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介護現場で行われる起床介助とは?臥床介助や就寝介助との違い、手順を解説

介護現場では、利用者さんのさまざまな基本動作や日常生活動作で身体介助を行う場面が多くあります。

その介助のなかでも、起床介助の方法に不安や疑問を持つ方も少なくありません。

起床動作は具体的に何をすればよいのか、他の介助とどのように違うのかと不明点が多く、悩みを抱える方もいることも少なくありません。

介護現場では、起床介助は利用者さんの一日を支える重要なケアの一つです。

適切な手順を知ることで自信を持って、安全に介助できるようになるでしょう。

介護現場で行われる起床介助とは?

車椅子を押す女性
介護現場では、日常的に利用者さんに対して就寝介助や起床介助、離床介助、臥床介助があります。

起床介助とは、利用者さんが朝起きるための準備やケアのことを指します。

具体例を紹介します。

  • 起床の声かけ
  • 車いすへの移乗
  • 寝巻から普段着への着替え
  • 体調確認、バイタルチェック
  • トイレ誘導、おむつ交換
  •  

これだけのことを朝の短く、人手の少ない時間帯に行わなければなりません。しかし、1日の始まりである起床介助がスムーズに行えると、利用者さんも気持ちよく朝を迎えることができるでしょう。

介護に興味はあるけれど、介助スキルが不安という方でも大丈夫です。ハッシュタグ転職介護では、基礎から学べる職場やサポート体制をご紹介します。

不安な方こそ、お気軽にご相談ください。

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起床介助で行うこと

OKサインの女性
起床介助は、利用者さんの起床時間である午前6時から8時頃までに行うのが一般的です。

朝の人手の少ない時間に多くのことを行わなければなりません。円滑に仕事を進めるためにも、手順や内容をしっかり理解して気持ちに余裕を持つことで安全に起床介助を行うことができるでしょう。

ここでは、起床介助におけるポイントを具体的に解説します。

起床の声かけ

利用者さんが聞き取れるようにゆっくり大きな声で声かけすることを心がけましょう。

しっかり利用者さんが目を覚ましたのを確認してから、体を起こして車いすに移る準備をします。

体を起こす際には、急がずにゆっくり起こしましょう。利用者さんによっては、急に体を起こすと起立性低血圧を起こしてしまう場合があるのでとくに注意が必要です。

車椅子への移乗

移乗介助をする女性
トイレや食事の場所に移動するために、ベッドから車いすへの移乗を行います。

起床時に意識がはっきりしない状態で移乗介助を行うと転倒リスクを伴います。しっかり声かけをして、車いすに移乗することに意識を向けて安全に介助を行いましょう。

また、移乗の際には利用者さんの足底がしっかり床についているかや膝を十分に曲げているかなどを確認して、安全な介助に配慮する必要があります。

着替え

起床後に寝巻から普段着に着替える施設も少なくありません。

利用者さんの身体や精神の状態によって、着替えの方法はさまざまです。転倒や転落のリスクが少なく、安全に介助を行いたい場合には背臥位(仰向け)で着替えの介助を行います。

声かけをしながら、横を向いてもらったりお尻を挙げてもらったり介助に協力動作が必要ですが、転倒や転落のリスクの少ない方法としておすすめです。

洗顔

起床後の洗顔は、衛生を保つためにもとても重要です。

目やにがある場合や湿疹など顔の清潔を保たなければならないケースも少なくありません。また、起床時に洗顔を行うことでしっかり目覚めることができ気分もリフレッシュできるでしょう。

排泄介助やおむつ交換

起床時に一番大変な介助は排泄介助やおむつ交換です。

朝の人手の少ない時間帯に多くの利用者さんのトイレ誘導やおむつ交換をするのはとても大きな負担になります。

利用者さんの介助量を考慮して、優先順位をつけて行うことで効率的に介助を行うことができるでしょう。

体調確認

起床後には、体温測定や血圧測定が不可欠です。

顔色や受け答えなどコミュニケーションをとることでも、普段との体調の変化に気づくきっかけになります。

「介助技術を身につけたいけれど、何から始めたらいいかわからない…」そんな不安を抱えている方も、決して少なくありません。

ハッシュタグ転職介護なら、あなたのスキルや経験に合わせて、研修制度が整った職場や無理なく始められる働き方をご提案できます。

まずはお気軽に、お問い合わせフォームよりご相談ください。あなたに合ったキャリアの一歩を、一緒に見つけていきましょう。

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臥床介助や就寝介助との違い

車椅子に座る白い服の女性
利用者さんの介助には、起床介助以外にも臥床介助や就寝介助があります。

ここでは、臥床介助と就寝介助についてその違いについてわかりやすく説明します。

臥床介助

臥床とは、ベッドに横になることを意味します。臥床介助とは、ベッドに横になっている利用者さんを介助することを指します。

主な臥床介助を紹介します。

  • おむつ交換
  • 食事介助
  • 体位交換
  •  

同じ姿勢で臥床していると褥瘡(床ずれ)が生じるリスクがとても高くなります。そのため、ベッドに長時間接して圧迫されているお尻や股関節、かかとなどは褥瘡のリスクが高い部位です。

褥瘡が一度できてしまうと、なかなか治癒するまで時間を要してしまいます。そのため、体位交換をしてお尻や股関節などにかかった圧迫を分散させて褥瘡を予防する必要があります。

就寝介助

チェック柄の車椅子
就寝介助とは、利用者さんが夜寝る前に行う一連の準備に対するサポートやケアのことを指します。
具体的に就寝介助を紹介します。

  • 歯磨きや義歯の洗浄
  • トイレ誘導
  • 寝巻への着替え
  • 服薬
  • ベッド上でのポジショニング
  •  

利用者さんがよく眠れるための声かけも不可欠です。また、室温調節や照明などの明るさにも配慮しましょう。

夜しっかり眠れないと翌日健康状態や不穏にもつながりかねません。利用者さんが安心感を持って、眠れるように、心がけましょう。

排泄介助や食事介助など、日常ケアの技術を身につけたい方も少なくありません。転職前に知っておくべき介助の基本を、専門のアドバイザーが丁寧にご説明します。

まずはお問い合わせフォームでご相談ください。

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起床介助の手順

布団をかける介護士
起床するためには、寝ている状態からベッドに座るまでの一連の動作が必要です。

一見、簡単に思える動作ですが高齢になったり、身体や精神に障害を負ったりすることで一人では安全に動作が行えなくなる場合があります。

このような臥位(寝ている状態)から座位(座っている状態)までの一連の動作を起居動作と呼びます。

ここでは、起居動作の介助方法について順を追ってわかりやすく説明します。

横向きになってもらう

声かけをする介護士
まず、利用者さんはベッド上で臥位になっています。

多くの場合は、背臥位(仰向け)でいることが少なくありません。背臥位から横向きになる動作のことを寝返り動作といいます。

横向きで寝ている姿勢のことを側臥位といいます。

背臥位から側臥位へ介助する際のポイントは、顔を寝返る方向を向いてもらうことです。顔を寝返り方向に向けることで、首や体をひねりやすくなります。

また、この時に少し頭を挙げてもらうとおなかに力が入るため、利用者さんの協力動作が得られやすくなり介助の負担を少し軽減することができます。

寝返り動作で体をひねる動作(体幹の回旋)を介助する際には、肩甲骨を誘導しましょう。肩甲骨を誘導することで、体幹の回旋がスムーズに行えることがあります。

安定した側臥位をとるためには、少し膝を曲げておくとよいでしょう。

側臥位で膝が伸びたままの姿勢だと、背中側の姿勢が崩れやすくまた背臥位の姿勢に戻ってしまうことがあります。

足をベッドから降ろす

側臥位が安定したら、利用者さんの足をベッドの下におろします。おろす際に、体は横になっていても構いません。

両足の下腿(膝より下も部位)が、しっかりベッドの下におりているか確認しましょう。足の位置が中度半端だと、この後の体を起こす動作で足がつっかり棒になってしまい、スムーズに体を起こすことができなくなってしまいます。

足をおろした後は、姿勢がとても不安定になるので上半身をしっかり介助して転落のリスクを考慮しましょう。

腕で身体を支えて上体を起こす

起床介助をする介護士
利用者さんはベッドから足をおろして横を向いて寝ている状態です。ベッドに接している側の肘をベッドについて体を支えるように促しましょう。

ベッドに肘をついて姿勢を保つことをon elbowといいます。

on elbowの状態では、少し姿勢が安定します。on elbowからは、少しずつ体重を移動させながら手をつくように誘導しましょう。

ベッドに手をついて体を支えている姿勢をon handといいます。on handからは、徐々に姿勢を起こして座位になります。

姿勢を安定させる

座位になったら、両足の足底をしっかり床につけましょう。足がしっかり床に着いていないと姿勢が崩れ転落のリスクが高まります。

また、体幹が不安定な場合や麻痺がある場合には転落のリスクが十分に考えられるのですぐに対応できる距離感にいることが重要です。

姿勢の保持が不十分な場合には、手すりをつけるなど環境面への配慮が必要になるでしょう。

起床介助の注意点

移乗介助
起床介助は、ただ単に利用者さんに起こしてもらうといった介助を行うだけではありません。

要介護度が高く、長時間の離床が難しい利用者さんや、ケガにより安静が必要な利用者さんの場合、様子を観察しながら起床の声かけや介助を行わなければなりません。

また、認知症や精神疾患などによる不眠が見られる利用者さんには、快適に入眠してもらうための配慮が必要です。
ここでは、利用者さんが快適に起床するために注意するべき点を3つご紹介します。

  • 利用者全員に同じ対応を行わない
  • 起こしたままにしない
  • 環境に配慮する
  •  

利用者さんが起床する時間帯は、介護施設ごとに決められています。

起床時間が朝7時と決まっていたとしても、起立性低血圧や意識レベルの低下により、緊急処置が必要になる利用者が出る可能性もあります。

利用者さん全員に同じ対応を行うのではなく、利用者さんの体調に合わせた個別ケアを行うことが重要です。

起床の声かけや介助を行うだけでなく、利用者さん一人ひとりの希望を確認し、安心感を持って起床できる環境を作ることが大切です。

「自分に介護の仕事が向いているか分からない」
そんな方も、まずは介助の基本を知ることで、働くイメージがきっとつかめます。

転職をまだ迷っている段階でも大丈夫です。
ハッシュタグ転職介護では、あなたの不安や疑問に寄り添いながら、やさしくサポートいたします。

まずはお気軽にご相談ください。
あなたのペースで、一緒にこれからを考えていきましょう。

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負担の少ない起床介助のコツ

腰痛の介護士
介助を行う際には、利用者さんだけでなく、介助者にも身体的な負担をかけないようにすることが重要です。

介護現場では、介助者の腰痛がよく問題になります。腰痛は力任せに介助を行ったり、誤った介助方法を行ったりすることで生じやすいといわれています。

適切な介助方法を理解して実践することで、介助者の身体的な負担の軽減につながるでしょう。

身体を密着させる

利用者さんの介助を行う際は、できるだけ介助者と利用者さんとの距離を近づけて行いましょう。

体と体が離れ、物理的な距離が遠くなると、介助者はより強い力を使って利用者さんの介助を行わなければならなくなります。

お互いの重心と重心を近づけることで、介助者が使う力が少なくて済み、介助負担の軽減につながります。

腕だけではなく全身の力を使う

体操をする車椅子の女性
介助を行う際に腕だけの力に頼って行うことは避けましょう。

利用者さんの体を持ち上げて立ってもらったり、移乗したりする際は、できるだけ膝の曲げ伸ばしを利用すると腕や腰にかかる負担を軽減させることができます。

膝を伸ばしたまま、移乗動作や起立動作の介助を行うと太ももの後ろの筋肉に大きな負担がかかり、腰痛につながりかねません。

力任せに介助を行うと動作が不安定になることもあるため、利用者さんの心理的な負担につながることもあり得ます。

テコの原理を利用する

起床介助
介助を行う際にいかにスムーズに重心移動を行えるかが、介助負担軽減の鍵になります。しっかりと足を着くことや利用者さんの体をしっかり支えることで支点や力点を作ることができます。

固定されるべきポイントがしっかりしていないと介助が不安定になり、転倒や転落のリスクが高くなってしまうでしょう。

体を安定させて、介助者は安定した軸を中心に重心移動させるなどして介助を行うことができます。

起床介助の基本を知って介護職への転職に役立てよう

ガッツポーズの介護士
介護職への転職を考えている方のなかには介護職に興味はあるけど、不安もあるという方も少なくありません。

基本的な介助技術の習得が安心感を持って働く第一歩です。

そのなかでも、起床介助は介護現場で不可欠な業務です。

押さえるべきポイントを理解して起床介助をマスターするだけでも、介護職への自信につながります。

起床介助の基本を知ることで、介護の仕事に対する不安も少しずつ和らぎ、実際の現場での対応力が高まります。

まずは基本を学び、小さな成功体験を重ねることで、転職後も自信を持って働けるようになるでしょう。

ハッシュタグ転職介護では、「介護職に転職したいけれど迷っている」という方の不安に寄り添い、丁寧にサポートを行っています。

転職前に身につけておきたい介助技術や基礎知識についてのご相談も可能です。
はじめての方でも安心感を持って一歩を踏み出せるよう、経験豊富なアドバイザーがしっかりサポートします。

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