介護医療院とは?基本概要を知ろう

介護医療院は、もともとあった高齢者のための介護施設などとは別に新しく作られた施設です。入所の対象は要介護認定された方で、長期間の療養が必要な方です。
それまでの施設とは違う性質の介護医療院がなぜ必要だったのか、介護医療院の設立経緯、施設の種類や他施設との違いを詳しく解説していきます。
介護医療院が設立された背景
介護医療院ができるまで、介護保険が適用される高齢者施設は介護療養型医療施設など3種類でした。
これらとは別に、医療保険が適用される医療療養型病院があり、これと介護療養型医療施設との区分のあいまいさが長年にわたり問題視されてきたのが実情です。
さらに、慢性疾患で長期療養する高齢者は容体の急変もあり、こうした状況に対処可能なサービスがないことの問題性も指摘されてきました。
こうした状況への対応策として、介護療養型医療施設を廃止して、介護医療院の新設が決定しました。
このような経緯で設立された介護医療院は利用者の住居と生活をサポートし、介護や医療サービスの提供のほか看取りケアやターミナルケアまで行うなど、重要なサービスを担う施設です。
介護医療院の種類
介護医療院は利用者の状態によって1型と2型の2種類に分けられます。
1型では、重度の身体的な疾患を持つ方と、認知症があるうえに身体的な合併症を伴う方が利用する施設です。一方で2型の施設は、疾患があっても状態が安定している方が利用します。
この区分によって、施設に配置される職種と人員数が決められます。介護医療院は疾患を持つ方が利用する施設のため、介護保険施設ではあっても医療関係者の配置が必須要件です。
配置されるのは医師や看護師など医療職のほか介護士やリハビリ専門職などです。こうした職種が規定の人数以上配置されます。
ほかの施設との違い

介護医療院以外の高齢者向け施設には介護老人福祉施設(特養)と介護老人保健施設(老健)があります。
介護老人福祉施設は、要介護3以上の方向けの生活支援施設です。終身利用でき看取りにも対応しますが、医療サービスは介護医療院とは違い必要最低限のものになります。
介護老人保健施設は医療施設から退院後に、自宅生活に戻るためのリハビリを行う施設です。介護医療院のような長期療養や看取りはできません。
介護医療院にも、介護職員が活躍できる働き場所があります。
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介護医療院で働く職種の種類

介護医療院は医療を主体とした施設ですが、高齢者が長期間にわたって生活する場所でもあります。そうした幅広いサービスを提供するために、多くの職種の職員が働きます。
ここでは、介護医療院に配置される職種や提供されるサービス、職員の仕事内容について紹介します。
人員配置基準
介護医療院は、重度疾患向けの1型と軽症向けの2型の2類型に分けられ、配置される職員の職種や人数は類型ごとに区分して決められます。
施設の人員配置基準(利用者数に対する職員数)は以下のとおりです。
- 医師:1型48名対1名(施設で3名以上)
 - 医師:2型100名対1名(施設で1名以上)
 - 看護職員:1型2型とも6名対1名
 - 介護職員:1型6名
 - 介護職員:2型5名
 - リハビリ専門職:1型2型とも適当数
 - 薬剤師:1型150名対1名
 - 薬剤師:2型300名対1名
 - 介護支援専門員(ケアマネジャー):1型2型とも100名対1名
 - 栄養士:1型2型とも100名対1名
 
重度疾患の利用者が多数の1型の方が、人員的にも手厚く配慮される傾向が見て取れます。
介護職員の役割
介護医療院は疾患がある高齢者が利用する施設のため、医療サービスに重点が置かれます。また、利用者は要介護者でもあり、介護職員による介護サービスも重要です。
介護サービスは、食事や排泄、入浴などの日常動作に対する介助が主体になります。合わせて機能の回復を図るための機能訓練も日々行われ、その補助にも携わります。
介護医療院は生活の場でもあるため、掃除や洗濯など日常動作の介助も介護職員の仕事です。介護職員はこうした仕事をしながら、入居者の日常に寄り添います。
ほかの職員との連携

介護医療院で介護を担うのは介護士ですが、利用者の状況を把握して適切なケアを提供するには医療やリハビリ、栄養管理などの情報が欠かせません。
そのため、介護士のほかに配置されている看護師・リハビリ専門員・栄養士など各職種の専門家との連携が重要です。
介護の現場でさまざまな職種の職員が連携すれば、医療効果や安全性の重視、利用者の満足度や回復目標の達成度が向上します。
介護士の仕事は、困っている方の力になれるやりがいのある仕事です。
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介護医療院での介護士の仕事内容

介護医療院でも介護職としての仕事は介護施設と基本的に同じですが、介護医療院の日常は少し違い、医療的なケアの比重が大きくなります。
こうした日常で医療スタッフと連携や調整しながら作業を進めるうち、医療スキルや専門知識を得られ、コミュニケーション能力も培われます。そうした日常業務を具体的に紹介していきましょう。
食事の介助、入浴、排せつなどの介助
介護職員として一般的で日常的な仕事が食事や入浴、排せつなどの生活介助です。
食事の介助は、自分の手で食物を口に運べない方への介助です。咀嚼しやすいようにゆっくり口に運び、誤嚥を防ぐことに細心の注意を払います。
入浴介助も大切なサポートの一つです。脱ぎ着を手伝い、湯温調節は慎重なうえにも慎重を重ねましょう。
排せつ介助も大切で大変です。トイレに誘導やおむつ交換がありますが、衛生面に注意しつつ、排せつ物の状態を観察して体調を把握します。
着替えや移動など日常生活の介助
着替えや移動なども、不自由な身体になると介助が必要です。
着替えの介助では袖に腕を通すのを手伝ったり、襟から頭を出すのを補助したりします。脱ぎ着がしやすい、ゆったりした衣類を用意するのも介助の一つです。
移動の介助はさまざまです。ベッドや椅子からの立ち上がり介助から、立ち上がって車椅子に移乗する介助、歩行時の寄り添い介助などがあります。
移動時には何よりも転倒させないことに全神経を集中します。路面の段差は慎重に乗り越え、近づく歩行者は自分が盾になるなど全力で支えるのが移動介助の実際です。
リネン類の交換、洗濯

生活の場でもある介護医療院では、ベッドシーツ・布団カバー・タオル類・衣服などの管理も介助の対象です。
定期的に洗濯して乾燥、取り込んだものを畳んで収納するまでを行います。一連の作業のなかで、失禁の有無や食べこぼしが増えていないかなどをチェックします。
交換は機械的に行うのではなく、普段からベッドの周囲を観察するのも介助のうちです。汚れものや不要な物品がベッド周辺に散乱していないか、利用者の同意を得て整理します。
看護師やリハビリスタッフの補助
介護医療院の介護士の仕事には、医療行為やリハビリテーションの補助や介助など、医療従事者と連携して行う支援サービスも含まれます。
介護職員は日頃から入所者介助を通して、身体の状態を細かく把握できる立場です。そこから得た情報を医療スタッフと共有しておくと、利用者の体に異変があってもすぐに適切な対処ができます。
レクリエーションの企画・進行

介護医療院などで介護士が担う仕事の一つに、レクリエーションの企画や進行があります。レクリエーションは単なる暇つぶしではなく、以下のような効果が期待できる遊びです。
- 脳や身体の機能維持
 - 気分転換
 - 他人との親睦
 
介護士がメニューを考え、それを談話室などで利用者が集まって楽しむことで身体の機能向上やお互いの親睦、気分転換が図れます。
利用者のなかには保育所みたいとか子どもだましと嫌う方もいますが、効果効能を説明すれば納得して参加してくれるようです。
ターミナルケア、看取り
ターミナルケアは病気などで回復の見込みがなく、余命がわずかと診断された場合に、苦痛を取り除き穏やかな気持ちで過ごせるように支援するケアのことです。
看取りとはターミナルケアとほぼ同じ意味で、穏やかな状態で死期を迎えるのを見届けます。介護医療院では、こうした看取りやターミナルケアにも対応が可能です。
ただし、介護士が単独で対応する場面はなく、医療と介護の関係者全員が情報を提供・共有して看取りにつなげます。
介護の仕事に興味がわいても、介護が未経験な自分にできるかどうか不安なものです。それに、実際の職場が自分の思っていたのと違うかもしれません。
そんな思いにとらわれて前に進めないときは、事情に詳しい転職エージェントに相談するのが近道です。
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1日の流れ

介護医療院の介護士は昼間勤務の日勤と夜勤があり、交代制で両方の勤務が回ってきます。一例ですが、介護士の仕事の1日の流れは以下のような内容です。
- 6:00 起床・着替え介助・おむつ交換
 - 7:30 朝食介助・服薬介助・口腔ケア
 - 9:00 清掃など、尿器やポータブルトイレ洗浄
 - 10:00 入浴介助・おむつ交換
 - 12:00 昼食介助・配膳下膳・移動介助
 - 14:00 レクリエーション・リハビリ補助
 - 15:00 おやつ・環境整備
 - 16:00 トイレ誘導・おむつ交換・記録作成
 - 18:00 夕食介助・配膳下膳・移動介助
 - 21:00 就寝・着替え介助
 - 夜間は定期的に巡回・体位交換・おむつ交換・ナースコール対応・事務作業
 
朝と夕刻に日勤と夜勤が交代し、引継ぎがあります。この流れを毎日繰り返します。なかでも、特に手間がかかる入浴などの作業内容を個別に紹介しましょう。
入浴
入浴介助は利用者が不安なく入浴できるようサポートするサービスです。介助の範囲は個人差がありますが、おおむね広範囲におよびます。
具体的には以下のような作業を行います。
- 体調チェック
 - 脱衣介助
 - 湯温チェック
 - 移動介助
 - 洗体介助
 - 体を拭く
 - 着衣介助
 - 水分補給
 - ベッドへの移動介助
 - 体調チェック
 
こうした作業に加え、皮膚状態の確認や転倒予防にも配慮が必要です。なお、介護医療院のような大人数の施設では、機械浴やチェアー浴になる場合が少なくありません。
レクリエーションやリハビリ

レクリエーションやリハビリも、介護医療院で介護士が担当する仕事です。レクリエーションは体幹や手先を動かして、身体の機能向上を図ります。
内容は各施設で違い、主に介護士がメニューを考えて準備します。動かすのは手足のほか脳でもよいので、ボールゲームやオセロなどでよく、難しく考える必要はありません。
次にリハビリですが、介護士が扱うのは生活リハビリです。箸が扱いやすいように補助具を使うとか、自分で身体が洗えるようにシャワーチェアを使うなどの改善策を提案します。
今ある能力を活かし、自力で生活するために使えるようにするのが生活リハビリです。
記録作成
介護施設で行う介護記録の作成と保存は、介護保険法で義務付けられ、介護に携わる者には避けて通れません。
介護記録は施設が利用者に提供したサービスの内容や、利用者の様子を日ごとに記録した文書です。ただし、書き方や様式は定められていません。
文書作成には目的があり、介護情報の施設内の共有や利用者家族との共有・サービスの向上・ケアプランへの反映・事故時の証拠の5項目です。
そのため、介護記録の作成時にはこの目的に使えるように配慮します。客観的な事実だけを、簡潔に記録するようにしましょう。
介護医療院で働くメリットとデメリット

介護医療院は基本的には介護保険施設ですが、長期療養の利用者が入居する医療施設の側面も合わせ持ちます。
さらに、老健施設とは違って終末期のケアも受け持つなどの特徴もある施設です。ここでは、介護士として働く場合、どのようなメリットやデメリットがあるのかを検証します。
メリット
介護医療院は長期療養の利用者が多く、じっくりと向き合ったケアができます。頻繁に人が入れ替わる施設になじみにくい方にはメリットになるでしょう。
介護医療院には医療施設と介護施設の両面性があります。医療関係者との連携が必要で、勤務するにつれ医療面の知識が豊富になります。
また、身体介護が必要な要介護度の高い利用者も多く、介護の経験が豊富に積めるのもメリットです。
介護医療院には医療スタッフが多く、利用者の容体急変や看取りになった場合でも不安なく対処できます。
デメリット
介護医療院には重度の疾患や介護度が高い利用者が少なくないため、特に身体介護の負担が重く感じられるかもしれません。
また、ターミナルケアや看取りへの対応があります。長期療養で親密感があった利用者が亡くなる場面も、慣れないうちは重い負担でしょう。
介護医療院には医療施設の色合いが強く、多数の医療関係者に気後れして密接な連携が取りにくく感じる面もあります。ただ、次第に慣れてくればスムーズに連携できるはずです。
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介護医療院で働くために必要な資格

介護医療院で介護の仕事に就く場合、特に必要な資格はありません。ただ、入浴介助のような身体介護は、介護医療院のような施設内での限定作業です。
当面は無資格でも介護医療院で働けますが、入職後1年以内に認知症介護基礎研修を受けることが義務付けられています。
また、将来も介護の仕事を続けるのであれば、無資格ではできる仕事が限られます。また、介護職員初任者研修を受け、介護の基礎知識を身に付けましょう。
資格があればできる仕事も増え、キャリアアップにつながります。実務経験を積みながら、さらに上級の資格取得に挑戦してみましょう。
介護医療院での仕事に興味がある方は

介護医療院は医療と介護の両方を担う、新しいタイプの介護施設です。認知症や長期療養が必要な高齢者が対象で、介護士が関わるケアもたくさんあります。
介護医療院には医療関係者も多く配置され、介護士と密接に連携しながら仕事を進める職場です。重度疾患の入所者が多数なため介護士の仕事は広範囲で、看取りにまでおよびます。
メリットもデメリットもある大変な仕事でも、やりがいのある仕事です。介護医療院では無資格未経験でも働けますが、その職場を探すのはやはり簡単ではありません。
将来にわたり不安なく働ける職場を探すには、転職支援サービスの活用が有効でしょう。
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