介護職の夜勤の基本知識
夜勤の経験がない方は、「どのくらいの時間働くの?」「シフトはどうなっているの?」と不安を感じる方も多いでしょう。
ここでは、介護職の夜勤の勤務時間や交代制度、夜勤シフトの頻度などをわかりやすく解説します。
介護職の夜勤の勤務時間
夜勤の時間帯は、労働基準法第37条に定められており、午後10時から午前5時までを「深夜労働」といいます。
具体的な勤務時間は施設や勤務形態によって異なりますが、一般的には午後4時頃から翌朝午前10時頃までを夜勤時間としている施設が多いです。
2交代制と3交代制の違い
介護職の夜勤には「2交代制」と「3交代制」という2つのシフトパターンがあります。
2交代制とは、日勤と夜勤の2つの勤務を交代で行う制度です。 勤務時間の例としては、日勤は約8時間(午前9時〜午後6時)、夜勤は約16時間(午後4時〜翌朝10時)となります。
3交代制とは、日勤・準夜勤・深夜夜勤の3種類の勤務を交代で行う制度です。 各勤務時間は約8時間ずつで、以下のような例があります。
- 日勤:午前9時~午後6時
- 準夜勤:午後4時~翌午前1時
- 深夜夜勤:午前0時~午前9時
施設によって呼び方が違う場合もありますが、勤務時間の目安として参考にしてください。
夜勤のシフトと勤務頻度
夜勤のシフトの組み方は、施設の運営方針や勤務人数などによって異なります。施設によっては、夜勤だけを専門に担当する「夜勤専従」のスタッフがいることもあります。
夜勤の勤務頻度は施設により異なりますが、多くの職場では月に5〜6回程度となっています。夜勤の回数について法律での具体的な制限はありませんが、長く続けるためにも、無理なく勤務できるシフトの職場を選ぶことが大切です。
夜勤を検討している方の中には、「夜勤回数が多いのではないか」「勤務時間が長すぎないか」といった不安を持つ方も多くいます。そのような場合は、自分の生活リズムや希望条件に合った職場を見つけることが重要です。
ハッシュタグ転職介護では、介護業界に詳しい専門のサポートスタッフが、あなたの希望に最適な職場をご提案します。「夜勤の回数を抑えたい」「勤務時間を調整したい」など、どんな希望でも気軽に相談できます。
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介護職の夜勤の主な仕事内容
介護職の夜勤が具体的にどのような仕事をするのか気になる方も多いでしょう。
ここでは、日勤業務との違いや夜勤で注意が必要なことを詳しく紹介します。夜勤を始めようと検討している方は、ぜひ参考にしてください。
利用者の夕食・朝食の準備と介助
介護職の夜勤では、最初に利用者の食事介助から業務が始まる場合が多いです。夜勤は夕方から始まるため、まず夕食の準備をします。
食事を運ぶだけでなく、離床して食堂で食べる方もいれば、ベッドの上で食事をする方もいます。利用者一人ひとりのADL(日常生活動作)に合わせた適切な介助が必要です。
離床の介助や、食事を摂りやすい姿勢を整える介助を行った後に配膳し、食事を運びます。食事介助では、利用者の状態に応じて丁寧なサポートを心掛けましょう。
また、食前・食後に薬の内服がある利用者も多いため、内服の有無や内容をしっかり確認することが重要です。朝食についても同様に、準備と介助を行います。
夜間の見回り・安否確認
夜間はスタッフの人数が少ないため、定期的な見回り・安否確認が非常に重要になります。
見回りで主に確認する内容は以下のとおりです。
- ベッドから転落している利用者はいないか
- 利用者から介助の要望はないか
- 利用者の体調に異変はないか
夜間は、利用者がトイレに起きたり、せん妄などで起き上がったりしてバランスを崩し、転倒・転落する事故が非常に多く起こります。
ナースコールを押せない方や、夜間は遠慮してスタッフを呼ばない方もいるため、注意深く見回ることが大切です。
また、利用者の体調の変化にも気をつけなければいけません。いつもと違って呼吸が荒い、顔色が悪いなどの異変に気付いた場合は、自分だけで判断せず、すぐに他のスタッフや看護師、医師に連絡しましょう。
排泄介助や体位交換
夜間でも、排泄に介助が必要な方や、自分で排泄をコントロールできない方もいます。そのため、夜間でもトイレ誘導の声掛けや、移動・移乗の介助が必要です。
また、オムツ内に失禁がある利用者については、定期的なオムツ交換を行います。失禁したまま放置すると、肌トラブルの原因になるため注意が必要です。利用者の睡眠を妨げないよう配慮しつつ、適切なタイミングでのケアを心がけましょう。
さらに、寝返りが自力でできない方の場合、体位交換も重要です。同じ体勢で長時間過ごすことは、褥瘡(床ずれ)の原因となるため、定期的な寝返りの介助を行うことが大切です。
ナースコール対応
夜間は利用者の就寝時間のため、ナースコール対応が主な業務となります。
ナースコールの内容はさまざまですが、排泄介助の依頼や体調不良を訴えるケースが多いです。夜勤はスタッフの人数が少ないため、迅速かつ的確に対応することが大切です。
緊急時の対応方法
夜勤では、利用者の急な体調変化や事故、スタッフ自身の体調不良など、緊急時の対応が非常に重要になります。
限られた人数で対応するため、あらかじめ緊急時の対応方法を把握しておくことが欠かせません。
利用者に急な体調変化があった場合は、一人で対応しようとせず、他の夜勤スタッフや看護師・医師へ速やかに連絡することが重要です。
また、災害など緊急時の対応マニュアルは施設ごとに異なるため、事前にしっかりと確認しておきましょう。
介護記録の作成と引き継ぎ業務
日勤と同様に、夜勤でも介護記録の作成が求められます。
介護記録には、利用者の状況・状態や行った処置の内容を正確に記録し、今後の介護ケアに役立てる目的があります。
夜間に起こった特記事項や次のシフトに伝えたいことなどは、細かく記録することが重要です。
また、日勤スタッフが出勤してきた際には、引き継ぎ業務もあります。介護記録だけでは伝わりにくい利用者の体調変化や業務の進捗状況などを、口頭やメモ帳・引き継ぎノートなどを活用し、漏れなく正確に引き継ぎを行いましょう。
介護職の夜勤のメリットとは?
夜勤は大変そうだけれど、メリットはあるのかと疑問に思う方も多いでしょう。
結論から言うと、夜勤にはたくさんのメリットがあります。
ここからは、夜勤勤務のメリットや、どんなことが有利になるのかを具体的に紹介します。夜勤ならではの良さを知ることで、夜勤に挑戦するきっかけになれば幸いです。
夜勤手当による収入アップ
夜勤は日勤よりも収入が高くなります。その最大の理由は法律で定められているからです。
労働基準法第37条によって、深夜(午後10時~午前5時)に働く場合には通常の賃金に25%以上の割増手当を支払うことが義務付けられています。
夜勤手当の金額や条件は施設ごとに異なるため、勤務先の施設や応募先の施設でどのような夜勤手当が設定されているのかを確認しておくことが大切です。
ハッシュタグ転職介護では、夜勤手当や収入に関する希望条件をしっかりと伺い、一人ひとりの条件に適切な職場をご案内します。
専門のサポートスタッフが各種手当の詳細なども丁寧に説明してくれますので、安心感を持って転職活動ができます。
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業務量が日勤より少ない
夜勤は日勤よりも業務量が少なく設定されています。 夜勤は勤務するスタッフの人数が少ないため、日常的な業務の大半は日勤スタッフが担当することになります。
また、夜間は利用者の活動が少なく、レクリエーションや入浴介助などがないため、その分業務負担が軽減されます。
プライベート時間の確保
夜勤の勤務時間は夕方から翌朝までとなります。そのため、勤務前日の夜はゆっくり過ごす時間がとれます。
さらに、夜勤明けの翌日は休みになることが多いため、夜勤明けの時間を趣味やリフレッシュに充てたり、十分な休息を取ったりすることも可能です。
ただし、3交代制の職場では翌日が休みにならないケースもあるため、事前に勤務シフトをよく確認しておきましょう。
転職やキャリアアップに有利
夜勤ができる介護職員は非常に需要が高いです。 そのため、夜勤経験を積むことで転職時に有利になったり、昇進やキャリアアップに役立つ可能性が高まります。
また、夜勤の業務を経験すると判断力が向上したり、利用者の行動や体調変化を迅速に察知できるようになるため、自分自身の介護スキルを磨く機会にもなります。
介護職の夜勤がつらいと言われる理由
介護の夜勤がつらいという話はよく耳にしますが、「本当につらいのか」「何がつらいのか」と疑問を持つ方も多いでしょう。
これから夜勤勤務を検討する方にとっては、夜勤がつらい理由を知っておくことは大切です。
ここでは、介護職の夜勤がつらいと言われる理由について具体的に解説します。つらい理由を理解し、事前に対策を立てておきましょう。
労働時間が長く体力的に負担が大きい
夜勤は日勤に比べて労働時間が長いため、身体的な負担が大きくなります。夜勤の前に自宅で仮眠をとればよいと考える方もいるでしょう。
しかし、実際には家事や子育てなどで日中十分な仮眠を取ることが難しい場合もあります。
家事や育児をこなした後に夜勤を行い、翌朝まで働くとなると体力的な疲労はかなりのものです。
夜勤で働くことに不安や悩みを感じたら、ぜひハッシュタグ転職介護に相談してみませんか?
介護業界を熟知したエージェントがあなたの希望をしっかり聞き取り、適切な職場をご紹介します。
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夜間の緊急対応による精神的負担
夜間はスタッフの人数が少ないため、緊急時には一人ひとりのスタッフが責任をもって対応しなければなりません。
特に夜勤を始めたばかりの頃は、緊急対応に戸惑ったり、不安を感じたりして心身ともに疲れてしまうことがあります。
少人数体制での業務
夜間はスタッフが少ない体制のため、利用者全員のケアを少ない人数で対応しなければなりません。その結果、業務が集中し、予定通りに休憩が取れないこともあります。
特にナースコールが頻繁に鳴る日などは、業務が思うように進まず、精神的にも負担がかかるでしょう。
生活リズムの乱れによる健康面の影響
通常、「朝起きて日中働き、夜に眠る」という生活リズムが夜勤勤務によって崩れやすくなります。
このような生活リズムの乱れは、睡眠障害や生活習慣病など健康面でのリスクを高める可能性があります。
夜勤勤務をする場合は、意識的に十分な休憩を取り、高カロリーな食事を避け、血糖値が急激に上がりにくい食べ物を選ぶように心掛けるなど、体調管理を徹底することが重要です。
夜勤で働く際に確認すべきポイント
夜勤は、肉体的にも精神的にも負担が大きい業務です。
そんな夜勤をこれから始めようと考えている方に、ぜひ確認しておいてほしいポイントがあります。
大切なポイントをしっかり押さえて、安心して夜勤をスタートできるよう備えましょう。
仮眠室や休憩室の設備
夜勤勤務においては、十分な休憩を取ることが非常に重要です。仮眠室や休憩室の設備を事前にしっかり確認しましょう。
空調設備は整っているか、静かに休める空間が確保されているかなど、身体をしっかり休ませるために必要な環境が整っている職場を選ぶことが大切です。
夜勤手当の金額と支給条件
夜勤手当の金額や支給条件は施設によって異なります。また、2交代制と3交代制では勤務時間の長さが異なるため、支給される手当にも違いが出てきます。
自分に合った条件で夜勤手当の高い施設を見つけたい方は、ハッシュタグ転職介護の転職サポートがおすすめです。
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夜勤時の人員体制とサポート環境
有料老人ホームや養護老人ホームなどの施設では、夜勤時の人員基準は「1人以上」とされています。
そのため、施設によっては2人や3人のスタッフで勤務している場合もありますが、人件費削減のため最低限の人数で運営されている施設も多く存在します。
特に1人夜勤は、肉体的にも精神的にも非常に負担が大きくなるため、夜勤時のスタッフ人数や緊急時のサポート体制がしっかり整っているかを事前に確認することが重要です。
残業の有無や休憩時間の取り方
夜勤勤務をするうえで、残業の有無や休憩時間の確保方法は非常に重要なポイントです。
8時間を超える勤務の場合、最低でも1時間の休憩を取ることが労働基準法第34条で定められています。
しかし、夜勤中に緊急対応やトラブルが発生して休憩が取れなかった場合、その時間を残業として請求できるか、あるいは休憩時間を別の時間帯にずらして取れるのかなど、事前に施設側へ確認しておきましょう。
夜勤の負担を軽減する工夫と対策
夜勤は身体的にも精神的にも負担の大きな仕事です。そのため、夜勤をする方は負担を少しでも軽減する工夫や対策が重要になります。
ここでは、夜勤時の負担を軽くするための具体的な方法を紹介します。これから夜勤を始める方、すでに夜勤勤務をしている方も、ぜひ参考にしてください。
夜勤中は消化に良い食事をとる
夜勤中の食事は体内リズムを崩さないため、できるだけ避けるのが理想です。夜勤前にしっかり食事を摂っておきましょう。
肉料理や野菜、こんにゃく類などを食べておくと、夜勤中の過度な空腹感を抑えることができます。
それでも夜勤中に空腹を感じる場合は、消化に良い軽い食事を選びましょう。特に午前2時から4時頃は、最も眠気が強くなる時間帯であり、食事によって血糖値が上昇しやすくなります。
そのため、ゆで卵やサラダチキン、ヨーグルトやカップ味噌汁など、血糖値を急激に上げにくい食品がおすすめです。
仮眠時間を有効活用する
介護職の夜勤では、深夜帯に2時間程度の休憩が設定されている施設が多いです。この休憩時間を有効に活用することが重要です。
疲労回復には仮眠が効果的です。すぐには眠れないという方でも、横になって目を閉じるだけで目から入る情報がシャットアウトされ、脳を休ませる効果があります。さらに眼精疲労も軽減されます。
仮眠時間はできるだけ横になり、身体を休めることを意識しましょう。
夜勤明けは適度な休息をとる
夜勤明けは疲れているにもかかわらず、解放感から遊びに行ったり、好きなものを自由に食べたりしたくなることもあるでしょう。しかし、夜勤後の身体には疲労が蓄積されています。
そのため、夜勤明けには消化の良い軽めの食事を摂り、短時間でも良いので睡眠を取ることをおすすめします。
ただし、生活リズムを整えるためにも、夜間にしっかり睡眠をとれるよう、夜勤明けの睡眠時間は3時間程度に留めるのが理想的です。
自分に合った睡眠リズムを見つける
夜勤前の仮眠や夜勤後の睡眠の取り方は、人それぞれ異なります。夜勤前に仮眠をしてから勤務するほうが調子が良い方もいれば、そのまま勤務を始めた方が調子が良いという方もいます。
自分にとってベストな睡眠リズムを見つけ、体調管理をしながら夜勤に取り組みましょう。
介護職の夜勤がつらいと感じたら働き方を見直そう
夜勤がつらいと感じたら、まずは自分がどのような働き方をしているのかを見直してみましょう。
業務量が多すぎたり、人員不足が原因になったりしていないか、仮眠は十分に取れているかなど、つらさの原因を探すことが第一歩です。
働き方や休憩の取り方などを変えることで負担が軽減される可能性もあります。それでも改善されない場合や別の理由がある場合は、転職も一つの方法です。
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