介護施設の勤務時間別のシフト例

介護職が働く時間帯がわからず、夜勤続きでしんどそうというイメージを抱く方もいるでしょう。介護施設の働き方は夜勤ばかりではなく、24時間交代制のためさまざまな働き方があり、ライフスタイルに合わせて働くことが可能です。

以下に、介護施設の働き方のシフト例を紹介します。

• 2交代制のシフト例
• 3交代制のシフト例
• 4交代制のシフト例
• 訪問介護や通所介護のシフト例

　

介護施設で働くことを考えている方は参考にしてみてください。

2交代制のシフト例

2交代制のシフトでは、日勤と夜勤に分かれています。介護施設の多くは人手不足のため、数少ない職員で業務をこなせるように2交代制を導入しています。シフト例は以下のとおりです。

日勤:8:00～17:00（休憩1時間）
夜勤:16:00～翌10:00（休憩2時間）

2交代制の場合は日勤がフルタイムで、夜勤が16時間勤務です。夜勤は勤務時間が長いため、1週間あたりの休みが3日と休日が増えるように調整されています。

3交代制のシフト例

3交代制のシフトは、日勤と遅番、夜勤にわかれています。1日を3つの時間帯に区切るためそれぞれの働く時間は同じです。シフト例は以下のとおりです。

• 日勤:6:00～15:00（休憩1時間）
• 遅番:14:00～23:00（休憩1時間）
• 夜勤:22:00～翌7:00（休憩1時間）

　

メリットは、勤務時間がすべての勤務で同じため不公平感がなくなることや、1日あたりの負担が減ることです。長時間勤務が不安な方におすすめのシフトになります。

4交代制のシフト例

4交代制のシフト勤務は、早番と日勤、遅番・夜勤にわかれています。3交代制と同様に時間が細かく区切られているので、シフトの融通が利きやすいです。シフト例は以下のとおりです。

• 早番:7:00～16:00（休憩1時間）
• 日勤:9:00～18:00（休憩1時間）
• 遅番:10:00～19:00（休憩1時間）
• 夜勤:17:00～翌11:00（休憩2時間）

　

ただ4交代制になると夜勤は16時間と長くなりますが、勤務開始時間や定時時刻に遅番や早番のスタッフがいるので協力して業務を行えます。

訪問介護や通所介護のシフト例

訪問介護や通所介護の場合、大半の施設が日中のみの営業体制を敷き、土日は休みです。シフトは少しずつ時間をずらしています。ただお泊りデイサービスや夜間の訪問介護を行っているところもあるので、注意が必要です。夜勤がない場合のシフト例は以下のとおりです。

• 8:00～17:00（休憩1時間）
• 9:00～18:00（休憩1時間）

　

夜勤がないことが多いので、子育て中の方や自宅で親の介護を行っている方などが働きやすいシフトです。

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介護施設のシフト作成の手順

シフトの決定方法がわからない方や希望が通らず悩んでいる方もいるでしょう。シフトは一定の手順とスタッフへの配慮のもと、作成されています。シフト作成の手順は以下のとおりです。

• 施設の人員配置基準を確認する
• スタッフの予定と希望を聞く
• 勤務時間帯の必要人員数を設定する
• シフト表の最終確認とフィードバックをする

　

介護施設のシフトは公平性や柔軟性に配慮しているので、転職を考えている方は不安を解消するための参考にしてみてください。

施設の人員配置基準を確認する

介護施設には、適切な介護サービスを提供するために、ある程度の人数のスタッフを配置する基準があります。例えば、入居者三人に対して一人の介護スタッフを配置しなければなりません。

ほかにも、看護師やケアマネジャー、生活相談員などを配置する必要がある場合もあります。これらの資格保有者は、施設の規模によって配置する人数が変わってきます。そのため、資格保有者から優先的にシフトの作成が必要です。

また、労働基準法により夜勤明けの日は休みにすることが義務付けられていることや、事業所のルールを事前に確認しておくことも大切です。

スタッフの予定と希望を聞く

シフトを作成するときにスタッフの予定と希望をできるだけ反映させることが重要です。希望しているシフトは、スタッフがどうしても休みをとりたいという希望を提出しているため、反映させることでモチベーションを維持できます。

予定がある日にシフトを入れられると、働けない可能性があり、スケジュールが狂ってしまいます。従業員が気持ちよく働けるようにシフトの希望を考慮することが大切です。

どうしてもシフトが決まらないときは、スタッフ同士で変更ができるか相談して、公平性のあるシフトを作成しましょう。

勤務時間帯の必要人員数を設定する

勤務時間帯の必要人員数は、余裕のある人数を設定することが大切です。余裕がないと、突然の欠席や遅刻に対応できないため、介護施設の運営が難しくなります。さらに、従業員の負担が増加し、焦りやトラブルを引き起こす原因にもなるでしょう。

さらに、施設として利用者へのサービスの質の低下を招き、仕事が終わらず職員の休憩時間がなくなる恐れがあります。そのため、職員ひとり一人が抱えている負担や業務量を考えながら人員数を決めていきましょう。

シフト表の最終確認とフィードバックをする

シフト表が完成したら、チームリーダーや所長などの管理者に共有し、問題がないか確認します。シフト表を確認するときのチェック項目は以下のとおりです。

• 人員配置基準をクリアしているか
• スタッフに過度な労働が発生していないか
• スタッフ間の勤務量に不公平はないか
• 夜勤や休日出勤などのバランスがとれているか

　

以上の内容のフィードバックをもらい、具体的な調整を行ってから、正式なシフト表を公開します。

介護施設のシフト作成のコツ

介護職で無理な働き方を強いられるのでは？と不安を抱いている方もいるでしょう。介護施設のシフトは、従業員ひとり一人にできるだけ配慮して作成されています。従業員に配慮したシフトを作成するコツは以下のとおりです。

• シフトに関するルールを決めて周知する
• 希望休はできるだけ早く確認しておく
• 確定している日からシフトを組む
• 夜勤スタッフのローテーションを組んでおく
• スタッフの経験や能力のバランスを考える
• 不公平や偏りがないか確認する
• 余裕あるシフトを組んで柔軟性をもたせておく

　

介護職にも働きやすい職場があるので、働く職場を選ぶうえでの参考にしてみてください。

シフトに関するルールを決めて周知する

シフトを作成するときにはルールを決めて周知しておくことが大切です。介護施設の休日は不規則なため、希望休の申請が多すぎると、シフト作成が難しくなります。そのため、勤務や希望休の申請回数などのルールを明確化し、スタッフに周知しましょう。

ルールを作成しておくことで、公平なシフトを作成でき、スタッフとの信頼関係が深められるでしょう。ただ、急なスタッフの都合で休みがほしい場合には、シフトを再調整することがあります。

急なシフト変更は、スタッフに負担をかけるので、協力体制を構築しておくことが大切です。

希望休はできるだけ早く確認しておく

シフト表を作成するにあたって、希望休を早めに確認できるように、希望休提出期限を作っておくことが大切です。シフト作成中に新たな希望休の申請があると、途中まで作成したシフト表を一から作成しなおす必要が生じます。

また、提出期限が月ごとに変わってしまうと提出のし忘れなどが起きてしまうため、毎月決まった日までにという決まりを作っておくとよいでしょう。管理者やスタッフにもわかりやすくシフト作成がスムーズに進みます。

確定している日からシフトを組む

希望休などの情報がすべて出て、シフトが揃えば確定している日からシフトを組みましょう。希望休は仮確定として、希望出勤日から人員の配置を開始します。スタッフの経験やスキルをもとに、バランスよく配置していきましょう。

確定しやすい情報は希望休のほかに、出勤日固定の職員や勤務条件が明確になっている方、イベント・入浴日などが挙げられます。確定した情報をもとにシフトを先に組み、残りを埋めていくことでシフト作成の時間短縮が可能です。

夜勤スタッフのローテーションを組んでおく

介護施設のシフト作成が難しい理由は、夜勤と日勤の交代制勤務によって複雑化したシフト体制が原因です。夜勤のシフトを完成させるためには、夜勤者を希望で募ってローテーションを組むことで、円滑にシフト作成ができます。

ただ、夜勤は夜勤明けが休日にならないことや法定休日の関連で連勤が困難であることなど、シフト作成時に注意しなければならない点があります。夜勤に必要な人数でローテーションを組むことで、日勤のシフトを作成しやすくなるでしょう。

スタッフの経験や能力バランスを考える

各スタッフの強みや弱み、経験を正確に把握し、能力のバランスを考えたシフトを作成することが重要です。能力バランスがよいシフトになることで、業務の質を向上させながらスタッフの成長を促すことが可能です。

また、どの時間帯にも必要な戦力が整うことで、一人にしわ寄せがいくことがなくなります。能力バランスを考えるためにはスタッフのスキルアップに励み、得意分野を活かせる場や成長できる場を作ってあげることが大切です。

不公平や偏りがないか確認する

シフト表にトラブルの原因となる不公平や偏りがないか確認してからシフト表を公開するようにしましょう。不公平なシフトを作ってしまうと、言い出せずに少しずつ不満が蓄積していくことで、離職するリスクやモチベーションの低下の可能性があります。

ルールを明確化し、公平性のあるシフト作成をすることで、モチベーションの低下のリスクを防ぐことができるでしょう。また、偏りがないことで離職を防ぎ、新しい人材を採用するのに有効的な職場環境が構築できます。

余裕あるシフトを組んで柔軟性をもたせておく

シフトを作成するときは勤務人数や所定労働時間、公開時期など余裕をもって作成しましょう。スタッフの急な休みや遅刻、早退などあっても業務が滞りなく進み負担がかからないシフトにすることが大切です。

また所定労働時間にゆとりを持たせることで、欠員をカバーするためにシフトの延長を実施しても、所定労働時間内に収めることが可能です。さらに、余裕をもってシフトを公開することで、スタッフが予定を入れやすくなるでしょう。

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介護施設のシフトを確認するときのポイント

求人に書いてある勤務時間だけでは実態はわからないと感じている方もいるでしょう。そのような方のために介護施設のシフトを確認するためのポイントを紹介します。シフトを確認するときのチェックポイントは以下のとおりです。

• １ヶ月の勤務時間に問題ないか
• 希望休や有休は取れているか
• 不公平なシフトが組まれていないか
• 過酷な勤務シフトになっていないか

　

夜勤の回数や１ヶ月の勤務時間に問題ないか、勤務時間の偏りや希望休の取得しにくさはないか、確認しましょう。休みがあまりなく過酷な勤務シフトを強いられる可能性があります。特に、頼まれると断りにくい方や優しい方などは注意が必要です。

事前に確認してから働くことで、休みが取りやすく過酷な労働環境に身を置くことは減らせるでしょう。

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介護施設のシフト作成の問題点

介護施設のシフトは、1日の業務量や運営予算、スタッフ一人ひとりの希望などいろいろな条件や状況を加味して作成します。考える項目が多いほどシフトの作成が難しくなります。そのシフト作成の問題点は以下のとおりです。

• シフト作成に時間がかかる
• 公平なシフトを作成できない場合がある
• シフト希望の提出期限を守ってもらえない
• シフト作成が難しくてできる方が限られる

　

シフト作成はほかの業務の間に行っているため、シフト作成する時間がなかなか確保できず、時間がかかります。さらに、急なスタッフの予定など提出期限後のシフト変更のケースがあることや希望休などにより夜勤の回数、休日の配置などが平等にならないケースがあります。

以上の要因からシフト作成は難しく、作成者にはうまく調整できる方やスタッフとの信頼関係が築けている方が適しています。

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シフト作成ツールを使うメリット

シフト作成をすべて人力で行っていて、苦労やトラブルを抱えているイメージを持っている方もいるでしょう。しかし、シフト作成ツールを使ってシフトを作成する施設が増えてきています。

シフト作成ツールを使ってシフトを作成した場合のメリットは以下のとおりです。

• シフト作成時間の短縮
• 入力ミスの減少
• シフト作成者の負担軽減
• 公平なシフト作成ができる

　

シフト作成ツールを使うことで、勤務条件やスタッフの希望を簡単に登録するだけでシステムが自動で作成してくれるため、シフト作成の時間短縮や負担軽減につながります。また、自動作成が可能なため入力ミスや不公平なシフトが少なくなり、公平性が保証されます。

公平なシフトが作成されている安心感からスタッフの満足度が向上し、モチベーションが上がるでしょう。

介護施設のシフト例を把握して自分に合った働き方で働こう

介護施設のシフトは、2交代制や3交代制などさまざまなシフト形態があります。

シフトを作成するときは、不公平なシフトになっていないかやスタッフの希望休が反映されているか、人員配置基準をクリアしているかなどを考えて作成しましょう。

また、シフトを確認するときは１ヶ月の勤務時間に問題はないかや過酷な勤務シフトになっていないかなどを確認し、問題があればすぐに伝えるようにしましょう。特に、希望休の提出が遅くなると、ほかのスタッフにも迷惑がかかるので注意が必要です。

シフトを作成するのは時間がかかります。その時間を短縮できるのが、シフト作成ツールです。シフト作成ツールには時間短縮のほかに、ミスの削減や公平なシフト作成につながるメリットがあります。

スタッフに安心感を抱かせるシフト作成を行いたい方もいるでしょう。

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