ケアプランとは

ケアプランとは、利用者の希望する生活や生活の課題に合わせ、介護サービスの組み合わせなどを示した計画書を指します。
生活の目標に加え、利用者が介護サービスを利用するうえでの注意点や料金などが整理されている重要な書類です。
ケアプランの役割や作成が必要になるタイミングを確認し、介護サービス利用時の流れを整理しましょう。
介護サービス計画書としての役割
ケアプランは介護サービス計画書とも呼ばれ、日常生活に必要な介護サービスが適切に利用できるよう、利用する介護サービスの種類や内容を記載します。
適切な介護サービスの利用をすすめるためには、利用者の身体状況に限らず、利用者本人と家族の希望や生活環境などの評価が重要です。
身体状況や生活環境が変化すると、利用者本人や家族の希望も変わるため、ケアプランは随時更新されて現時点での個別性をもった内容が記載されるのが特徴です。
ケアプランでは、作成時点での利用者の希望にあわせた介護サービスが提供できるよう計画されています。
作成が必要になるタイミング
ケアプランは介護サービスを利用したい場合、介護認定を受けた後に作成が必要です。
ケアプランは定期的に見直す義務があり、作成してから6ヶ月ごとに再作成をします。
ほかにも、要介護認定の更新時や区分変更時にも再作成が必要です。
ケアプランは定期的な見直し以外にも、必要に応じて再作成が可能なため、更新を希望する場合には利用者から申し出ることができます。
ケアプランの作成は誰がする?

基本的にケアプランの作成を担うのは、ケアマネジャー(介護支援専門員)です。
要支援者向けケアプランの介護予防サービス計画書を作成する際は、地域包括支援センターが担うこともあります。
ほかにも、自分や家族がケアプランを作成するセルフケアプランを選択することも可能です。
ケアプランは誰が作成するかを確認し、利用者が生活に困った場合にスムーズに相談ができるよう把握しておきましょう。
ケアマネジャー(介護支援専門員)による作成
ケアプランの作成はケアマネジャーが担うことが多く、利用者と家族のアセスメントを行い、希望する生活に向けた課題に適した介護サービスの計画をします。
要介護の認定を受けた場合は、ケアマネジャーが在籍する居宅介護支援事業者へ相談し、ケアプランの作成を依頼しましょう。
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地域包括支援センターが作成するケース

要支援の認定を受けた場合は、要支援者向けケアプランの介護予防サービス計画書の作成が必要です。
要介護者のケースと同様に、介護予防を目指したサービスが受けられるよう、サービスの種類や目的を整理してプランを作成します。
基本的には地域包括支援センターがケアプランの作成を担当しますが、業務負担軽減を目的に居宅介護支援事業所に業務が委託される場合もあります。
2024年4月1日からは、地域包括支援センターのさらなる業務負担軽減を目的に、介護予防支援事業が行える居宅介護支援事業所の指定対象が拡大されることになりました。
引き続き、地域包括支援センターも要支援者のケアプランの作成を行いますが、ケアマネジャーが作成するケースが増えていくと考えられます。
セルフケアプランという選択肢

利用者が自分でケアプランを作成するセルフケアプランの選択肢もあります。
セルフケアプランを市町村に提出し、適切だと認められれば現物給付化が可能ですが、セルフケアプランを作成している利用者はごくわずかです。
セルフケアプランをする利用者が少ない要因として、ケアプランの作成が簡単ではなく事務的な負担が大きいことや、そもそもセルフケアプランを知らないことが挙げられます。
セルフケアプランは利用者と家族の自立支援に対する意識を高めるのに適していますが、専門的な知識が乏しい場合は、介護サービスの過不足が出やすくなるため注意しましょう。
ケアプランの種類と計画書の内容

ケアプランは利用者の生活状況や介護度によって、居宅サービス計画書や施設サービス計画書、介護予防サービス計画書の3つに分けられます。
各ケアプランでは計画書の構成が異なるため、違いを整理しておきましょう。
居宅サービス計画書
居宅サービス計画書とは、在宅で生活する利用者に対し、本人と家族が希望する生活に向けた課題解決のためのプランが示された書類です。
居宅サービス計画書の構成は以下のとおりです。
- 【第1表】居宅サービス計画書(1)
- 【第2表】居宅サービス計画書(2)
- 【第3表】週間サービス計画表
- 【第4表】サービス担当者会議の要点
- 【第5表】居宅介護支援経過
- 【第6表】サービス利用票(兼居宅サービス計画)
- 【第7表】サービス利用票別表
第1表は利用者と家族の生活に対する希望や意向を示すもので、介護サービスを提供するスタッフが共通見解をもつための重要な役割を果たします。
第2表には、第1表で示された希望を実現するために必要な課題と、その解決に向けた具体的な方法が示されており、達成目標時期まで具体的に記載することが重要です。
課題に対する具体的な方法は、介護サービスの提案以外にも利用者自身で取り組めるセルフケアや家族支援を提示するケースもあります。
第3表は介護サービスを含めた支援内容を週単位で示すもので、一見して利用者の生活リズムの把握が可能です。
第4表はサービス担当者会議を開催した際に、会議のまとめを記載します。
第5表はモニタリングで確認した、利用者や家族の意向や介護サービス事業所との相談などを記載します。
第6表は介護サービスの予定を月単位で示すもので、第7表は予定に対する費用や単位数を示す書類です。
施設サービス計画書

施設サービス計画書は、介護施設に居住する利用者に対して作成されるケアプランです。
施設サービス計画書には身体介護を中心に、施設内で提供するすべての支援を記載します。
施設サービス計画書の構成は以下のとおりです。
- 【第1表】施設サービス計画書(1)
- 【第2表】施設サービス計画書(2)
- 【第3表】週間サービス計画表
- 【第4表】日課計画表
- 【第5表】サービス担当者会議の要点
- 【第6表】施設介護支援経過
施設サービス計画書の各項目内容や方針は、居宅サービス計画書と同様の考え方で作成されます。
介護予防サービス計画書
介護予防サービス計画書とは要支援者を対象に作成するケアプランのことで、今後も自宅での生活を継続し、介護予防を図るための支援プランを記す書類です。
介護予防サービス計画書の構成は以下のとおりです。
- 介護予防サービス・支援計画書
- 介護予防支援経過記録
- 介護予防サービス・支援評価表
介護予防サービス計画書の各項目も、居宅サービス計画書と同様の考え方で作成されます。
介護予防サービス・支援評価表はモニタリングの際に、目標が達成できているか、達成できていなければ今後どうするかなどを示す書類です。
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ケアプランの計画書作成の流れ

ケアプランを作成する際は、まず利用者の基本情報をもとにしたアセスメントが行われ、次に解決すべき課題に対するサービスの提案がなされます。
ケアプランの原案をもとに、サービス担当者会議で確認や共有を行い交付されますが、交付後も随時モニタリングが欠かせません。
ケアプランは利用者本人と家族の意向の重要性を念頭に、ケアプラン作成の流れを整理しましょう。
アセスメント(情報収集)
ケアプランの作成には利用者のアセスメントが欠かせません。
アセスメントでは、利用者の生活状況を5W1Hを活用して具体的に確認します。
課題が見つかった場合には、なぜ支障があるかを客観的な情報から整理しながら解決策を考えることが重要です。
原案の作成とサービス担当者会議
利用者が希望する生活に向けた課題と対策を整理した後は、ケアプランの原案を作成します。
ケアプランを作成する際には、利用者と家族の意向を十分に踏まえることが欠かせません。ケアプランにもできるだけ利用者や家族の言葉をそのまま用います。
目標は具体的に記載し、介護サービス事業所がサービス提供時に個別性を持った計画が立てられるようにします。
課題が複数存在する場合には、本人の希望する生活をあらためて整理し、優先順位の設定が重要です。
ケアプランの作成後は内容の確認と共有のため、利用者本人と家族に加え、介護サービス事業所の担当者を招集してサービス担当者会議を開催します。
サービス担当者会議は、利用する介護サービス事業所の専門職からの意見を聞ける重要な場です。
本人や家族の確認と交付

サービス担当者会議の後、本人やご家族にケアプランの内容に同意が得られれば、署名にて交付となります。
モニタリングと見直し
ケアプランは一度作成したら終わるものではなく、随時モニタリングが欠かせません。
モニタリングでは、ケアプラン作成時や前回のモニタリング時と変化がないかの確認が重要です。
身体状況や生活状況、もしくは本人の気持ちの変化などによって希望する生活像や達成までの課題に変化があった場合は、ケアプランの見直しが必要です。
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ケアプラン作成で押さえておきたい注意点

ケアプランには、利用者の身体状況だけでなく、利用者本人や家族が希望する生活像の反映が欠かせません。
ケアプランに同意して署名をする前に、現時点での身体状況に適した計画になっているか、利用者本人や家族の意向が反映されているかを確認しましょう。
生活に変化が起きて困ったことが発生した場合は、随時ケアマネジャーに相談し、サービスの見直しを利用者からも依頼可能です。
本人や家族の意向を具体的に伝える
ケアプランの作成では、本人や家族の意向を正確にとらえて反映させることが欠かせません。
利用者が希望する生活像を考える際、今までの生活で大切にしてきた価値観などが大きく影響を与えます。
利用者本人が今後も尊厳のある生活を続けていくためには、本人の意思が尊重されていることが重要です。
一方で、利用者本人だけではなく、利用者を支える家族の意向も欠かせません。
利用者の人生を支えてきた家族が、今後も継続的に寄り添えるように支援するには、家族の意思や介護負担など精神的なサポートも重要です。
利用者と家族が希望する生活に近づけるようケアプランを作成するためには、意向は具体的な記載が大切です。
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内容をしっかり確認してから署名する

ケアプランの原案に同意をして署名する前に、もう一度ケアプラン全体を確認してみましょう。
特に確認したいポイントは以下のとおりです。
- 利用者の個別的な課題が具体的に反映されているか
- 介護サービスが過剰でないか
- 介護サービスに不足がないか
- 介護サービスを受けるうえで利用者や家族が希望する事業所を利用できているか
ケアプランは利用者の言葉で目標を立てたうえで計画されますが、形式的に作成している場合には抽象的で誰にでも当てはまるような目標になりがちです。
ケアプランが、本人だけの特別なケアプランになっているかを確認してみましょう。
加えて、導入されている介護サービスの過不足や利用事業所への満足度の確認も重要です。
身体状況や生活状況の変化によってサービスの必要性や満足度が変わるケースもあるため、随時生活を見直しながら介護サービスの利用状況を評価しましょう。
定期的な見直しを欠かさない
ケアプランは定期的な見直しが欠かせません。
要介護の利用者の場合は、ケアマネジャーが少なくとも月に1回訪問し、モニタリングを行うことが義務付けられています。
利用者の生活状況を把握し、ケアプランの変更が必要になっていないか評価し、大きな変化があった場合は区分変更申請などを検討するのも大切です。
ケアプラン作成以外のケアマネジャーの役割

ケアマネジャーは利用者の生活で困っていることを受け、ケアプランを作成するとともに利用する介護サービス事業所との連絡を取る役割を担います。
ケアマネジャーはプランを立てるだけでなく、目標に向かってプランが円滑に進むよう支援し、多職種が事業所の垣根を越えて協力できるようサポートする仲介役として活躍します。
利用者の生活をよりよくするため、ケアマネジャーは介護現場全体を支える重要な役割を担い欠かせない存在です。
ケアプラン作成に携われるケアマネジャーを目指すなら

ケアプランの作成は主にケアマネジャーが行うケースが多くみられます。
ケアプランは利用者とご家族の希望する生活の意向を具体的に把握し、達成のために必要な課題に適した介護サービスの計画が欠かせません。
ケアマネジャーはケアプランの作成にとどまらず、利用者のモニタリングや利用する介護サービス事業所との連携役も担う、利用者と家族を支える重要な専門家です。
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