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給料・年収

2025.11.19

福祉用具専門相談員の給料は?年収アップ方法や仕事内容、資格について解説

福祉用具とは介護が必要な方の日常生活を手助けする用具のことで、利用者の身体状況や生活環境にあわせて選ぶ必要があります。

さまざまな福祉用具のなかで利用者に合ったものを探す専門家を、福祉用具専門相談員といいます。

福祉用具専門相談員は介護や在宅支援の現場で欠かせない存在でありその需要は高まっていますが、実態については知られていません。

仕事内容や給料の実態、資格取得方法を知ると仕事の選択肢が増え、キャリアアップにつながります。

この記事では福祉用具専門相談員について詳しく説明していきますので、ぜひ最後までお読みください。

福祉用具専門相談員とは

高齢者の男性と若い女性

福祉の世界ではさまざまな専門職が利用者の自立した生活を支えています。身体機能をサポートする介護福祉士や、生活をコーディネートするケアマネジャーなどが有名です。

福祉用具専門相談員は福祉用具の専門家であり、利用者が自立した生活を営めるようサポートをする仕事です。仕事内容は利用者の生活を補助する用具を選定するだけでなく、福祉用具に関するさまざまな事柄について対応します。

利用者の生活を支える専門家である福祉用具専門相談員の仕事内容を確認していきましょう。

福祉用具専門相談員の役割

福祉用具専門相談員の役割は利用者が使用する福祉用具について、専門的にサポートすることです。高齢や病気で身体に問題を抱えてしまっても、適切な福祉用具を使用すれば自立した生活を送ることができます。

しかし利用者に合った具体的な福祉用具の選定は、家族や現場の介護職だけでは難しいです。福祉用具の使用を検討する場合は、福祉用具専門相談員に相談すると適切な用具の選定や使用方法をアドバイスしてくれます。

使用中のメンテナンスも行う場合があるので、専門的な視点を持って長く利用者に寄り添う重要な存在です。

そもそも福祉用具とは?

訪問介護 

福祉用具とは、介護が必要な利用者が自立した生活を送ったり、リハビリしたりするために必要な用具です。

介護をするために必要なものは、すべて介護用品と呼びます。オムツや介護用の歯ブラシといった消耗品から車いすのような大きな用品まで、すべて介護用品です。

福祉用具はこの介護用品のなかに含まれるもので介護保険を使用して貸与や購入ができる介護用品のことを呼び、代表的な用具は車いすや特殊寝台、移動式の手すりが挙げられます。

福祉用具の大きな特徴は、利用者が使用することを前提に作られていることです。消耗品であるオムツや介護用歯ブラシは介護職も利用者も使用するため、両者にとって使いやすく作られています。

しかし福祉用具は利用者の自立やリハビリを目的としているため、利用者目線で作られているので介護職にとって使いにくさを感じることがあるのが難点です。福祉用具専門相談員は利用者の状況を丁寧にアセスメントして、利用者本人が自立に向けて行動できるように用具を選定する必要があります。

福祉用具はさまざまな種類があり、勉強すればするほど知識が広がる奥の深い世界でもあります。

福祉用具専門相談員は、介護の仕事が気になっているけど現場の介護職として働くことに抵抗がある方におすすめの仕事です。

福祉の世界で働いてきた方も他業種でキャリアを積んできた方も、ぜひハッシュタグ転職介護にご相談ください。

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福祉用具専門相談員の仕事内容

高齢者と話すファンドマネージャーの女性

福祉用具相談員は介護保険の指定を受けた福祉用具の貸与や販売をする事業所で働き、主に在宅で使用する福祉用具の貸与や販売についての相談に乗ります。事業所は福祉用具専門相談員の2名以上の配置が義務付けられているので、有資格者の存在が重要になります。

介護保険を利用すると通常より割安で福祉用具の貸与や購入をすることができますが、そのためには福祉用具専門相談員が作成する福祉用具サービス計画書が必要です。

福祉用具の貸与や購入は利用者の状況によって利用できる範囲が変わるので、計画書の作成には福祉用具専門相談員の知識が必要になります。福祉用具専門相談員がどのような働き方をしているのか、詳しく見ていきましょう。

利用者へのヒアリングと提案

福祉用具が必要な状況が発生すると、まず介護用品を取り扱う事業所に連絡が入ります。連絡をするのは病院のソーシャルワーカーや利用者の担当ケアマネジャーが主ですが、利用者本人や家族が連絡したり事業所に来店したりすることもあり、利用者の状況によってさまざまです。

相談を受けると福祉用具専門相談員はまず福祉用具が必要な利用者について、ヒアリングを開始します。利用者が入院していて来店できないときは病院に面会に行き、本人だけではなく担当の機能訓練指導員や看護師にも身体状況や希望を聞き取ります。

利用者の要介護度が高い場合は、実際に介護をする家族や利用者の生活をコーディネートするケアマネージャーの意見を聞き取ることも重要です。福祉用具を実際に使用する利用者の自宅にも足を運び、生活状況を確認したうえでケアプランを確認し、どのような福祉用具を使用するかを提案します。

用具の選定・納品・調整

シニア夫婦と話すコンサルタント

具体的な福祉用具について提案し利用者やケアマネジャーの了承が得られたら、福祉用具サービス計画書を作成します。計画書が作成できたら福祉用具の貸与や販売について利用者と事業所間での契約を締結します。

介護保険が適用される範囲内で福祉用具の貸与や販売を行うと、選ぶことができる福祉用具や補助が出る金額に制約が出るので、福祉用具専門相談員による詳しい説明が大切です。

特殊寝台や移動用リフトのような大きな福祉用具もあるので、契約をするときには納品日や納品方法についても話し合うとスムーズです。

無事に納品が完了したら、利用者が快適に使用できるように福祉用具の調整を行います。特殊寝台や車いすの高さ、手すりやスロープの位置、認知症高齢者徘徊感知機器の置き場所など本人の様子を見ながら調整します。

ほかにも利用者に歩行器や歩行補助杖の使用方法を説明したり、介護を担う家族やヘルパーと福祉用具の操作について確認したりすることも大切な仕事です。

アフターフォロー・モニタリング・メンテナンス

福祉用具専門相談員は福祉用具を納品したら終わりではなく、利用者の状態にあわせて調整を続けていかなければなりません。特に使用開始時期は使用感に慣れないので、納品後十日以内に再訪問し利用者の様子を確認してアフターフォローをします。

その後も3ヶ月を目安に訪問し、利用者が福祉用具に慣れてきてもモニタリングを継続して結果をケアマネジャーに報告することが必要です。

定期的にモニタリングをして福祉用具と利用者の状態を観察すると、福祉用具の劣化具合や利用者の身体状況や環境の変化に気が付くことができます。不具合に応じてメンテナンスをしたり、使用する福祉用具の見直しをしたりすると安全性が高まります。

福祉用具専門相談員は介護の現場を支える縁の下の力持ちでありながら利用者に直接寄り添うことができる、なくてはならない専門家です。少しでも興味をお持ちの方、やってみたいと思った方はハッシュタグ転職介護に相談してみませんか。

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福祉用具専門相談員の給料・年収相場

作業着をきた男女

福祉用具専門相談員の仕事について理解できても、実際に働くとなると金銭面が気になるものです。

福祉業界の賃金は高収入とはいえませんが、景気に左右されることがなく需要が高いことから安定した給与を見込むことができます。

福祉用具専門相談員になるとどのような待遇で働くことができるのか、解説していきます。

平均月収・年収の目安

福祉用具専門相談員の年収は全国平均で3,960,000円で、平均月収は約240,000円です。夜勤手当がないので介護職よりも低く感じますが、事業所によって歩合制を導入したり資格手当をつけたりしているので収入アップの可能性はあります。

また日本人の平均年収は男性5,670,000円、女性が2,800,000円で、全体の平均年収が4,610,000円なので平均収入からも大きく下がっていないことがわかります。福祉用具専門相談員は平均収入に近い収入を安定的に得ながら、収入アップを狙える仕事です。

地域や事業所による違い

どの職業でも当てはまりますが、地域によっても収入は変わってきます。福祉用具専門相談員の平均年収は3,960,000円ですが、北海道では約3,220,000円、東京都では約4,240,000円と1,000,000円ほどの開きがあります。

また、事業所によっても給与の形態が違うので注意が必要です。固定給にプラスして歩合が入るのが一般的ですが、歩合給の制度がない、もしくは固定給が低すぎて歩合がないと収入が上がらない事業所もあります。

福祉用具専門相談員として働く際は、給与形態をしっかり確認することが重要です。しかし、実際にどうやって確認したらよいのかはよくわかりません。

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経験年数・スキルによる差

車を運転するビジネスウーマン

福祉用具専門相談員に求められるスキルは、利用者のニーズを探る傾聴力と、福祉用具の使用方法をわかりやすく伝える説明力です。ほかにも介護保険の細かい決まりを理解できる読解力と、福祉用具サービス計画書を作成するための文章力も求められます。

このような能力は仕事を続けていくことで向上していくので、経験年数を重ねていくことがスキルアップにつながります。経験が豊富でスキルが高い福祉用具専門相談員は、ケアマネジャーやソーシャルワーカーからの信頼を得られるので、仕事を継続的に受注できることが強みです。

仕事がもらえると歩合給も増えるので、収入アップにもつながります。

福利厚生

福祉業界は大企業や病院が母体になっている施設があり、福利厚生がよい職場を選びやすいですが、福祉用具は小規模の事業所が運営しているケースが主です。そのため福祉用具専門相談員の福利厚生は、職場によって異なるので就職を考えている場合は注意が必要です。

ほかにも福祉用具を取り扱っている事業所は土日に営業していることもあります。休日の取り方や日数を確認しておく必要があります。

また、業務で用具の運搬や利用者宅へのアセスメント・モニタリングに行くため、車が必要になることもあります。交通費が支給されるかどうかも確認しておくとよいでしょう。

資格と必要条件

勉強する介護福祉士

福祉用具専門相談員の資格を取得するためには講義を受講しますが、経験年数などの特別な受験資格はないので未経験でも受講が可能です。

しかし一部の資格を保持している方は、福祉用具の知識を有しているとみなされて講習を受けなくても福祉用具専門相談員を名乗ることができます。

  • 保健師
  • 看護師、准看護師
  • 理学療法士
  • 作業療法士
  • 社会福祉士
  • 介護福祉士
  • 義肢装具士

上記の資格を保有している方は、講義を受講する必要はありません。

また訪問介護員養成講座1級、2級課程修了者と介護職員基礎研修課程修了者は2015年から除外されているので、注意してください。

福祉用具専門相談員指定講習の修了

福祉用具専門相談員指定講習は都道府県が実施している50時間の講義で、都道府県から指定された専門学校やNPO法人が行っています。講義の開催場所や費用が異なりますが、1週間程度のスクーリングと50,000円(税込)前後の費用で受講が可能です。

受講後は都道府県から認定を受け、別の都道府県でも福祉用具専門相談員を名乗ることができます。更新制度もないので一生持ち続けることのできる資格です。

福祉用具専門相談員指定講習の内容

パソコンを操作する女性

福祉用具専門相談員指定講習のカリキュラムは5科目あります。

  • 福祉用具と福祉用具専門相談員の役割
  • 介護保険制度に関する基礎知識
  • 高齢者と介護、医療に関する基礎知識
  • 個別の福祉用具に関する知識、技術
  • 福祉用具に係るサービスの仕組みと利用の支援に関する知識および支援に関する総合演習

演習があるため以前は通学が必須でしたが、現在はオンラインを活用して完全在宅で受講することができます。未経験でも受講できることから、基礎的な内容が含まれていて福祉の勉強が初めてでも理解しやすいカリキュラムが組まれています。

無資格の方はどうする?

福祉用具専門相談員は、無資格で福祉の仕事が未経験の方であっても受講が可能です。50時間のカリキュラムを受講することで、福祉用具の知識のほかに基本的な福祉の知識を身につけることができるので、福祉業界初心者におすすめの資格です。

指定を受けた専門学校やNPO法人で見学やオンライン説明会を開催しているので、詳細を聞くと安心感を持って受講できます。夜間やオンラインなど働きながら受講しやすい学校もあるので、自分の生活に合ったスケジュールで学校を探すことができます。

年収をアップする方法

散歩する介護士

講義を受講して福祉用具専門相談員になっても、収入アップを目指すことができる環境でないとモチベーションを保つことができません。一般的に福祉業界の給与は上がりにくいイメージがありますが、実際には資格を取ることで収入アップすることが可能な業界です。

福祉用具専門相談員も同様で具体的に行動し、努力することで安定した収入を得ながら収入アップすることができます。どのように行動すればよいのか解説します。

資格やスキルを追加取得する

資格の取得は仕事を紹介してくれるケアマネージャーやソーシャルワーカーからの信用を得やすいので、取得できる資格は追加取得しましょう。有資格者は利用者やその家族に専門家として信頼してもらいやすくなるメリットもあります。

受験資格を満たしているのであれば、国家資格である介護福祉士社会福祉士は積極的に取得しましょう。国家資格の受験資格がない場合は介護職員初任者研修の資格を取得すると、介護についての知識があることの証明になります。

福祉用具専門相談員として実務経験を積むと、福祉用具プランナーや福祉用具選定士といった資格取得に挑戦することも可能です。資格を取得すると事業所によっては資格手当がつき、収入アップにつながります。

また前述したとおり、福祉用具専門相談員に求められるスキルは傾聴力と説明力であり、これらは勤続年数を重ねるごとにスキルアップが可能です。働きながらスキルアップすることも大切ですが、市区町村や大学などで開催している講習会に通ったり、専門書を読んでスキルを高めたりすることができます。

営業実績・成果を上げる

資格を追加取得してスキルが上がると、周囲からの信頼を得て紹介される仕事が増えます。

営業成績を上げることも大切ですが、成果を上げるために必要以上の福祉用具を発注しないことを心がけてください。福祉用具は貸与であってもレンタル料金が発生し、利用者の金銭的な負担につながると福祉用具専門相談員への信頼も失われます。

信頼される仕事を続けていれば継続して仕事を受注でき、利用者からの紹介で新規の利用者から直接仕事を依頼されるケースもありますが、信頼を失うと現在の受注も維持することができません。

利用者に寄り添った仕事を続けることが、結果的に営業成績や成果を上げることにつながります。

給与水準の高い事業所へ転職する

白衣を着た医療従事者の女性

福祉用具専門相談員の待遇は事業所によって異なり、給与水準も高い事業所と低めの事業所があります。働いている事業所での収入アップが見込めないと判断したら、転職を視野に入れてください。

資格やスキルは転職活動にも役立てることができるので、それらを活かして収入を上げることができる場所を探しましょう。福祉用具専門相談員は個人の努力で収入アップが可能な仕事です。

それでも転職に不安を感じたら、ハッシュタグ転職介護にご相談ください。

ハッシュタグ転職介護では福祉に特化した専門のアドバイザーが、ご相談から就職後のアフターサービスまで徹底的に寄り添います。

転職活動に不安を感じているときは、転職に必要な書類の作成や面接対策までしっかりサポートします。

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福祉用具専門相談員として働くやりがいと大変さ

記念撮影する高齢者とヘルパー

仕事をするうえで収入や待遇は大切ですが、同時に仕事に対するやりがいを感じることができるかということも重要なポイントです。

やりがいを感じられないと働くモチベーションを保つことができませんが、福祉の仕事はやりがいを追求していくと仕事量が増えてしまい、心身の健康に影響してしまうこともあります。

やりがいを感じながら大変さを軽減してバランスよく仕事をするために、福祉用具専門相談員は常に自制心を持つ必要があります。

やりがい

福祉の仕事は成績や売上のような数字で見える成果よりも、利用者からの感謝の言葉や社会貢献を果たしていることに対してやりがいを感じます。福祉用具専門相談員は利用者とともに生活改善に取り組んでいく仕事であり、悩みの解決方法は基本どおりにいかないことばかりです。

どのような状況でも丁寧なアセスメントやモニタリングを繰り返していくなかで、利用者のQOLを向上させることができると大きなやりがいを感じます。QOLを向上させたことが自信と信頼につながり、新たな受注が増えることで数字での成果も実感できます。

大変さ

福祉の仕事はやりがいを感じられますが、丁寧に仕事をしすぎてしまうと福祉用具専門相談員の負担が増加し、大変さを感じることもあります。QOLの向上は明確なゴールがないので、真面目に追求してしまうといつまでも仕事が終わりません。

また、利用者によって個性や価値観が違うので寄り添って仕事をしすぎてしまうと精神的にもつらい状況になります。仕事に集中しすぎないように自制することが大切です。

福祉用具専門相談員としてキャリアや転職を考えるなら

散歩する車椅子の高齢者と介護士の女性

福祉用具専門相談員は福祉業界が未経験で無資格であっても挑戦でき、収入も安定していて働きやすい仕事です。

実務経験を積むと挑戦できる資格も増えるので、個人の努力で収入アップスキルアップを目指すことができます。

利用者に寄り添い、生活改善に取り組むことから、利用者からの感謝という福祉ならではのやりがいを感じることもできます。

キャリアや転職について悩んだら、まずハッシュタグ転職介護のキャリア相談を活用してください。

福祉用具専門相談員として働くために、どのようなステップを重ねていけばよいのかを一緒に考えていきましょう。

ハッシュタグ転職介護ではあなたの転職が成功するように、専門のアドバイザーが徹底的に寄り添います。

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