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2025.11.20

通所介護計画書とは?目的、ポイント、作成手順に従った書き方、記入例も解説

介護に携わる場合、避けて通れない作業に介護計画書の作成があります。

利用者に対してどのようなサービスを提供するかを細かく記載した計画書で、介護サービスの質を維持するための大切な文書です。

作成するのは介護サービスを提供する事業所です。介護計画書という名称は専門的で作成するのが難しそうな印象ですが、実際はそう難しい文書ではありません。

この記事では、介護計画書のうち、通所介護計画書に関して、目的や書き方・注意点などを解説します。内容を理解すれば、介護の仕事への不安や緊張を和らげられるでしょう。

介護業界への転職を検討されている方に参考になれば幸いです。

通所介護計画書とは

車椅子を自動車に乗せるシーン

通所介護計画書は、デイケア(日帰り)サービスの利用者に対し、どのようなサービスを提供するかを詳しく記載した文書です。

基本的にケアマネジャーが作成したケアプランが基礎になっており、利用者の個人情報や身体の状態・ケアの目的・利用者や家族の希望などがまとめられています。

実施すべきサービスの内容が利用者一人ひとりに合わせて細かく記された書類です。サービス担当者は毎回これを確認し、利用者にどのようなサービスを提供すべきかを確認して作業を行います。

また、サービス提供後の変化も記載され、次の段階へステップアップする際の判断材料にも有効に活用できる文書です。

通所介護計画書の目的

書類を見ながら説明する人

利用者の情報や提供されるサービス内容が書かれた通所介護計画書は、介護事業者が報酬の算定のために使用するのが基本です。

さらに、ほかにもいくつかの目的があって作成されます。利用者や家族、ケアマネジャーにも配布し共有される通所介護計画書で、これを作成する目的に関して解説していきます。

提供するサービス内容への理解してもらう

目的の一つは、サービスを受ける利用者に対して、サービス計画の内容を理解してもらうことです。

介護計画書には介護事業所から提供されるサービスはどのような内容で、何を目的にしたサービスで、それをいつからいつまで受けられるのかが書かれています。

それを見れば、利用者側はこれからどのようなサービスを受けられるのか、あらかじめ明確に把握できます。

このような提供するサービスの説明は、提供事業者としての義務でもあります。この説明責任を果たすことで利用者や家族の不安が払拭され、利用者自身の前向きな努力にもつながります。

本人や家族との信頼関係を結ぶ

集まる家族

介護計画書では、作成にあたって本人や家族に内容を説明して同意を得ます。その際、本人や家族の希望を聞き取り、それを計画に反映させることも大切です。

自分たちの希望を聞いてもらえ、それが盛り込まれて作られた介護計画書であれば不安感が生まれる余地はありません。むしろ信頼関係が構築できるでしょう。

こうした信頼関係が生まれる介護計画書を作るには、事前に利用者や家族から十分な聞き取りを行い、要望を正確に聞き取って計画書に反映させる努力が大切です。

また、こまめに情報を把握し、それを計画に取り込み修正を加えることでも計画書の信頼感は向上します。

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通所介護計画書を書く際のポイント

笑顔で事務をする女性

通所介護計画書を書くにあたっては、特に重要で書き方に配慮が必要なポイントがあります。以下の3点について、漫然と作成したものでは介護サービスがうまく機能できません。

  • 基本情報をきちんと書く
  • サービス計画を具体的に書く
  • 特記事項と実施後の変化をわかりやすく書く
  •   

記入欄は狭いため簡潔に記述することが求められますが、それでも必要なポイントを落とさないように、しかも誰が見ても理解できるように書くことが大切です。

基本情報をきちんと書く

基本情報は利用者の個人情報で、ケアサービスを行ううえで知っておくべき情報を記載します。

情報源となるのは、ケアプランやフェイスシート(施設でのカルテのようなもの)に書かれた情報・介護保険の被保険者証・本人や家族からのヒアリング情報などです。

特に本人や家族の希望の聞き取りは詳細に行い、可能な限り多くの情報を記入するよう努めます。日々のケアサービスでも、この内容の実現を念頭に置いてサービスを提供するためです。

この部分は、ストレートに希望を聞いても的確な答えはなかなか得られません。雑談的な会話のなかに利用者の本音が見える場合が多く、ヒアリングにはできる限りの職員数と時間を割くと効果的です。

サービス計画を具体的に書く

サービス計画は施設側の判断で記入する部分です。ケアプランを参考に決めた長期および短期の目標を達成するために、必要な練習動作を具体的に記入します。

例えば自宅での入浴を想定し、入浴用具の準備から入浴動作、着衣などの練習を自分で行うなどの内容です。その他のサービスも加え、施設滞在中のプログラムを設定し記入します。

サービスを行う予定時間と動作練習の内容までを記入しておけば、どの職員が担当しても同じサービスが提供できます。

また提供したサービスの内容記入は、計画どおりに提供サービスが実施できたかどうかの評価を行ううえでも大変有用です。

特記事項や実施後の変化をわかりやすく書く

パソコン操作する笑顔の看護師

特記事項欄には、上部の指定事項欄に記述しきれない事項を記入します。例えば団体行動が嫌いでレクリエーションは苦手、などと記載することで、事情を知らない担当者からいやなことを強要されるのを防げます。

また、趣味嗜好や簡単な経歴や性格などを記載することで、職員が接する際の親密度を高めるツールになるでしょう。

実施後の変化は総括として記入します。それを踏まえると、今後の計画の方針を立てる参考にできます。本人や家族にもわかりやすい言葉を使い、専門用語は避けるべきです。

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通所介護計画書の作成手順

デスクワークをするビジネスウーマン

通所介護計画書の作成は介護サービスを提供する事業所が行います。作成者は厚生労働省令で管理者とされていますが、実務上は管理者が生活相談員に委託する場合がほとんどです。

利用者と直接関わる機会が多く、状況を把握しているからでしょう。厚労省内の通達でも、経験や知識の豊富な者が取りまとめることが望ましいとされています。実際に通所介護計画書を作る手順は以下のとおりです。

ケアプランを確認

通所介護計画書はもともとケアプランが基礎になります。そのため、まずケアプランに必要な事項が書かれているかの確認が必要です。

ケアマネジャーが作成したケアプランには、利用者や家族のサービスへの希望や利用者の心身の状況・日常生活の自立度・提供するサービスの種類などが書かれています。

そのほかに、事業所がサービス開始時に作成したフェイスシートがあります。こちらからも利用者の基本情報などが得られるため、まとめて用意しておくと便利です。

利用者や家族からヒアリング

ヒアリングから得られた情報も、通所介護計画書作成には欠かせない重要な要素です。

利用者や家族から、介護施設やケアに対する要望、普段生活している環境も詳しく聞き取ります。

現在の身体機能の状況や解決したい課題・精神的な状態・社会との関わり具合など、細かい部分まで聞き取って計画書作成に利用する情報とします。

可能な限り複数の職員がヒアリングに参加し、それぞれ気付いた点を質問すれば密度の高い情報が得られるはずです。

聞き取った情報をもとに、どのような介護サービスを行うか、どのような支援が必要かを検討します。実生活に基づいたサービスを行うために、大変重要な情報です。

援助目標の設定

パソコンの前に座る笑顔の介護士

ケアプランやヒアリングから得られた情報をもとに、援助目標を設定します。サポートを行うための目標で、方向性をきめる重要なステップです。

目標は長期目標と短期目標に分けて設定します。長期目標は半年から1年程度かけて達成したいもので、短期目標は1ヶ月から3ヶ月で達成できそうなことです。

先に長期目標を立て、次に短期目標を設定するとスムーズにできます。利用者や家族の希望を入れて身体状況や生活環境を考え合わせ、数値を入れて具体的に書くのが基本です。

例えば長期目標は、1年後にバスに乗り一人で外出できるようにするとします。それに対して短期目標は、3ヶ月後に介助付きで外出できるようにするというように、両者に関連性をもたせます。

通所介護計画書を記載

収集した情報をもとに、通所介護計画書を作成します。基礎がケアプランのため、記載内容が食い違わないように注意しながら記載することが大切です。

ヒアリングした内容とケアプランに相違がある場合は、ケアマネジャーとの間で調整と修正が必要になります。

計画書に記載されるのは、提供するサービスの内容や頻度、具体的な支援方法などです。支援はどのような方法で行われるのか、はっきりと記載しなくてはいけません。

また、そのサービスが目標達成にどう役立つのかも、具体的に書かれている必要があります。

利用者や家族からの署名

家族と打ち合わせする介護士

通所介護計画書が書けたら、利用者と家族に確認してもらいます。見せるだけではなく、内容に関して逐一詳細な説明も必要です。質問には丁寧に答え、不明な点を残さないようにします。

利用者の希望に沿った内容や方法でサービスが提供されるかどうかをしっかりとチェックをした後、署名が必要です。

署名のない計画書ではサービス提供を実行できません。署名後はコピーを利用者と家族に渡し、原本は事業所で保管してスタッフで共有します。

また、ケアマネジャーとも共有するため、コピーを手渡せば計画書の作成は完了です。

介護業界に興味があって転職を考えても、未経験の業界では不安を感じることが少なくありません。

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通所介護計画書の記入例

パソコン操作する人の手元

通所介護計画書に書かれた内容が適切でないと、難易度が高くモチベーションが下がってしまったとか、逆に簡単にできてしまったなどの支障が出る可能性が生じます。

そうしたトラブルを防ぐため、介護現場ではさまざまな工夫をしながら計画書を書くことが求められます。実際に書かれている適切な書き方を紹介しましょう。

短期目標

短期目標は、長期目標を達成するためのステップです。そのため、利用者の身体の状況を観察して、3ヶ月程度のケアを継続すれば達成できそうな目標を設定します。

例えば、利用者が自由に買い物がしたいと強い願いを持っていても、現状が立ち上がることもおぼつかないのなら短期目標には不適切です。

まずは一人で立ち上がることを当面の目標にすべきです。それができたら次の目標に移行するような、ステップアップを意識した目標を設定しましょう。

長期目標

長期目標は利用者の希望が主体で、ケアプランとのズレがないように意識しながら設定します。おおむね6ヶ月で達成できる可能性が高い目標を選ぶのが重要です。

難易度が高すぎるとリハビリの量が増えるなど、負担も大きくなります。身体の状況や自宅の環境などを充分に配慮した計画を立て、利用者にも無理がないか確認が必要です。

一例を挙げると、現状は何ごとも介助が必要な状態から、6ヶ月後には自分で立ち上がってトイレに移動し自分で用を足せるようになるような目標です。

プログラム

スケジュール帳に書き込む人

プログラムはサービス提供内容に含まれる部分です。フォーム中の目的とケアの提供方針や内容に書かれた設定サービスを、右側のプログラム欄に提供時刻とともに記載します。

施設で提供するサービスに設定されるのは、機能訓練や昼食・入浴・レクリエーションなどで、これを利用者が到着してから帰るまでの動きをイメージしながら時間配分する作業です。

昼食やレクリエーションは施設側が決めるためあまり自由度はありませんが、可能な限り利用者の希望に合わせます。

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通所介護計画書の注意点

注意喚起の画像

通所介護計画書は、所定の欄を埋めるだけで完成するわけではありません。

計画書は利用者ごとに個別に作成し、その利用者の状況は常に変化します。そのうえ、利用者や介護職員、ケアマネジャーなど多くの関係者が見るものです。

このような特性を持つ、通所介護計画書を作成するときの注意点を2点紹介します。

情報を更新する

通所介護計画書は一度作成すれば終わりではありません。利用者の身体状態の変化など、記載された事項に何か変化があれば、多くの場合それに合わせて更新が必要です。

更新が必要なのは、以下のような場合です。

  • 利用者の状態の著しい変化
  • 介護保険の区分変更など
  • ケアプランの変更
  •   

介護区分の変更でも、同区分内の介護度の変更程度なら、軽微な変更とされて更新の必要はありません。

また、状況確認のために、自主的に3ヶ月ごとに定期更新する事業所も少なくありません。

わかりやすい言葉で書く

通所介護計画書は、利用者と施設の職員のほかに、利用者の家族やケアマネジャーなど多くの関係者が見る書類です。

そのため、常にわかりやすい言葉を使うように意識するのが大切です。施設側のスタッフだけなら専門用語を使っても問題ありませんが、利用者の家族も見るため専門用語は避けます

例えばアセスメントやADL、QOLなどは介護業界では普通に使いますが、利用者や家族には通じません。面倒でも聞き取りや日常動作などと言い換える習慣をつけましょう。

通所介護計画書のポイントを抑えて、よい介護士になろう

食事をする高齢者とメモをとる介護士

通所介護計画書がどのような内容の書類なのかを解説してきました。この書類は通所介護を受ける際に、どのような種類のサービスを提供するかを文書化したものです。

作成目的は、提供サービスの内容を利用者や家族に理解してもらい、信頼関係を結ぶためです。

作成自体は手順どおりに情報を収集し、ポイントを押さえて記入すれば作れます。注意したいのは、常に新しい状態を保ち、相手にわかりやすい書類にする点です。

こうして作成される通所介護計画書が、利用者にも施設にも大切な書類であることは理解できたことでしょう。それでも、自分にできるかどうかは不安かもしれません。

通所介護計画書作成のような介護の仕事は、現場で経験を積みながら覚えるのが効率的です。たとえ未経験であっても、そう心配せずに始められます。

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そのため、安心感を持って転職活動に臨めるでしょう。さらに、介護資格へのサポートにも対応しているため、長期的なキャリア形成が期待できます。

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