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2026.9.2

高齢者の低血圧は大丈夫?注意点、原因、予防法、健康リスクについて解説

高齢者の健康管理を行うなかで、高血圧を気にする方も少なくないのではないでしょうか。

しかし、実際には高齢者においては低血圧による体調不良や転倒事故も少なくありません。

特に高齢になると、血圧の調整を行う身体の機能が低下しやすくなり、若い頃には健康面に問題がなかった方でも、低血圧の症状が現れることがあります。

高血圧については問題視している方も少なくはないと思われますが、低血圧については「少し血圧が低いだけだから大丈夫」と考えられてしまいがちです。しかし低血圧はめまいや立ちくらみ、失神を引き起こす場合もあり、それに伴う転倒による骨折などにつながる可能性も十分に考えられるでしょう。

以上のような身体への影響は、日常生活の質を低下させるだけではなく、認知機能にも影響を与える可能性も指摘されています。

この記事では、低血圧の基準や原因、注意するべき症状・予防法・健康リスクについてわかりやすく解説します。

低血圧の基準

低血圧は、高血圧の基準ほど重要視されておらず臨床医によっては意見の違いもあります。

現在WHOでは世界共通の基準として、最高血圧(収縮期血圧)100mmHg以下、最低血圧(拡張期血圧)60mmHg以下を低血圧としています。

ただし、血圧が低くても症状がなければ必ずしも病気とはいえません。

例えば若い頃から血圧が低い方のなかには、日常生活に支障のない方もいます。

問題となるのは低血圧によって脳や全身への血流が不足し、めまいや立ちくらみ、倦怠感や場合によっては失神などの症状が現れる場合です。

特に高齢者の場合は血圧の数値だけでなく、症状の有無や生活への影響から総合的な判断を行うことが重要です。

高齢者の低血圧とは

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高齢者の低血圧は、単純に血圧が低い状態だけを指すわけではありません。

加齢により自律神経の働きが弱くなり、心臓の機能の低下や血管の弾力性が失われるだけでなく、筋力の低下などの変化も起こります。

本来、人間が立ち上がると血液は重力によって下半身に移動しようとするものです。健康な方の場合には、このタイミングで自律神経が働き、血管を収縮させて脳への血流が維持されることとなっています。

ところが、高齢者においてはこの調整機能が弱くなっています。そのため、立ち上がった瞬間に脳への血流が不足し、めまいや立ちくらみが起こりやすくなるとされています。

また、高齢者は複数の薬を服用していることが多く、薬の副作用によって血圧が下がるケースも少なくありません。

そのため高齢者の低血圧は、年齢によるものや高血圧よりは問題のないもの、と軽く考えることはせずに、原因を把握して適切な対処が大切です。

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高齢者の低血圧の注意点

女性介護スタッフと折り紙をするシニア男性

高齢になると、体のさまざまな変化により低血圧が引き起こされやすくなります。

目立った原因がなく若い頃から体質的に低血圧の方もいますが、高齢者の低血圧においては一時的に血圧が下がり、めまいや立ちくらみが起こることが少なくありません。

低血圧により、日常生活に大きな影響を与える場合があります。ここでは、高齢者の低血圧による影響、症状と注意点を解説します。

立ちくらみやめまい

低血圧で特によくみられる症状が、立ちくらみやめまいです。

寝ていた体勢から起き上がったときや、急に椅子から立ち上がったときに目の前が暗くなったり、ふらついてバランスを崩したりするなどの症状が現れます。

高齢者では転倒事故につながる危険性が高いため、注意が必要です。

特に一人暮らしの方の場合は、転倒後に助けを呼べないケースもあるでしょう。

入浴時の不調

入浴中は血管が広がりやすく、血圧が下がりやすい状態になります。

高齢者の場合は、浴槽から立ち上がったときや長時間の入浴の後などに、低血圧によるめまいやふらつきが起こることがあります。

特に気温や室温が低くなりがちな冬場では浴室と脱衣所の温度差によって血圧変動が大きくなるため、特に注意が必要です。

長時間の入浴は避けるように心がけ、ゆっくり立ち上がる習慣をつけましょう。

動悸や息切れ

血圧が低くなると、身体は不足した血流を補うために心拍数を増やそうとします。

その結果、動機や息切れ、胸の不快感などが起こる可能性があります。

本来息の上がらないようなちょっとした動作や軽い運動で強い息切れを感じる場合には、心臓疾患など別の病気が隠れている可能性もあるため、医療機関に相談しましょう。

食欲不振

元気がない高齢者女性

低血圧によって全身の血流が不足すると、胃腸の働きも弱くなります。

そのため、低血圧の状態にあると食欲がわかないとか少し食べただけで満腹になる、消化不良を起こすなどの症状が現れることがあります。

食事量が減ると栄養不足になり、さらに血圧等身体の各種数値が低下する悪循環に陥る可能性があるでしょう。

腹痛

胃腸への血流が不足することによって、腹部の不快感や腹痛、消化不良などが起こることがあります。

特に食後に症状が強くなる場合は、食事性低血圧の可能性があるでしょう。

頭痛

脳への血流が不足することによって、頭痛が起こることもあります。

特に朝起きたときや長時間立ち続けたときなどに症状が出やすい傾向があります。

慢性的な症状が続く場合には、低血圧以外の病気の可能性も考慮する必要があるでしょう。

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高齢者の低血圧の原因

考え事をする高齢者の男性

高齢者の低血圧に少なくないのは、何らかの理由で一時的に血圧が下がる一過性低血圧です。

高齢者の低血圧は、思わぬ怪我や体調不良につながったり、重大な病気が隠されていたりする場合があるので注意が必要です。

高齢者の低血圧で少なくない原因は、食事性低血圧・起立性低血圧・薬剤性低血圧と3種類あります。

原因の種類と特徴を確認していきましょう。

食事性低血圧

食事中に体調不良になる高齢者(困る)

食後30分から1時間後に血圧が下がる現象が食事性低血圧です。

食事をすると消化吸収のために血液が胃腸に集中しますが、通常は心拍数を増やすなどして血圧を維持します。高齢者では調整機能が低下しているため、血圧が下がりやすくなるでしょう。

特に炭水化物の多い食事や大量の食事の後に起こりやすいとされています。

昼食後や夕食後に眠気やふらつきを感じる場合は、食事性低血圧を疑ってみましょう。

起立性低血圧

起立性低血圧とは、座った状態や寝た状態から立ち上がったときに、血圧が急激に低下する状態です。

高齢者でこの症状を起こす方は少なくありません。めまいや立ちくらみ、失神の原因になります。

加齢による自律神経機能の低下や筋力低下が主な原因です。

また、血圧を下げる降圧剤の影響から起こる場合もあります。

薬剤性低血圧

薬やサプリ イメージ

薬の副作用として起こる低血圧です。

代表的なものとして、降圧剤や利尿剤、狭心症治療薬や抗うつ剤・睡眠薬などがあります。

高齢者は複数の薬を服用することが少なくないため、薬同士の影響によって血圧が下がることがあります。

自己判断で服薬を中止するのではなく、症状がある場合には医師や薬剤師に相談しましょう。

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高齢者の低血圧の予防法

車椅子に乗った高齢者と医師・看護師

高齢者の低血圧にはさまざまなリスクがあります。これらのリスクを回避するためには、普段からの予防が大切です。

普段からの予防を続けることで、さまざまなリスクを回避できる可能性があります。

高齢者の低血圧を予防するために、普段から気を付けるべきことを解説します。

規則正しい生活

食事の準備をするヘルパーとシニア女性

低血圧対策の基本は規則正しい生活です。

十分な睡眠をとり、決まった時間に起床する、適度な運動を行い水分をしっかり補給することが大切です。

特に高齢者では脱水によって血圧が下がりやすいため、のどが渇く前に水分補給を行いましょう。

また、ウォーキングなどの軽い運動は血液循環の改善にも役立ちます。

一度に摂取する食事量を調整する

食事性低血圧を予防するためには、一度に大量に食べないことが重要です。

具体的には食事を少量ずつ分けてよく噛んで食べる、炭水化物をとりすぎないなどの工夫が効果的です。

食後にすぐに立ち上がらず、しばらくの休憩も予防につながります。

急な立ち上がりを避ける

ベッドで微笑むショートヘアのおばあちゃん

起立性低血圧を防ぐためには、急な動作を避けることが大切です。

睡眠時には頭部を高くして、立ち上がる前には足を動かして血流を増やしてからゆっくりと立ち上がりましょう。

朝起きる際の具体的なイメージは

1.まず上半身を起こす

2.ベッドの端に座る

3.数十秒待つ

4.ゆっくりと立ち上がる

このような手順を意識しましょう。

椅子から立つ場合も同様に、ゆっくりと動くことが大切です。

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高齢者の低血圧による健康リスク

公園のベンチに座る高齢者の男性(頭痛)

低血圧になると、身体に十分な血液が供給されず、さまざまなリスクが生じます。

めまいや立ちくらみなどの症状により、以下の健康リスクが考えられます。

転倒による骨折

高齢者の低血圧で特に注意すべきリスクの一つは転倒です。

立ちくらみやめまいによって転倒すると、大腿骨骨折や手首の骨折などを起こす可能性があります。

高齢者の骨折は寝たきりの原因になることもあり、生活の質を大きく低下させます。

急な立ち上がりを避けたり、水分補給を十分に行ったりすることを心がけましょう。居住スペースのバリアフリー化で転倒を避ける対策も重要です。

失神

介護施設で暮らすシニア女性と白衣の女性

血圧が大きく低下すると、一時的に意識を失う失神が起こることがあります。

失神そのものだけでなく、階段から転落や頭を打つ、交通事故にあうなど2次的な事故の危険性があります。

食事性低血圧などで失神する場合があるので、食後はすぐに立ち上がらずゆっくり休む、食前や食後にコーヒーやお茶を飲む(交感神経が刺激されて血圧上昇の効果があります)などが有効です。

自律神経を改善するために早寝早起きや適度な運動など、生活習慣を見直すことも大切です。

失神を生じた場合は、早めに医療機関を受診しましょう。

認知機能の低下

近年の研究では、慢性的な低血圧によって脳への血流が不足し、認知機能へ影響する可能性が指摘されています。

認知症の原因は一つではありませんが、記憶力の低下や判断力の低下、集中力の低下などに関係する可能性があります。

脳の健康を守るためにも、低血圧を放置しないことが大切です。

高齢者の低血圧について知っておこう

エプロン姿の女性(介護士・保育士)

低血圧は高血圧ほど注目されることはありませんが、高齢者にとっては決して軽視できない問題でしょう。

低血圧の基準は現在WHOでは世界共通の基準として、最高血圧(収縮期血圧)100mmHg以下、最低血圧(拡張期血圧)60mmHg以下を低血圧としています。

低血圧の症状として特に立ちくらみやめまい、食欲不振・動悸や息切れ・失神などの症状がある場合は注意が必要です。

また、高齢者の低血圧は加齢だけではなく食事性低血圧起立性低血圧薬剤性低血圧などさまざまな原因によって起こります。

日頃から規則正しい生活を心がけ、水分補給や適度な運動を行い、急な立ち上がりを避けることで予防につながります。

「血圧が低いだけだから大丈夫」と考えず、気になる症状がある場合は早めに医師に相談しましょう。

低血圧を正しく理解し、適切な対策を行うことで、いつまでも元気で快適な生活を送ることができます。

この知識を生かしながら、キャリアアップを目指していきましょう。

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