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実務者研修を修了すれば喀痰吸引ができる?喀痰吸引等研修の種類や内容も解説

介護福祉士実務者研修を修了すれば、喀痰吸引などの医療的ケアができるようになるのか、気になっている方は少なくありません。

しかし実際の制度は少し複雑で、実務者研修だけでは喀痰吸引はできず、別途「喀痰吸引等研修」を受講・修了する必要があります。

ただし、実務者研修修了者には一部科目の免除があるため、効率よく学べる点がメリットです。

本記事では実務者研修と喀痰吸引の関係、喀痰吸引等研修の種類や内容、研修修了後にできることから、受講がおすすめな方までを順に解説します。

資格取得を検討する際の判断材料として、ぜひご活用ください。

実務者研修を修了すれば喀痰吸引ができるのか

介護資格のイメージ画像

結論からお伝えすると、実務者研修の修了だけでは喀痰吸引を行えません

実務者研修と喀痰吸引等研修はそれぞれ別の制度であり、実際に現場でケアを行うには追加の研修受講が必要です。

制度を正しく理解しておくことで、無駄のないキャリア計画を立てやすくなります。まずは実務者研修と喀痰吸引の関係を整理しておきましょう。

実務者研修修了だけでは喀痰吸引ができない

介護福祉士実務者研修では、喀痰吸引や経管栄養に関する基礎知識を学びます。

しかし、実際の現場(実地)で医療的ケアを行う資格は、これだけでは取得できません。

介護現場で喀痰吸引を行うには、都道府県から「登録特定行為事業者」として認定された施設において、所定の研修を修了した職員が対応する必要があります。この法的根拠は、2012年に施行された改正社会福祉士及び介護福祉士法に基づいています。

正規の手続きを踏まずに医療行為を行うと法令違反となるため、正しいステップを理解しておくことが大切です。

なお、ケアを実施するには研修修了者(個人)と所属施設(組織)の双方が要件を満たしている必要があります。自身が取得した認定証の有効期限や、職場の登録状況は定期的に確認しておくと安心です。

喀痰吸引等研修の受講が必要

資格取得

実際に喀痰吸引を実施するには、喀痰吸引等研修を修了し、認定特定行為業務従事者として都道府県から認定を受ける必要があります。

この研修は基本研修と実地研修の2段階で構成されており、現場での実践能力を段階的に身につけられる点が特徴です。

研修は厚生労働省や都道府県の登録を受けた「登録研修機関」が実施しており、全国各地で受講できます。

受講費用は機関によって異なるため、複数の研修機関を比較して選ぶのがおすすめです。職場によっては研修費を負担・補助してくれるケースもあるため、まずは勤務先に相談してみるのもよいでしょう。

実務者研修修了者は一部科目が免除される

女性と砂時計と文房具(時短勤務)

すでに実務者研修を修了している方は、喀痰吸引等研修の医療的ケアに関する基本研修(講義・演習)が免除されます。

受講時間が大幅に短縮されるため、仕事と両立しながらでも効率よく学べるのが大きなメリットです。

ただし、免除の申請手続きや具体的な確認方法は研修機関によって異なる場合があるため、申し込み時に必ず確認しておきましょう。

すでに実務者研修を修了している介護職員にとっては、追加の負担を抑えながら新たなスキルを習得できる絶好の機会です。受講費用も免除分に応じて抑えられる傾向があるため、経済的な負担も軽減できます。

喀痰吸引等研修とは

勉強する介護福祉士

喀痰吸引等研修は、介護職員が医療的ケアを安全に実施するための知識と技術を習得するための研修です。

2012年の社会福祉士及び介護福祉士法改正により、一定の条件のもとで介護職員による医療的ケアの実施が法制化されました。

この制度の背景には、医療的ケアを必要とする高齢者や障害のある方が増加する一方で、看護職員だけでは対応しきれない現場の実情があります。研修の目的と具体的な内容を確認していきましょう。

介護職員が医療的ケアを安全に実施するための知識や技術を習得する研修

打ち合わせ中の介護士の男女

本研修の目的は、医師や看護師との緊密な連携体制のもとで、介護職員が一定の医療的ケアを安全性高く提供できるようになることです。

カリキュラムには、感染症対策や救急対応、人工呼吸器を装着している方への理解など、現場で求められる幅広い知識が体系的に組み込まれています。

座学だけでなくシミュレーターを用いた演習、そして実際に対象者へ行う実地研修が含まれているため、確かな実践力を身につけられる構成です。

基本研修の最後に行われる筆記試験や実技試験に合格することで、次のステップである実地研修へ進めます。日々の講義内容を少しずつ復習し、知識を定着させていきましょう。

喀痰吸引と経管栄養を行えるようになる

経管栄養2

研修を修了すると、喀痰吸引(口腔内や鼻腔内、気管カニューレ内部)経管栄養(胃ろうや腸ろう、経鼻経管栄養)を実施できるようになります。

いずれの行為も医師の指示と看護師との連携体制が整った「登録特定行為事業者(施設)」でのみ実施可能です。資格を持っている個人だけでは勝手に実施できない点には注意してください。

施設側にも登録特定行為事業者としての要件があり、研修修了者だけでは実施できない点に注意が必要になります。

そのため、転職時には施設が「登録特定行為事業者」であるかを確認しておくことで、取得した資格を活かせる職場を選べます。研修修了者を積極的に採用している施設では、資格手当や役職手当が手厚く用意されているケースも少なくありません。

制度創設の背景と意義

医療的ケアを必要とする高齢者や障害児者が増加する中、看護職員だけでは対応しきれない現場の実情があります。

介護職員が公的にこの役割を担えるようになったことで、利用者の安心な生活と生活の質(QOL)を支える体制が大きく広がっています。

また、この研修制度が整ったことは、介護職員のキャリア形成における新たな選択肢としても大きな意義を持っています。

医療的ケアのニーズは今後もさらに高まっていくと予想されるため、研修修了者は現場でより強く求められる存在になるでしょう。専門性を高める努力が、将来のキャリアを支える強固な基盤になります。

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喀痰吸引等研修の種類

介護保険 職種

喀痰吸引等研修には3つの種類があり、それぞれ対象となる利用者や実施できる行為の範囲が異なります。

自分の働き方や目指すキャリアに合った種類を選ぶことが大切です。勤務先や担当する利用者によって必要な研修が変わるため、受講前に職場と相談しながら決定しましょう。

第1号研修

不特定多数の利用者に対して、すべての対象行為(喀痰吸引3種類+経管栄養2種類)を実施できる研修です。

特養(特別養護老人ホーム)や老健(介護老人保健施設)などの介護施設で働く方が主な対象となります。

基本研修の講義・演習のほか、すべての行為の実地研修を修了する必要があるため、習得には一定の時間が必要ですが、その分幅広い医療的ケアに対応できる強力な資格です。

施設内で長期的にキャリアを築き、リーダー職への昇進や後輩の指導役を目指す方にとって、非常に価値の高いスキルとなります。また、医療的ケアの知識は看護師や医師との共通言語になるため、多職種連携を円滑に進める力としても活かせるでしょう。

第2号研修

第1号研修と同じく不特定多数の利用者が対象ですが、5つの行為のうち「自施設で必要とされる特定の行為のみ」を選択して習得する研修です。

限定された行為だけを学ぶため、第1号研修に比べて基本研修の演習や実地研修の負担が少なく、効率的に必要なスキルを習得できます。

受講費用も第1号研修より抑えられる傾向にあるため、「まずは職場で今すぐ必要な行為だけを身につけたい」という方にぴったりです。なお、後から必要に応じて受講行為を追加し、段階的にスキルを広げていく(ステップアップする)ことも可能です。

自分のキャリアプランや職場のニーズに合わせて、必要な範囲から計画的に取得を進めるとよいでしょう。

第3号研修

シニアの女性と介護福祉士

特定の利用者(特定の障害のある方やALS患者の方など)に対して、医師の指示書に定められた具体的な行為のみを実施できるようになる研修です。

主に訪問介護や障害福祉サービスの現場(重度訪問介護など)で活用されます。

この研修は「その利用者専用」の資格となるため、担当する利用者が変わる場合には、新たに対象者に応じた実地研修などを受講し直す必要があります。

在宅で人工呼吸器を使用している方など、高度なケアを必要とする利用者と1対1で深く関わり、家族と密に連携しながら生活を支えたい介護職員にとって欠かせない研修です。

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喀痰吸引等研修の内容

打ち合わせ中の介護士の男女

研修は基本研修と実地研修の2段階で構成されています。

座学と実技の両面から、安全性高く医療的ケアを提供できる能力を養います。大まかな流れを理解しておくことで、受講中のスケジュールや負担をイメージしやすくなるでしょう。

基本研修の内容

基本研修では講義と演習を通じて、医療的ケアの基礎知識と技術を学びます。

講義の規定時間は約50時間(※第1号・第2号研修の場合)ですが、実務者研修をすでに修了している方はこの講義や演習の多くが免除されるため、より短い時間で効率よく学べるのが嬉しいポイントです。

カリキュラムには、呼吸器系などの解剖生理、感染症対策、救急対応など、安全なケアに欠かせない知識が体系的に組み込まれています。

基本研修の最後にある修了試験(筆記・実技など)に合格すれば、次のステップである実地研修へ進めます。試験自体は、日々の講義内容をしっかり復習していれば過度に恐れる必要はありません。

グループワーク等を通じて他法人の受講生と情報交換ができるのも、この研修ならではのメリットです。

定められた評価基準に沿って、各行為の規定回数をクリアすることで研修修了となります。

実地研修の内容

実地研修は、受講生が普段働いている施設や、提携している協力医療機関などで行われるため、ダイレクトに現場での実践力を身につけられるのが特徴です。

実施回数は行為ごとに「5回〜20回以上」などと決まっており、受講する研修の種類や利用者の状況によって異なります。

指導看護師からその場で具体的なフィードバックをもらいながら技術を磨けるため、現場に出てからの安心感が違います。

ここで築いた看護師との関係性や、研修中に得た確かな知識は、修了後の大きな自信となり、利用者やご家族との信頼関係の構築にも繋がっていくでしょう。

喀痰吸引等研修を修了するとできること

PCで事務作業をする笑顔のアジア人女性

研修を無事に修了すると、介護職員としての活躍の幅や市場価値が大きく広がります。

資格取得後は、職場でも頼られるスペシャリストとして重宝されるケースが少なくありません。具体的にどのような変化やメリットがあるのか、2つの視点から紹介します。

実施できる医療的ケアの範囲

喀痰吸引3種類と経管栄養2種類の医療的ケアを実施できます。

医療的ケアを行える介護職員が増えることは、施設全体の業務効率化に繋がるだけではありません。利用者にとっても「必要なタイミングですぐにケアを受けられる」という大きな安心感をもたらします。

さらに、看護師の過度な業務負担が軽減されることで、施設全体のケアの質向上や、多職種間の良好なチームワークが生まれやすくなるのも見逃せないメリットです。

介護職員と看護職員の役割分担が明確になれば、お互いの専門性をより発揮しやすい理想的な環境が整うでしょう。

活躍できる職場の幅が広がる

医療的ケアが必要な利用者を受け入れる介護施設や訪問介護事業所など、活躍できる職場が大きく広がります。

特に特養(特別養護老人ホーム)や老健(介護老人保健施設)、障害者支援施設などでは、研修修了者を求めるニーズが非常に高まっている状況です。

そのため転職市場での評価も得られやすく、好条件での転職や給与アップを叶えやすい強みがあります。

また、資格手当として月々数千円〜20,000円程度が基本給にプラスされる職場も多く、目に見える形で収入面のメリットを実感しやすい点も大きな魅力です。

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喀痰吸引等研修がおすすめな方

カウンセリング(問診)をする介護士とシニアの男性

喀痰吸引等研修は、介護職としてスキルアップを目指す方や医療的ケアが必要な利用者と関わる分野で働きたい方におすすめです。

自分の働き方やキャリアプランと照らし合わせて検討しましょう。

資格取得には時間と費用がかかるため、自分のキャリアにとって本当に必要かを見極める視点が大切です。

ここでは、特におすすめしたい2つのタイプを紹介します。

介護業務のスキルアップを目指したい方

医療的ケアに関する専門スキルを身につけることで、介護職員として活躍できる場が広がります。

また、事業所によっては資格手当の対象となる場合があり、キャリアアップにつながる可能性もあります。

長期的なキャリアを考える方にとって、取得しておく価値の大きい研修といえるでしょう。

介護福祉士の資格と組み合わせることで、より幅広い活躍の場が広がります。リーダー職や管理者を目指す方にとって、医療的ケアの知識は強力な武器になります。

訪問介護や障害福祉分野で活躍したい方

訪問介護や障害者支援施設では、医療的ケアを必要とする利用者が少なくありません。

そのため、喀痰吸引等研修を修了した介護職員は、医療的ケアに対応できる人材として求められる傾向があります。

第3号研修は特定利用者向けのため、訪問介護や障害福祉分野で働きたい方に特に適した選択肢になります。

利用者の自宅や施設で1対1の関係を築きながら、深いケアを提供できる仕事です。

訪問介護や障害福祉分野への転職を検討している方は、専門の転職サービスを活用する方法もあります。

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喀痰吸引等研修を受講して介護業務の幅を広げよう

ガッツポーズをする笑顔の男女スタッフ

実務者研修の修了だけでは喀痰吸引はできませんが、喀痰吸引等研修を追加で受講することで、医療的ケアを担う介護職員として活躍できます。

実務者研修修了者は科目免除があるため、効率よく学べる点も魅力です。

研修の種類は3つあり、自分の働き方や勤務先の特性に合わせて選ぶことが大切です。

資格取得後は活躍の幅が広がり、勤務先によっては資格手当やキャリアアップにつながる場合もあります。

ハッシュタグ転職介護では、研修支援制度のある職場や資格を活かせる求人の紹介を行っています。

経験豊富な担当者が、勤務エリアや希望条件、ライフプランまで踏まえて納得感のある求人を提案してくれます。研修制度や求人情報を確認し、自分に合ったキャリアプランを検討してみてはいかがでしょうか。

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