまざまな職種があるため、転職して職種を変えると働きやすいと感じたり大変でも充実していると考えられたりします。

転職に踏み切れない場合でも、同じ職場や系列の事業所でサービス提供責任者以外の職種で働くことも可能です。

転職活動していくなかで自分にあった介護職が見つかる方もいるため、サービス提供責任者の業務がつらいときには、転職エージェントへ相談するのもおすすめです。

ほかの介護職に転職を検討している場合には、介護業界に特化した転職エージェントに登録して、さまざまな職場をみてみましょう。

ハッシュタグ転職介護では、一人のアドバイザーがリクルーティングアドバイザーとキャリアアドバイザーの両方の役割を担っているため、迅速でミスマッチの少ない提案ができるのが強みです。求職者のニーズを深く理解し、理想の職場を見つけるお手伝いをします。

さらに、入社後も定期的にフォローアップを行い、入社後の悩みや次なるキャリアアップの相談にも対応しています。転職後もあなたのキャリアをしっかりサポートし、満足できるキャリアを築けるよう全力で応援します。

人生のキャリアパートナーとして一人ひとりに寄り添い、理想的な職場で長く働けるようにサポートいたします。

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サービス提供責任者を続けるメリット

業務量が多く、評価されていないと感じやすいサービス提供責任者ですが、つらい気持ちを抱えながら続けている方もいます。

大変とされるサービス提供責任者を続けることには、さまざまなメリットがあるからでしょう。

サービス提供責任者を続けるメリットは、次のとおりです。

専門的な知識やスキルが身につく

サービス提供責任者は、ケアマネージャーが作成したケアプランに基づき、訪問介護計画を立てて介護職員とともに実践していきます。

よりよいサービスを提供するためには専門的な知識やスキルが必要不可欠で、業務を通じて知識やスキルが身につきます。

ケアマネージャーや職員、利用者など多くの方と連携して業務を行うため、マネジメント能力やコミュニケーション能力などのスキルも自然と培われるでしょう。

サービス提供責任者を続けていくと、専門的な知識やスキルはもちろん、マネジメント能力やコミュニケーション能力なども身につきます。

やりがいを感じられる

サービス提供責任者は介護計画書の作成に携わるため、質の高いサービスを提供できれば、利用者や家族から感謝される機会も多いでしょう。

自分が立てた計画で喜んでもらえるとサービス提供責任者はやりがいを感じやすく、続けるメリットのひとつです。

また、経験の浅い職員や新人への教育および研修もサービス提供責任者の仕事なので、教育した職員の成長した姿をみたときにも達成感を得られるでしょう。

サービス提供責任者はほかの職員のスキルアップを支援でき、利用者から感謝されることから、つらさ以上のやりがいを感じている方もいます。

安定した働き方ができる

非正規雇用でもサービス提供責任者となれますが、正社員（常勤）として募集している事業所が一般的です。

正社員なら非正規雇用のようにいきなり職を失うことがないため、サービス提供責任者は安定した働き方ができます。

事務作業の多いサービス提供責任者には夜勤がない職場もあり、身体介護で腰などを痛めることも少ないため、年齢を重ねたり家庭環境が変わったりしても働き続けられます。

サービス提供責任者に向いている人の特徴

サービス提供責任者の仕事がつらいと感じている方のなかには、今の仕事は自分に向いていないかもしれないと悩んでいる方も少なくありません。

サービス提供責任者は、介護サービス全体を見回せる広い視野や他職種の方同士をつなぐコミュニケーション能力などが求められます。

サービス提供責任者に向いている方の特徴は以下のとおりです。

• 役に立ちたい気持ちが強い
• 問題解決能力に長けている
• 話すのが得意
• ほかの職員に指示を出せる
• テキパキと仕事ができる

責任感があり誰かの役に立てるように奮闘できる方やサービスをよりよくするために試行錯誤したり改善点を見つけたりするのが苦でない方は、サービス提供責任者に向いています。

他業種の方以外にも利用者や利用者のご家族など、さまざまな方との調整が必要な仕事なので、誰とでもコミュニケーションを取れることも必要です。

ただし、介護の仕事は一人で達成できるものではありません。苦手なことがあってもほかの職員や同僚などにフォローしてもらいながらサービス提供責任者を続けることは可能です。

サービス提供責任者の仕事は好きだけど、今の職場で働くのはつらいと感じている方は、ハッシュタグ転職介護で理想の職場を探してみませんか？

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転職が決まったらおしまいではなく、入社後も継続的にフォローアップを行い、次のキャリアアップへの支援も行っています。あなたの成長を支援し、長期的に安心感を持って働ける職場環境を提供します。

サービス提供責任者としてもっと活躍したいと感じている方は、ぜひハッシュタグ転職介護にお任せください。あなたのキャリアを一緒に築いていきましょう。

サービス提供責任者のキャリアアップ

サービス提供責任者は、訪問介護施設内で責任ある役職のため、一般的に介護職の方が目指すポジションの一つです。

しかし、サービス提供責任者以上のキャリアがないわけではなく、キャリアアップの道も多く存在します。

サービス提供責任者のキャリアアップの道は、以下のとおりです。

ケアマネジャー

ケアマネージャーは、介護支援専門員の資格をもち、利用者ごとのケアプランを作成する介護サービスのトータルコーディネーターの役割を果たしています。

サービス提供責任者は、ケアマネージャーの出したケアプランに基づき訪問介護計画書を作成するためケアマネージャーとの関わりが強く、興味をもつ方もいるでしょう。

ケアマネージャーになるためには、1年に1回の介護支援専門員実務研修受講試験に合格し、実務研修を修了後に都道府県に登録される必要があります。

医療や福祉、保健などの国家資格をもち、資格に基づく業務を5年以上かつ900日以上行っている方が受験できます。

ケアマネージャーへのキャリアアップ後は、上位資格の主任介護支援専門員を目指してさらなるキャリアアップも可能です。

訪問介護事業所の所長

訪問介護事業所の所長は事業所の運営に関わり、行政との対応や金銭管理、人事評価などを行います。

所長に特別な資格は必要ありませんが、サービス提供責任者での経験を活かせるため、キャリアアップしやすいでしょう。

所長になればより大きな責任を伴いますが、大幅な給料アップを見込めるため、やりがいも感じやすくなります。

今働いている訪問介護事業所で所長を目指すのが難しいようなら、大手で介護施設を多く展開している事業所へ転職すると、キャリアアップの道が開かれやすくなります。

介護事業所の経営者

サービス提供責任者での経験を活かして、独立して自ら介護事業所を開業し経営する方法もあります。

独立は容易な道ではありませんが、自分自身が思い描く理想の介護事業所をつくれるため、今までサービス提供責任者としてつらかったことを変えられるかもしれません。

雇用されているときには気付かなかった新しい視点を得られるため、介護職としてのキャリアアップとともに自分の人生を見直すよい機会となります。

ただし、独立や開業にはさまざまな準備が必要なので、計画的に進めていきましょう。

サービス提供責任者がつらいと感じたら転職も視野に

どれほど責任感をもって業務に取り組んでいても、うまくいかないことは誰しもあります。

サービス提供責任者がつらいと感じながらも、今の仕事が好きだから辞めたくないと考えている方は、転職して職場を変えるのも一つの手です。

辞めたら逃げているような気持ちになって転職に前向きになれない方もいますが、自分の能力を発揮できる職場へ身を置くことは大切です。

ハッシュタグ転職介護は、今のあなたが感じている悩みひとつひとつに丁寧に寄り添い、希望に合った職場を徹底的に探します。

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