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仕事・働き方

2025.11.19

「特養」「老健」「サ高住」の違いとは?3つの高齢者施設の特徴を徹底解説!

特養・老健・サ高住などの施設名を聞いたことがあっても、それぞれの違いがわからず、どの施設で働けばよいのか迷っていませんか。

介護業界では施設の種類によって働き方や求められるスキル、利用者の状態が大きく異なります。

本記事では、各施設の運営主体や入居条件など提供サービスの違いを整理し、それぞれのメリット・デメリットや実際の利用者像をわかりやすく解説していきます。

自分に合った職場を見つけるための判断材料として、ぜひ最後までお読みください。

特養とは

車椅子の高齢者
特養は、特別養護老人ホームの略称です。入浴や食事、排泄などの日常生活全般のサポートを提供し、在宅での暮らしが難しい方を支えています。特養は、常に介護が必要な高齢者が生活する施設です。

現在、新規入所は原則として要介護3以上の方に限定されており、より重度の要介護状態にある高齢者を受け入れる役割を担っています。認知症や虐待など特別な事情がある場合は、要介護1や2の方も入所できる場合があります。

平均要介護度は高く、利用者の多くが日常生活全般で手厚い介護を必要としている状況です。

地方公共団体や社会福祉法人が運営しており、介護職員が24時間体制で利用者の生活を見守ります。機能訓練や健康管理などの医療的なケアが可能な環境が整えられています。

介護度が高い方と向き合う仕事には体力的な大変さもありますが、利用者の生活を支え、家族の負担を軽減できるやりがいを感じられる職場です。

老健とは

運動する高齢者と指導員
老健(介護老人保健施設)は、要介護者が自宅での生活に戻ることを目的とした施設です。病院を退院した方や、身体機能が低下した高齢者が、在宅復帰を目指してリハビリテーションを受けながら過ごします。

医療機関と自宅の中間に位置する施設として、医師や看護師による医療的なケアと、理学療法士や作業療法士によるリハビリテーションを組み合わせて提供しているのが特徴です。

入所者の心身機能の維持・回復を図りながら、日常生活上の世話も行います。病院のように治療が中心ではなく、あくまで在宅での生活を送れるようにする支援が主な役割です。

そのため老健は、リハビリテーションや医療的ケアを通じて、利用者の自立を支える職場といえるでしょう。

サ高住とは

高齢者女性と介護士
サ高住とは、サービス付き高齢者向け住宅のことで、60歳以上の単身世帯や夫婦世帯が入居できる賃貸住宅です。バリアフリー構造が整備されており、安否確認と生活相談の見守りサービスが提供されます。

この施設ではケアの専門家が少なくとも日中は常駐しており、利用者の体調や生活状況を日々確認しながらサポートを行います。食事提供や介護サービスは各住宅によって異なり、必要に応じて外部の介護事業者を自由に選んで利用できる仕組みです。

特別養護老人ホームや介護老人保健施設と比べると、利用者の自立度が高く、元気な高齢者がほとんどです。

そのため、介護職員の身体的な負担は軽めで、見守りや生活相談が業務の中心になります。自分らしい暮らしを続けたい高齢者にとって、住まいとしての自由度が保たれた施設です。

施設ごとに働き方や求められるスキルが異なるため、職場選びで迷う方もいるでしょう。

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「特養」「老健」「サ高住」の違い

介護福祉士の女性
特養・老健・サ高住は名前が似ていますが、運営の仕組みや利用できる条件、提供されるサービスの内容は大きく異なります。

どの施設で働くかによって日々の業務内容や利用者との関わり方が変わるため、介護業界で働く際には各施設の特徴を理解しておくことが重要です。

運営主体

特養は地方公共団体または社会福祉法人が運営する施設です。公的な福祉施設としての性格が強く、営利目的での運営はできません。

老健も地方公共団体や医療法人などが運営しており、医療的な管理が求められる施設であることから医療法人の関与が認められています。

サ高住は運営主体に制限がなく、民間企業を含めた営利法人が中心となって運営しているケースが多くなっています。

そのため、サ高住は新しいビジネスモデルとして急速に増加しました。働く側にとっては、運営主体によって職場の方針や雰囲気が変わる点を理解しておく必要があります。

入居条件

特養は原則として要介護3以上の方が対象で、やむを得ない事情がある場合のみ要介護1・2の方も入所できます。常時介護が必要で在宅生活が困難な重度の要介護者を支える施設です。

老健は要介護1以上の方が利用でき、在宅復帰を目指すためのリハビリや医療的ケアが必要な方が対象です。

サ高住は60歳以上、または要介護・要支援認定を受けた60歳未満の方が入居可能で、自立度の高い高齢者を想定しています。

入居条件の違いは、各施設で働く介護職員が対応する利用者の介護度に直結するため、職場選びの重要なポイントです。

契約方式

シニアの夫婦と介護福祉士
特養は利用契約という仕組みで、市町村が入所の必要性を判断して入所を決定します。利用者が直接施設と契約するのではなく、行政が関与する点が特徴です。

老健は介護保険の施設サービス契約を結び、利用者と施設が直接契約を交わします。入所から退所まで施設がサービスを提供する形態です。

サ高住は賃貸借契約または利用権契約で、通常の賃貸住宅と同じように利用者が住宅を借りる方式です。長期入院などを理由に事業者から一方的に解約できない仕組みとなっており、居住の安定が図られています。

利用料金

特養は施設サービス費に加えて居住費と食費、日常生活費がかかります。介護保険が適用されるため、自己負担は1割から3割で、所得に応じた負担軽減制度の利用が可能です。

老健も施設サービス費と居住費、食費が必要で、リハビリや医療的ケアの費用も含まれています。特養と同様に介護保険が適用され、利用しやすい料金設定です。

サ高住は家賃とサービス費が基本で、介護保険サービスを利用する場合は別途費用がかかります。民間運営であるため、施設によって料金に幅があり、初期費用として敷金が必要になる場合もあります。

費用面の違いは利用者の経済状況に関わるため、施設選びの重要な要素です。

設備や住居形態

花束を持つ高齢者女性と家族
特養の居室面積は一人あたり10.65平方m以上と定められており、個室または多床室があります。プライバシーに配慮したユニット型個室を導入する施設も増えています。

老健は一人あたり8平方m以上で、4人以下の居室で、医療やリハビリに必要な設備が整っていることが特徴です。

サ高住は原則として25平方m以上の広さがあり、バリアフリー構造です。

各居室には台所や浴室、トイレなどの設備を備えることが基本ですが、共用部分に設置する場合もあります。

住居形態の違いは、利用者の生活スタイルや介護職員の働き方に大きく影響します。

提供サービス

特養は食事、入浴、排泄などの日常生活全般にわたる介護サービスを提供します。24時間体制で介護職員が常駐し、重度の要介護者を支えている施設です。

老健はリハビリテーションを中心に、看護や医学的管理の下での介護を提供し、在宅復帰を目指した支援を行います。理学療法士や作業療法士などのリハビリ専門職が配置されている点が特徴です。

サ高住は安否確認サービスと生活相談サービスが基本で、介護サービスは必須ではありません。必要に応じて外部の訪問介護や通所介護などを利用する仕組みです。

提供サービスの違いは、働く介護職員の業務内容に直結します。

医療ケア

特養は医師の配置が必要とされていますが、非常勤でも可能なため、医療体制は限定的です。日常的な健康管理や服薬管理が中心で、高度な医療処置には対応できない場合があります。

老健は常勤医師が1名以上配置され、看護職員も手厚く配置されているため、医療ケアが充実しています。点滴や褥瘡処置など、ある程度の医療処置に対応可能です。

サ高住は医療提供を行わない住宅であり、協力医療機関との連携はありますが、医療が必要な場合は外部の医療機関を利用します。

医療体制の違いは、利用者の医療ニーズへの対応力に影響し、働く側にとっても必要なスキルが変わってきます。

食事

特養では施設内で食事が提供され、利用者の身体状況に合わせた食事形態や療養食にも対応しています。管理栄養士が栄養管理を行い、バランスの取れた食事を提供している施設です。

老健も施設内で食事が提供され、リハビリや在宅復帰に向けた栄養管理が行われています。老健は、経口摂取の支援や嚥下訓練など、食事に関するリハビリも実施している施設です。

サ高住は食事提供が必須ではなく、施設によって対応が異なります。食事サービスを提供する施設もあれば、利用者が自分で調理したり外食したりする場合もあります。

食事提供の有無は利用者の自立度や生活スタイルに関わる重要な要素です。

自由度

在宅介護
特養は施設での集団生活が中心で、起床や食事、入浴などの時間が決まっている場合がほとんどです。外出や外泊には制限があり、安全管理の観点から一定のルールに従った生活です。

老健は在宅復帰を目指すリハビリ施設という性格上、一定期間の入所を前提としており、生活の自由度は限られています。

サ高住は賃貸住宅としての性格が強く、利用者の生活の自由度が高い点が特徴です。外出や外泊に制限はなく、自分のペースで生活できます。

自由度の違いは利用者の生活満足度に影響するとともに、介護職員の関わり方や業務の進め方にも関係してきます。

介護施設ごとに働く環境や求められるスキルが異なるからこそ、迷うのは当然です。

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「特養」「老健」「サ高住」のメリットとデメリット

高齢者と介護士
それぞれの施設には特徴があり、働く側から見ても向き不向きがあります。介護スキルを磨きたい方や医療的ケアを学びたい方、負担を抑えて働きたい方など、自分に合った職場を選ぶ参考にしてください。

「特養」のメリット・デメリット

特養は長期入所が前提の施設で、利用者との深い信頼関係を築けることが大きな魅力です。入所期間が長いため、じっくり向き合いながら介護技術を高められます。

費用が手頃なことから、経済的に厳しい家族にとって頼りになる存在です。一方で、原則として要介護3以上の方が対象となるため、身体介助の負担は重くなりがちです。

認知症ケアや看取り対応も求められ、精神的にも体力的にも厳しい場面があります。夜勤体制も必要となるため、生活リズムの調整が難しいと感じる方もいるかもしれません。

しかし、介護の専門性を高めたい方にとっては、やりがいのある職場環境です。

「老健」のメリット・デメリット

老健はリハビリテーションに力を入れており、理学療法士や作業療法士などの専門職と連携しながら働けることが特徴です。医師が常駐し、看護師も配置されているため、医療的なケアを学ぶ機会に恵まれています。

在宅復帰を目指す施設であることから、利用者の状態が改善していく過程を目の当たりにでき、達成感を得やすい環境です。ただし、入所期間が3〜6ヶ月程度と短く設定されているため、入退所の手続きや対応に追われる場面が多くなります。

新しい利用者が次々と入所してくるため、業務に慣れるまでは忙しさを感じやすいかもしれません。在宅復帰という明確な目標に向けて取り組みたい方には向いています。

「サ高住」のメリット・デメリット

シニア女性を介護をする介護士の女性
サ高住は自立した高齢者が対象となるため、身体介助の負担が軽い点が魅力です。見守りや生活相談が中心となり、利用者の自主性を尊重しながら働けます。

プライバシーが確保された居室で生活する方が多く、家庭的な雰囲気のなかで業務に取り組めます。体力的な負担を抑えながら、コミュニケーション能力を活かせる職場です。

しかし、医療体制が限定的であるため、介護度が上がった場合はほかの施設への転居を検討する必要が出てきます。重度の介護技術を身につけたい方には物足りなく感じられるかもしれません。

また、施設によって提供するサービス内容や費用が大きく異なるため、働く前に確認しておく必要があります。

施設ごとに求められる働き方が違うからこそ、自分に合う環境を選ぶことが大切です。

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どのような利用者がいるのか

移動介助
特養・老健・サ高住では利用者の状態や生活スタイルが大きく異なります。各施設の利用者像を理解することで、自分がどの職場で働きたいかをイメージしやすくなるでしょう。

特養の利用者

特養では要介護度が高い高齢者が多く生活しています。新規入所者は原則として要介護3以上に限定されており、要介護度が高い方がほとんどです。

常に介護が必要な状態の方が中心で、入浴や排泄、食事など日常生活全般にわたって手厚いサポートを必要としています。在宅での生活が困難な方が入所しており、経済的な理由から施設での生活を選択している方も少なくありません。

認知症の症状が見られる方や、医療的ケアを要する方も多く、身体介護の比重が大きい職場です。利用者一人ひとりに寄り添いながら、日常生活を支えるやりがいと同時に、体力的な負担も伴う環境です。

老健の利用者

老健では在宅復帰を目指してリハビリテーションに取り組む高齢者が中心です。医療機関を退院した後、すぐに自宅に戻るのが難しい方や、心身の機能回復を図りたい方が入所する施設です。

医学的管理の下で看護や機能訓練を受けながら、居宅での生活を営めるようになることを目標としています。在宅復帰率が高い施設では短い期間で集中的なリハビリを経て自宅に戻る傾向があります。

特養と比べると医療的ケアやリハビリの専門性が求められ、理学療法士や作業療法士などの専門職と連携しながら支援を行う場面がほとんどです。回復していく様子を間近で見られることが大きなやりがいになります。

サ高住の利用者

食事をする高齢者女性と女性スタッフ
サ高住では自立度が高く、元気な高齢者が多く暮らしています。高齢の単身世帯や夫婦世帯が対象で、要介護認定を受けていない方から軽度の要支援・要介護の方まで幅広く入居しています。

安否確認サービスや生活相談サービスなどの見守り中心のサポートが基本で、必要に応じて外部の介護サービスを利用する仕組みです。利用者は自分のペースで生活を送りながら、困ったときに相談できる環境を求めて入居するケースがほとんどです。

特養や老健と比べて身体介護の負担は軽く、利用者とのコミュニケーションや生活支援が中心となるため、介護未経験者でも働きやすい環境といえるでしょう。

利用者の特徴を知ることで、自分に合う働き方が見えてきます。

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