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2026.10.2

介護医療院の種類とは?その他施設との違いや仕事内容、給与相場について解説

介護医療院への転職に興味はあるけれど、自分に務まるかどうか、医療ニーズの高い現場で働くことに不安を抱えていませんか。

医療ケアと生活支援を両立する介護医療院は、利用者が最期まで安心感を持って暮らすための重要な拠点であり、多くの介護士が活躍しています。

一般的な介護施設とは異なるやりがいがある一方で、転職後のミスマッチを防ぐためには、仕事内容や施設ごとの役割を正しく理解しておくことが大切です。

この記事では介護医療院の種類や特別養護老人ホーム、介護老人保健施設などの違い、具体的な仕事内容や気になる給与相場について詳しく解説します。

介護医療院とは

介護医療院は、2018年に新しく誕生した介護保険施設です。医療ケアと介護サービスの両方を提供し、生活の場としての役割も担っています。

ここでは介護医療院がどのような施設なのか、定義や創設された背景、そしてどのような方が利用しているのかについて詳しく解説します。

これから介護医療院への転職を検討している方は、まずは施設の基本的な特徴を押さえておきましょう。

介護医療院の定義

介護医療院は、長期間にわたり医療的なケアを必要とする要介護の高齢者に向けて、医療ケアと日常生活の支援を一体的に提供する介護保険施設です。

医療機能と生活施設としての役割があるため、病院と介護施設の中間のような存在として機能しています。

医師や看護師が配置されているため、喀痰吸引や経管栄養などの日常的な医療処置にも対応可能です。

また、生活の場としてプライバシーに配慮された間仕切りが設置されており、看取りやターミナルケアにも対応しています。

重度の状態でも医療的な安心感を得ながら、最期まで生活を送ることができる施設といえるでしょう。

介護医療院が創設された背景

介護医療院が設立された主な背景には、高齢者の社会的入院という課題を解消する狙いがあります。

社会的入院とは、医療の必要性が低いにも関わらず、自宅での介護が難しいために長期間病院に入院し続ける状態のことです。

このような高齢者が増えたことで医療費が圧迫され、大きな問題になりました。これに対応するため、介護療養型医療施設が運用されてきましたが、医療と介護の役割分担をさらに明確にする必要性が生じました。

その結果、介護療養型医療施設は2024年3月末に廃止となり、後継施設として日常的な医療ケアと生活支援を両立できる介護医療院が2018年に創設されています。

医療ニーズの高い高齢者が、住み慣れた地域で安心感を持って生活できる新たな受け皿として、介護医療院は大きな役割を担っています。

介護医療院の対象者と利用者像

介護医療院の対象となるのは、要介護1〜5の認定を受けた方です。原則として、要支援の方は利用できません。

日常生活で常に介護が必要で、継続的な医療的ケアを必要とする方が主な対象となっているためです。

具体的には、重篤な身体疾患を抱えている方や、身体合併症を伴う認知症の高齢者などが多く入所しています。

介護施設では受け入れが難しい、経管栄養や喀痰吸引が必要な方にも対応できる点が特徴です。

40〜64歳であっても、特定疾病(介護保険法で定められた16種類の疾病)により要介護認定を受けていれば対象となります。

病院を退院した後も医療的ケアが欠かせない方にとって、介護医療院は重要な生活拠点として機能しています。

介護医療院の種類

介護医療院は、入居者の病状や必要とする医療ケアの度合いに応じて、Ⅰ型とⅡ型に大きく分けられます。

さらに、医療機関が併設されているタイプや規模が小さいタイプなど、施設の形態もさまざまです。

ここでは、それぞれの特徴や人員配置の違い、対象となる利用者の状態について詳しく解説します。

Ⅰ型介護医療院

Ⅰ型介護医療院は、重篤な身体疾患や身体合併症を有する認知症高齢者など、医療ニーズの高い要介護者を対象とした施設です。

介護療養型医療施設に相当する機能と手厚い医療体制が整えられており、重篤な身体疾患を抱えている方や、合併症のある認知症高齢者が多く入所しています。

夜間も医師の当直が義務付けられているため、喀痰吸引や経管栄養などの専門的な処置が夜間でも速やかに行える体制が整っています。

容体が急変するリスクを抱えた方でも、安心感を持って最期まで過ごせる医療に特化した環境といえるでしょう。

Ⅱ型介護医療院

Ⅱ型介護医療院は、Ⅰ型より病状が安定した要介護者を主な対象としています。

在宅復帰を支援する介護老人保健施設に相当する役割を担っており、リハビリテーションによる身体機能の維持、回復に力を入れています。

医療ケアは提供されますが、人員配置の基準はⅠ型より低い設定です。医師の配置は入所者100人に対して1名以上とされており、夜間の当直義務もありません。

日常的な医療管理と並行して、身体機能の維持を目的としたリハビリに重点を置いた支援が行われます。

医療管理を受けながらも、落ち着いた生活のなかで身体機能の維持を目指したい方に適した施設です。

医療機関併設型・小規模型の介護医療院

病院や診療所に併設されている介護医療院や、定員が少ない小規模な施設も存在します。地域の実情や多様なニーズに柔軟に対応するため、医療機関と一体的に運営される形態が認められているからです。

医療機関併設型の小規模施設では、併設病院の医師や薬剤師が業務を兼務できる特例が設けられており、体調急変時にも迅速な対応が期待できます。

また併設型小規模介護医療院では、併設医療機関の医師や薬剤師などで処遇が適切に行われる場合、配置をしないことができるなどの特例措置があります。

充実した医療のバックアップを受けながら、ゆったりとした生活環境を求める方にとって適しているといえるでしょう。

介護医療院とその他施設との違い

介護医療院について詳しく知るには、その他の介護施設との役割の違いを理解することが重要です。

高齢者が暮らす施設にはそれぞれ異なる目的や特徴があり、利用者の状態や提供するケアの内容も変わってきます。

ここでは、代表的な介護保険施設である介護老人保健施設や特別養護老人ホーム、そして民間の有料老人ホームと介護医療院の違いについて詳しく解説します。

老健(介護老人保健施設)との違い

介護医療院と介護老人保健施設の違いは、施設の目的と利用期間です。介護老人保健施設は、病院を退院した高齢者がリハビリを通じて在宅復帰を目指すための施設であるため、原則として3ヶ月という短期間での利用が目安となっています。

そのため、看取りやターミナルケアには原則として対応していません。一方、介護医療院は医療ケアを受けながら最期まで暮らす生活の場として機能します。

長期的な入居を前提としており、看取りにもしっかり対応している点が特徴です。じっくりと利用者に向き合い、長期的なケアや看取りに関わりたい介護士にとって、介護医療院はやりがいを感じやすい環境といえるでしょう。

特養(特別養護老人ホーム)との違い

特別養護老人ホームと介護医療院は、どちらも長期的な生活の場を提供する施設ですが、提供できる医療ケアの手厚さが異なります。

特別養護老人ホームの入居条件は原則として要介護3以上の方であり長期的な生活の場として利用されます。

医療体制は介護医療院ほど手厚くないため、容体が悪化して高度な医療ケアが必要になると、特別養護老人ホームでの生活が難しくなるケースも少なくありません。

一方、介護医療院は要介護1から入所が可能で、喀痰吸引や経管栄養などの高度な医療ニーズにも対応できます。

医療依存度の高い利用者と関わりたい方には、介護医療院の環境が適しているといえるでしょう。

有料老人ホームとの違い

公的な介護保険施設である介護医療院と、主に民間企業が運営する有料老人ホームとでは、施設の性質や提供するサービスに明確な違いがあります。

有料老人ホームは、充実したレクリエーションやイベント、独自の設備など多様なサービスを提供しているのが魅力です。

施設数も多く、入居しやすいという特徴もあります。しかし、高度な医療処置には対応できない施設も少なくありません。

それに対して介護医療院は、医師や看護師が配置され、手厚い医療ケアを提供することが主な目的となっています。

充実したレクリエーションよりも、確かな医療と介護の連携による安心感を提供したい介護士に向いている職場といえるでしょう。

介護医療院は、医療と介護の両方の知識を深めながら、利用者とじっくり向き合えるやりがいのある職場です。

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介護医療院の仕事内容

介護医療院で働く介護士の基本的な仕事は、食事や入浴、排泄の介助などの日常生活のサポートです。

しかし、施設がⅠ型かⅡ型によって入居者の医療依存度や施設の方針が異なるため、求められるケアの内容も変わってきます。

ここでは、Ⅰ型とⅡ型それぞれの仕事内容の特徴を解説します。ご自身のスキルや目指す働き方に合っているか確認してみましょう。

Ⅰ型の仕事内容

Ⅰ型介護医療院での仕事は、医療依存度の高い利用者に対する身体介助や、看取りのサポートが中心となります。

具体的には食事や入浴、排泄といった日常的な介助に加え、医師や看護師と連携しながら喀痰吸引や経管栄養を受ける方の生活を支えます。

また、人生の最終段階であるターミナルケアに関わる機会も少なくありません。

高度な医療環境のなかで利用者の最期まで深く寄り添うケアを実践できる点が、Ⅰ型ならではの特徴です。

Ⅱ型の仕事内容

Ⅱ型介護医療院での仕事は、容体が安定している利用者に対する、生活機能の維持や向上を目的としたサポートがメインです。

食事や入浴、排泄などの基本的な身体介助に加え、理学療法士などのリハビリ専門職と連携して利用者が自立した生活を送れるよう支援する機会が多くなります。

また、バイタルサインの測定などの日常的な医療管理の補助も、仕事のひとつです。医療体制が整った環境のなかで、利用者の穏やかな生活と機能維持をバランスよく支える働き方ができるでしょう。

このようにⅠ型・Ⅱ型それぞれに異なる特徴があるため、「自分のスキルや経験はどちらに向いているのだろうか」と悩む方も少なくありません。

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介護医療院で働くメリットと注意点

介護医療院への就職や転職を検討している介護士にとって、施設の特徴が自分の働き方に合っているかを確認することは重要です。

ここでは、介護士が介護医療院で働くなかで得られるメリットと、事前に知っておくべき注意点について解説します。

専門性の向上ややりがいだけでなく、実際の業務で感じる可能性のある負担についても触れていきます。

医療的ケアに関する知識を深めやすい

介護医療院で働くメリットは、医療に関する実践的な知識を深めやすいことです。

理由としては、施設には日常的な医療処置を必要とする利用者が多く、医師や看護師が常に身近で業務にあたっているためです。

例えば、喀痰吸引や経管栄養などのケアを間近で学んだり、医療職と密に連携しながら介助を行ったりする機会が豊富にあります。

介護のスキルを磨きながら医療分野の専門知識も吸収し、キャリアアップを目指したい方にとって恵まれた環境といえるでしょう。

長期的なケアに関われる

利用者と長期間にわたって深く関わり、最期まで寄り添えることも介護医療院ならではの魅力です。

在宅復帰を目的とする介護老人保健施設などとは異なり、利用者が最期まで暮らす生活の場としての機能を持っているためです。

日々の食事や排泄などのサポートはもちろん、レクリエーションなどを通じて穏やかな時間を長く共有できます。

看取りやターミナルケアまで一貫して関わる機会もあり、一人ひとりの利用者にじっくりと向き合いたい介護士に適した職場といえるでしょう。

医療依存度の高い利用者対応に負担を感じる場合がある

一方で、医療依存度が高い利用者の対応に精神的・肉体的な負担を感じる可能性がある点には注意が必要です。

重篤な疾患や重度の要介護状態にある方が多く入所しており、常に容体が急変するリスクと隣り合わせの環境でケアを行うためです。

例えば、緊急時に迅速な対応が求められるプレッシャーや、看取りの場面に頻繁に直面することで心理的な負担を感じる介護士も少なくありません。

また、自立度が高い利用者との会話を重視したい方には、やや不向きな側面もあります。ご自身の適性や目指す介護像と照らし合わせ、慎重に検討することが大切です。

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介護医療院の勤務形態と給与相場

介護医療院で働くことを検討している方にとって、具体的な働き方や収入面は気になるポイントのひとつです。

24時間体制で医療ケアを提供する施設であるため、一般的な介護施設とは働き方や待遇面で違いがあります。

ここでは、介護医療院での勤務形態の仕組みや給与相場について詳しく解説します。ご自身のライフスタイルや希望する収入とマッチしているか、ぜひ確認してみましょう。

介護医療院の勤務形態

介護医療院での働き方は、24時間体制で利用者を支えるため、原則として早番・日勤・遅番・夜勤を組み合わせたシフト制が一般的です。

具体的には早番で食事介助からスタートし、日勤では入浴やリハビリのサポート、夜勤では定期的な巡回や排泄介助などを担当します。

特にⅠ型介護医療院では夜間も医師の当直があるため、容体が急変した際でもすぐに医療職の指示を仰げます。

夜勤に対する心理的なプレッシャーが軽減されやすい点は、大きな安心感につながるでしょう。

不規則な生活リズムになりやすい働き方ですが、医療職と密に連携しながら安心感を持ってケアに取り組める環境です。

介護医療院の給与相場

介護医療院で働く介護職の給与相場は、月額で300,000円〜330,000円程度です。

厚生労働省の調査によると、常勤介護職員の平均給与は330,000円程度で、夜勤手当の相場は1回あたり6,500円程度です。

特別養護老人ホームや介護老人保健施設といった介護施設と比較すると、やや低めの水準といえます。

特別養護老人ホームなどに比べて夜勤手当の平均額が低い傾向にあることが、主な理由として挙げられます。

ただし、職員の給与をアップさせる特定処遇改善加算を取得している施設であれば、相場以上の収入を得られる可能性も十分にあるでしょう。

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介護医療院は医療と介護の両面で専門性を高められる職場

介護医療院は、日常的な医療ケアと長期的な生活支援を両立する新しい介護保険施設です。

介護老人保健施設や特別養護老人ホームなどとは異なり、喀痰吸引や経管栄養などの高度な医療ニーズを持つ利用者に対して、看取りやターミナルケアまで一貫して深く寄り添える点が大きな特徴です。

施設には医師や看護師が配置されており、医療職と密に連携しながら働けるため、実践的な医療知識を間近で学ぶことができます。

介護のスキルだけでなく、医療的ケアの専門性も高めたい方には恵まれた環境といえるでしょう。

一方で、医療依存度の高い方を支えるプレッシャーも存在するため、自身の適性を見極めることも大切です。

医療の知識を深めながら、利用者の最期の時間までじっくりと寄り添うケアを実践したい方は、ぜひ介護医療院への就職や転職を検討してみてはいかがでしょうか。

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