介護事故の定義

老人保健施設や特別養護老人ホームなどの介護施設は生活の場として位置づけられており、利用者の生命を守る場合や緊急時以外は原則として身体拘束は行えないとされています。
行動を制限せずに見守ることは、利用者それぞれのQOL(生活の質)の維持と尊厳の尊重につながる反面、介護事故のリスクが生じやすい側面を持ちます。
介護事故とは、介護サービスを提供中に発生した事故全般を指し、身体的被害だけでなく精神的被害や財産に関わる事故も含まれるのが特徴です。
高齢になると身体機能や認知機能が低下し、自宅や施設といった場所に関わらず、事故が起こるリスクが高まります。
生活の場では事故が起こりうる危険性を職員間で認識し合うだけでなく、利用者や家族にもきちんと伝えておくことが大切です。
介護事故に不安はあるが、介護業界で働いてみたいという方は、ハッシュタグ転職介護にお問い合わせください。
ハッシュタグ転職介護は、介護・医療分野に特化した転職支援サイトとして、新たな職場探しのサポートを続けています。
キャリア相談から企業紹介、選考対策から入社後のフォローまで、一人の担当者が継続して受け持つ一気通貫型のサポートが特徴です。
長年の転職支援で培った膨大なネットワークと精度の高いマッチング力により、給与や労働環境、人間関係などの希望に合った職場を提案できる点も私たちの強みです。
介護が未経験の方も経験がある方も、ハッシュタグ転職介護なら安心感を持って転職活動に臨めるでしょう。
「どんな職場がある?」「転職で迷っている」など、どんな小さな疑問でも大丈夫です。
専門アドバイザーがあなたの悩みに寄り添い、理想の職場探しをサポートします。
介護現場で起こりがちな事故の種類

介護の主な仕事として、移動や食事、入浴など生活に欠かせない行為の援助が挙げられます。
極力負担をかけない介助法が求められますが、利用者の身体機能や認知機能の程度、またはその日の体調次第で予期せぬ事故が起こることもあります。
また、介護職員が関わる場面以外に、利用者が一人のときに事故が発生するケースも少なくありません。
介護事故を体系的に理解するには、起こりやすい事故について知っておくことが重要です。代表的な事故の特徴を理解することが、有効な防止策を考える一助となるでしょう。
この章では、介護現場で起こりがちな事故の種類と特徴について解説します。
転倒
転倒は、介護現場で頻繁に発生する事故の一つです。
公益財団法人介護労働安定センターの調査では、介護施設で起こった事故のうち、転倒・転落・滑落がおよそ6割を占めると報告されています。
見守り中やほかの利用者の介助中に起こるケースが過半数を占めており、付き添いや移乗介助など、介護職員が直接関わる場面での発生は少ないのが特徴です。
転倒は発生率が高いだけでなく、骨折や頭部の損傷など重大なケガにつながる可能性が高いといわれています。
転落
転倒と同様に、転落も発生しやすい事故の一つです。起こりやすい場面として、ベッドから車いすへの移乗時や、浴室でのシャワーチェア使用時などが挙げられます。
ベッド柵の上げ忘れや、車いすのブレーキのかけ忘れなど些細な不注意から生じるケースが多く、環境の整備や介助時の確認が重要とされています。
また、滑落も発生頻度が高い事故の一つです。介護現場ではずり落ちとも呼ばれ、ベッド端や車いすから滑り落ちるケースなどが報告されています。
誤嚥

誤嚥は転倒・転落に次いで発生率が高く、介護施設で見られる事故のうち約1割を占めています。
高齢になると、嚥下(飲み込み)や咀嚼(噛む力)機能が徐々に低下するのが特徴です。以前は食べられていたものが食べられなくなり、喉に詰まらせるケースが少なくありません。
窒息による死亡例も報告されており、深刻な事態を招きやすい事故といえます。
誤薬
介護現場では、内服の確認や服薬後の状態観察も大切な業務です。
しかし、一人の介護職員が数名の利用者に同時に対応しなければならない場面では、誤薬が起こりやすいのが実情です。
誤薬の主な内容として、介護職員が違う利用者の薬を配ってしまったり、利用者が他利用者に配られた薬を間違って飲んでしまったりといったケースが挙げられます。
配薬や服薬管理は看護職員が行う施設も多く、介護職員との連携不足から誤薬に至るケースもあります。
入浴時の火傷
入浴は、事故の発生しやすい場面として知られています。なかでも火傷は、入浴時の代表的な事故の一つです。
入浴時の火傷は、湯舟の温度の設定ミスや確認不足により発生するケースが多いといわれています。
さらに高齢の場合、温熱覚の閾値が高くなり、熱さに鈍感になりやすいのが特徴です。
利用者から熱さの訴えがなかったからと入浴し続けた結果、大腿部や腹部が赤くなり皮膚が剥離していたという報告もあります。
送迎中の事故
デイサービスなどの通所サービスでは、送迎中の事故も数多く報告されています。
送迎車両から降りる際にバランスを崩して転倒したり、ドアに身体を挟まれたりといったケースが発生しやすい内容です。
なかには運転手が急ブレーキをかけた際、後部のリフトに固定されていた車いすが倒れ、車いすに乗っていた利用者が頭部を強打するといった事例もあります。
介護現場の事故の発生事例

介護事故は介護職員のヒューマンエラーだけでなく、利用者の認知機能や生理的特徴、または障害などさまざまな要素が要因となって起こるのが特徴です。
ときには発生当時の環境や、施設設備の不具合が要因となる場合もあります。
介護事故の発生数を減らすためには、発生した事故一つひとつの要因を探り、施設全体で共有することが重要です。要因が明確になれば、事故防止対策も立てやすくなります。
ここでは介護事故の発生事例を、利用者と介護職員、環境の3つの要因別に紹介します。
利用者要因の事故の事例
はじめに、脳梗塞の後遺症で嚥下機能が低下していた利用者の事例を紹介します。
食事はトロミ粉を使用して自力摂取していましたが、昼食時に急にせき込み、むせが見られました。看護職員を呼び吸引しましたが、数日後誤嚥性肺炎を発症しました。
続いて、認知症があり、徘徊を繰り返す利用者の事例です。
朝食後食堂内を歩き回り、ほかの利用者のテーブルにあったティッシュを口に入れて飲み込んでしまいました。窒息には至らなかったものの、異食事故として報告されました。
いずれの事例も嚥下機能の低下や認知症による行動障害に起因しており、利用者側の要因で発生した事故といえます。
介護職員要因の事故の事例

介護職員側が要因となる事故は、思い込みや勘違い、確認不足などのヒューマンエラーに起因するケースが少なくありません。
ここでは確認不足による誤薬の事例を紹介します。
看護職員からA氏に配るよう依頼された薬を、新人の介護職員がB氏に配り、B氏は間違いに気付かずA氏の薬を内服しました。
A氏の薬には血圧降下薬が含まれており、普段血圧降下薬を内服していなかったB氏は、一時的に血圧が低下しました。
A氏とB氏は同じ姓だったため注意喚起されていましたが、介護職員が姓名をきちんと確認せずに配った結果発生した事例です。
環境要因の事故の事例

最後に、環境が要因で発生した事故の事例を2つ紹介します。
一つ目は転落の事例です。眼鏡を床頭台に置いて就寝した80代の利用者が、起床後眼鏡を取ろうとしてベッドから身を乗り出し転落しました。
何らかの理由で床頭台がベッドから少し離れた場所に移動しており、手が届く範囲に眼鏡がなかったために発生したケースです。
2つ目は転倒の事例です。普段は自立歩行で自由に移動していた80代の利用者が、床にお茶がこぼれているのに気付かず滑って転倒しました。
ちょうど下膳の時間で、配膳トレイからお茶が落下し、介護職員が床を拭こうとタオルを取りにその場を離れた際に起こった事例です。
転倒した利用者はその後痛みを訴え、大腿骨頸部骨折と診断されました。
濡れて滑りやすい床という環境に起因した、重大事故といえます。
介護現場での事故は、介護する側にも精神的負担が生じやすいものです。
介護事故を経験したことがあるものの、適切な対処法がわからず不安を感じる方は、一度ハッシュタグ転職介護の相談アドバイザーにご相談ください。
不安に寄り添い、とことん悩みを聞いて精神的負担が軽くなるようサポートします。
また、不安を和らげるには職場を変えてみるのも一つの方法です。介護事故の対処法やリスクマネジメントの教育体制が整った施設なら、事故への苦手意識が改善されるかもしれません。
ハッシュタグ転職介護の精度の高いマッチング力で、介護事故の対処法を学びながら生き生きと働ける職場を見つけてみてはいかがでしょうか。
「どんな職場がある?」「転職で迷っている」など、どんな小さな疑問でも大丈夫です。
専門アドバイザーがあなたの悩みに寄り添い、理想の職場探しをサポートします。
介護現場での事故防止対策

介護事故の種類と発生要因を理解できたら、次は事故を防止するための対策について整理しましょう。
事故防止策を検討するうえで重要なのは、個人ではなく組織全体で取り組む姿勢といわれています。
管理者や危機管理委員会が中心となって対策を講じ、介護職員はもちろん、看護職員やメディカルソーシャルワーカーなど多職種で対策を共有できる体制作りが求められます。
この基本姿勢を踏まえたうえで、事故の種類別に具体的な防止策を見ていきましょう。
転倒の防止対策
転倒は利用者それぞれの身体機能や認知機能、行動パターンに由来して起こる場合が多く、画一的な対策では効果が得にくいのが特徴です。
日頃からアセスメントを行い、ベッドや床頭台の位置を変えて生活動線を妨げない環境作りが大切です。
また、転倒には防ぐのが難しいケースもあるといわれています。転倒しても衝撃の少ない床材を取り入れるなど、受傷をできるだけ軽くするための対策も必要です。
転落の防止対策
転落事故の多くはベッドからの転落といわれており、対策としてベッド周辺の環境整備が重要視されています。
ベッド柵やナースコールを適切な位置に設置したり、離床センサーなどを利用したりすることで転落防止が期待できます。また転落に備えて、ベッドの高さをできるだけ低くしておくのも効果的です。
リハビリ職員とカンファレンスを行い、ADL(日常生活動作)を確認しながら防止策を検討するのも方法の一つでしょう。
また、排泄の欲求や不快感が引き金となり転倒や転落に至るケースも少なくありません。排泄パターンをアセスメントし、トイレ誘導やオムツ交換の回数を見直すことで事故を予防できる場合があります。
誤嚥の防止対策

誤嚥を防止するには、口腔・嚥下機能の適切な評価と食形態の選択が重要です。
そのためには看護職員や管理栄養士、言語聴覚士や歯科衛生士など多職種での連携が不可欠です。
介護職員は日常的に利用者と接しており、食事中の様子や体調の変化などの情報を提供する役割を担います。
言語聴覚士から口腔体操や唾液腺マッサージの指導を受けて日々のケアに取り入れれば、利用者の口腔機能の維持が期待できるだけでなく、誤嚥防止にも役立つでしょう。
多職種と連携し、刺激を受けながら介護職としてスキルを伸ばしたい方には、ハッシュタグ転職介護の利用をおすすめします。
ハッシュタグ転職介護は、介護・医療分野に特化した転職支援サービスとして、これまで多くの方の新たな挑戦やキャリアアップをサポートしてきました。
精度の高いマッチングにより、求職者一人ひとりに合った職場を提案できるのが私たちの強みです。
多職種が多く在籍し連携体制が整った職場を提案できます。
とことん寄り添う姿勢をモットーとする専門アドバイザーが、介護分野に関する豊富な知識を駆使して転職活動を全力でフォローします。
「どんな職場がある?」「転職で迷っている」など、どんな小さな疑問でも大丈夫です。
専門アドバイザーがあなたの悩みに寄り添い、理想の職場探しをサポートします。
誤薬の防止対策

先に紹介した事例でも述べたように、誤薬は介護職員側のヒューマンエラーによるものが多いのが特徴です。
誤薬をはじめとした服薬に関する事故は重大事故につながるリスクがあります。
防止策として推奨されているのが、薬を配薬箱やトレーに準備する段階と、利用者に配り飲ませる段階とで二重に確認する多段階確認です。
さらに配薬準備や服薬介助時はほかの業務は行わないなどのルールを定め、介護職員に周知を徹底する取り組みも求められます。
また薬局と連携して、分包袋のマーキングや印字方法を工夫するといった対策も有効です。
入浴時の火傷の防止対策
入浴時の火傷を防止するには、まず湯温の設定ミスや確認不足といったヒューマンエラーをなくすことが大切です。
複数の介護職員による温度設定の確認や、入浴前の湯のかき混ぜと手を入れて熱さを確かめるといった手順のルール化が有効との報告もあります。
また入浴時の火傷は、湯と水の蛇口が異なる場合に起こる可能性が高いといわれています。
施設の状況にもよりますが、混合水栓の給湯器を導入するなど設備面の見直しも必要です。
送迎中の事故の防止対策
送迎中には、乗降時の転倒や送迎中の交通事故など、さまざまな事故が起こる可能性があります。
施設や事業所外で起こる事故のため、対応に迷った際に誰かに相談しにくいのも課題点の一つです。
対策として、起こりうる事故を想定して対応を細かくマニュアル化することが有効とされています。
乗降時やドアの開閉時の声かけの仕方や、自宅の玄関先まで付き添い家族にも必ず声をかけるなど、具体的なマニュアルを作成することで対応の統一化と事故防止が期待できます。
介護現場で事故が発生してしまった場合の対処法

介護現場で事故が発生した際にまず行うのが、利用者の安全確保です。
すぐに意識レベルや呼吸状態、脈拍や出血の有無を確認します。転倒時は脳が損傷している可能性があるため、身体を動かすのは避けた方が賢明です。
窒息を疑う場合は、背中を手のひらの付け根で強く叩く背部叩打法や、背部から両手を回し利用者のみぞおちを拳で突き上げる腹部突き上げ法が応急処置として用いられます。
異食時はただちに口の中の異物を取り除きますが、このとき自身の指を噛まれないよう注意が必要です。
初動対応が済んだら、直属の上司あるいは施設管理者へ事故を報告します。また、家族への連絡も忘れずに行います。
状態によっては救急車の要請や、医療機関の受診の検討も必要です。自分で判断するのが難しい場合は、上司に相談しましょう。
今の職場では上司へ相談しにくいと感じる方は、ハッシュタグ転職介護の専門アドバイザーへ相談してみてはいかがでしょうか?
ハッシュタグ転職介護では、職場で感じる悩みや不安をとことん聞いて、解決策を一緒に探せる環境を整えています。
こまめなヒアリングを行うことで、精度の高いマッチングにより、求職者一人ひとりの適性や性格に合った職場を提案できるのが強みです。
もちろん、長年の転職支援で蓄積された豊富な施設情報のなかから、上司と相談しやすい雰囲気の転職先を探すこともできます。
私たちが目指すのは一時的な転職サポートではなく、転職後も長く寄り添える人生のキャリアパートナーとしての役割です。
些細なことでも構いません。ハッシュタグ転職介護に、お気軽にご相談ください。
「どんな職場がある?」「転職で迷っている」など、どんな小さな疑問でも大丈夫です。
専門アドバイザーがあなたの悩みに寄り添い、理想の職場探しをサポートします。
介護現場で事故が発生した場合の報告方法と記録の取り方

介護事故に遭遇した場合、冷静な初動対応と同時に求められるのが的確な報告です。
また、施設や事業所によって報告方法は異なりますが、直属の上司に報告するのが一般的です。
利用者名と事故の種類、受傷の有無と程度、さらに発生状況や発生時刻を報告します。このとき、簡潔かつ明瞭な報告を心がけることが重要です。
事故の発生を記録する際も、報告時と同じ内容を記載しますが、注意すべきポイントは事実を客観的に記載する点です。
事故原因などに関する自身の推測や判断は、事故が起こった背景やリスク要因の分析に含まれます。
事故が起こった状況や利用者の状態、行った対応はあくまで事実であり、推測や判断とは分けて考えることが重要です。
介護現場で起こりがちな事故について把握しておこう

介護現場で起こりやすい事故を知り、要因や防止策を理解することは、日々の介護業務に潜む危険を察知するのに役立ちます。
介護事故に関する知識を深め、リスクマネジメントの視点を養えば、利用者がより安心感を持って暮らせる環境づくりに貢献できるでしょう。
今とは違う職場で介護事故の知識を深め、リスクマネジメントの分野でキャリアアップを目指したい方は、ハッシュタグ転職介護にご相談ください。
ハッシュタグ転職介護なら、あなたの希望に合った職場探しが叶います。
介護・医療分野に特化した転職支援サービスであるハッシュタグ転職介護では、介護事故の研修が盛んな介護施設や、リスクマネジメントの人材育成に重点を置く職場の提案が可能です。
これまでの転職支援で培ったネットワークを活かし、精度の高いマッチング力であなたの転職活動を全力でサポートします。
ハッシュタグ転職介護は、今いる場所から一歩を踏み出そうとするあなたの意欲を無駄にはしません。まずは、私たちに思いを話してみることから始めませんか。
「どんな職場がある?」「転職で迷っている」など、どんな小さな疑問でも大丈夫です。
専門アドバイザーがあなたの悩みに寄り添い、理想の職場探しをサポートします。