介護職はブランクがあっても働ける?
介護業界は、慢性的に人材が不足しているため、ブランクがあっても復職しやすい職種です。
公益財団法人介護労働安定センターの2023年度介護労働実態調査で以下のような結果が出ています。
- 事業所全体の人材不足感(大いに不足・不足・やや不足の合計)64.7%
- 職種別のうち訪問介護員の人材不足感(大いに不足・不足・やや不足の合計)約8割
慢性的な人材不足ですが離職率は低下傾向にあり、各事業所が職場定着率をあげるために、以下のような取り組みもしています。
- 仕事内容は変更せず労働時間など従業員の希望を柔軟に対応
- 残業削減、有給休暇の取得促進
- 賃金水準の向上
- 仕事と家庭(育児・介護)の両立支援のため休業・休暇・短時間労働などの法制度の活用
- 託児所設置や保育費用支援などの法人独自の子育て支援策
- 社内外での研修受講
このように研修制度の充実や職場復帰後も継続して勤務できる環境を整える事業者もあるため、ブランクがあっても仕事復帰は可能です。
なかにはブランクのために知識と経験の不足を懸念する方もいるでしょう。
調査結果で自分の能力アップ(スキルや知識の向上)に役立った研修に、以下の研修項目があげられていました。
- 感染症
- 認知症の基礎的理解
- 事故防止、安全対策(リスクマネジメント)
- 認知症ケア(対応方法)
- 終末期ケア(ターミナルケア)
ブランクがある方だけでなく、継続して勤務するなかでもスキルアップ研修を受講できます。
また、事業所からみた人材の満足度は以下のとおりです。
- 人数・質ともに確保できいる……16.1%
- 人数は確保でているが質には満足していない……16.5%
- 質には満足だが人数は確保できていない……20.0%
- 人数・質ともに確保できていない……26.4%
以上のように、人数だけでなく人材の質(知識と技術)を求めていることがわかります。
このことから、未経験者ではなく経験者を求める事業所が多く、介護職の経験のある方はブランクがあっても優遇されるでしょう。
介護職の復職に必要な準備
介護職の復職には準備が必要です。以下に準備することを8項目紹介します。事前の準備で、スムーズに復職できるでしょう。
介護職の仕事内容を復習しておく
介護職の仕事内容を復習しておきましょう。仕事内容の手順を確認しておくことで、実際に仕事をするときスムーズに動けます。
以前働いていたときのテキストやメモを見直すこと、インターネットで介護職の解説動画を観ることで、仕事内容を復習できます。
まずは、自分の経験スキルの再確認から始めましょう。
最近の介護情報を確認しておく
最近の介護業界に関する情報・ニュース・新しいサービスなどを確認しておきましょう。
ブランクがあると、以前とは介護サービスに変更点があることが少なくありません。本やインターネットで得る新しい知識も、復職するときに役立つでしょう。
介護保険制度の改正内容を確認しておく
介護保険に関する法令は、人口構造や社会状況の変化に対応するため、3年に1度改正されます。
ブランクがある場合、以前の法令と違うことで仕事内容や必要な資格、給与も変わる可能性があります。
正しく理解することで復職をスムーズに行うことができるでしょう。
復職支援の制度について調べておく
介護職に復職する場合、以下の支援制度を利用できるケースがあります。
- 介護職再就職支援講習
- 再就職準備金貸付事業
介護職再就職支援講習は、ブランクがあり不安な方や、介護の資格を持ち介護職に就職したい方のための講習会です。
各自治体などが開催し、介護技術を再確認できる内容になっています。講習費用がかからない場合もあるため、各自治体に問いあわせてみましょう。
再就職準備金貸付事業は、以下の条件を満たす方に介護職に復職するための費用を貸付する制度です。
- 次のいずれかに該当し介護保険サービス事業所などで1年以上の勤務経験のある方介護福祉士の資格保有・実務者研修の修了・介護職員初任者研修の修了(すでに廃止されている介護職員基礎研修・1級課程・2級課程のいずれかを修了している場合も可)
- 介護保険サービス事業所などで介護職員として再就職した方
- 都道府県福祉人材センターに氏名および住所などの届出を行い再就職準備金利用計画書を提出した方
貸付金は介護の仕事に復帰するための費用として使用できます。
講習会の参加費や保育園探しに必要な費用、通勤用の自転車やバイクの購入費用など、さまざまな費用に使用可能です。
また、貸付後に介護職員として業務に2年間勤務することで返済が全額免除されます。
保持している資格を確認しておく
介護に関する資格や研修は多岐にわたります。
無資格でも介護施設への就職は可能ですが、専門的な技術や知識の習得は欠かせません。
2024年4月1日より認知症介護基礎研修の受講が義務付けられました。
新規採用・中途採用を問わず、医療・福祉関係の資格を持たない従業者は、採用後1年を経過するまでに認知症介護基礎研修を受講しなければなりません。
また、ケアマネージャー(介護支援専門員)など有効期間があり更新する必要がある資格は更新日を確認しておきます。
ブランクの期間が長い場合は特に、現在保持している資格を確認しておくことは、再就職にあたって重要です。
資格を保有していなければ、復職に向けての準備期間中に介護職に関する研修を受講するのもよいでしょう。
- 介護職員初任者研修
- 介護福祉士実務者研修
介護職員初任者研修は、介護職員として働くうえで基本となる知識や技術を習得するための研修です。
介護福祉士実務者研修は、国家資格である介護福祉士となるための必須研修で、基本から実践的な知識や技術を演習などで習得するための研修です。
研修を受けて不安のない状態で介護現場に復職するのもよいでしょう。
これまでの介護職の経歴を確認しておく
保有資格を確認するのと同時に、これまでの介護職の経歴を確認しておきましょう。
履歴書や職務経歴書をスムーズに記載できることはもちろんですが、自分の得意なことや今後就きたい職場形態を把握するのに役立ちます。
体力をつけておく
介護の仕事では、入浴介助・移乗介助・排泄介助などの身体介護を行うのに筋力も必要です。
ブランクで体力が落ちていることもあるので、軽いストレッチや筋トレからはじめてみるとよいでしょう。
また、介護職では腰に負担がかかる仕事が少なくないため腰痛に悩む方も少なくありません。介護職に起因する腰痛を予防するためにも体力づくりが役立ちます。
必要があれば保育施設を確保しておく
未就学児がいる場合は、保育施設の確保も大切です。地域によって待機児童となり、すぐに保育施設に入園できない可能性があります。
復職を考え始めたら、早めに保育施設を探しておきましょう。
保育施設が確保できない場合、託児所設置や保育費用支援などの法人独自の子育て支援策を設けている事業所も職場選びのポイントとなるでしょう。
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介護職にブランクがある場合の職場の選び方
介護職にブランクがある場合の職場の選び方、3つのポイントを紹介します。
生活環境やスキルに合った職場選びがポイントになります。スタートの段階では、無理せず自分のペースで仕事に慣れていける環境を選ぶことが大切です。
ブランク可の職場を選ぶ
介護業界は慢性的な人材不足です。即戦力を求める職場では、ブランクがある方にとっては働きにくいかもしれません。
しかし、ブランクがあっても経験者として未経験者より優遇される可能性はあります。
ブランク可の職場を選べば、サポート体制や教育体制が充実している可能性もあるので、確認してみましょう。
夜勤のない職場を選ぶ
夜勤のある職場の場合、生活のペースが大きく変化します。
仕事と家庭を両立させたいなど、生活ペースを維持したい場合は、無理せず夜勤のない職場を選びましょう。
デイサービスや訪問介護事業所など、夜勤なしの働き方を探すのもポイントです。
パートなど短時間から働ける職場を選ぶ
ブランクがある場合、フルタイムではなくパートなど短時間から働ける職場を選びましょう。
パートなら働く時間が決まっているため、ペースを保ちながら仕事に慣れることができます。
未就学児や小学生の子どもがいる場合、急な発熱などのために迎えに行かなければならない場合があります。
短時間から働ける職場であれば、仕事と家庭の両立に理解のある職場である可能性も高く、仕事を継続しやすいでしょう。
ライフスタイルに合う働き方を探すことが重要です。
介護職への復職の流れ
介護職への復職の流れとして、4つのステップを紹介します。
- 求人を探す
- 応募する
- 面接を受ける
- 内定をもらう
ブランクがある場合の職場選びのポイントを視野に入れて求人を探し、希望に合う求人が見つかれば応募しましょう。
保持している資格と介護職の経歴をもとに、履歴書や職務経歴書を書きます。志望動機は、この次のステップの面接にも必要です。
ブランクがあることも前向きにとらえて書くと自己アピールにつながります。
自分で求人を探すこと、履歴書を書くことが難しい場合は、人材紹介会社に相談してもよいでしょう。
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介護職にブランクがある場合の面接対策
ブランクがある場合の面接対策として、以下の点に留意し準備することが大切です。
- ブランク期間の過ごし方をポジティブに説明すること
- 介護職への意欲を明確に伝えること
- 復職後の目標を話すこと
面接でブランクの期間や理由を聞かれた場合は、できるだけ事実を答えましょう。
前職の退職理由は、ネガティブな言葉を使わず、ポジティブな言葉で説明することが大切です。
例えば人間関係が退職理由の場合、人間関係とは伝えず、チームワークやコミュニケーションを大切にする職場で働きたいと伝えるほうが好印象です。
資格取得に向けて勉強中であれば、その内容を伝えると介護職への意欲が伝わります。
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介護職にブランクがある場合の志望理由の書き方
介護職にブランクがある場合の志望理由の書き方を4つのケースに分けて紹介します。
ライフステージの変化や、家族の介護などブランクの理由はさまざまです。志望理由は、その職場で働きたいという具体的な理由を伝えることが大切です。
結婚や育児でブランクがある場合
結婚や育児でブランクがあることは珍しくないため、ネガティブにならず志望理由を述べるとよいでしょう。
「結婚と出産のため、しばらく家庭に専念していましたが、子育てが一段落し再び社会に貢献したいと考えるようになりました。」
「子育てを通じて身についた思いやりと柔軟な対応力を活かし、高齢者に寄り添ったケアを提供したいと考えています。」
自分の経験の中から、志望理由を書くとよいでしょう。
また、家庭と仕事の両立を考えている場合は、時短勤務ができる職場や夜勤のない職場を希望するでしょう。
その場合、週に何日勤務可能か、勤務できる時間帯をあらかじめ伝えておきます。
子どもが病気になった場合に家族の協力が得られることも伝えておくと、印象がよくなるでしょう。
異業種に転職していてブランクがある場合
異業種での経験を、介護の仕事にどのように活かせるかを伝えることがポイントです。
「一度介護職を離れ、前職では接客業に従事していました。そのなかで、人と関わる仕事にやりがいを感じることを再認識しました。今後は人の生活に寄り添い、直接支援できる仕事をしたいと考え、介護職を志望します。」
ブランクがあっても、異業種の経験から得られるコミュニケーション力やスケジュール管理力などアピールできるスキルはあります。
それに加えて、経験者であることをアピールし、志望理由を伝えると好印象となるでしょう。
家族の介護でブランクがある場合
ブランク中に家族の介護を経験した方は、介護職の経験があっても、介護に関する考え方が変わることも少なくありません。
家族の介護を経験し、なぜ介護職で復職したいのかを具体的に伝えましょう。
「家族の介護で、食事や入浴の介助、日常生活のサポートを行っていました。高齢者の方々が心配なく暮らせる環境を支えることの大切さと、相手の気持ちを尊重しながら接することの大切さを学びました。この経験を活かし、高齢者に寄り添ったケアを提供したいと考えています。」
介護の仕事は、高齢者だけでなく、そのご家族とも関わりを持ちます。
介護職の経験者だけでなく、介護する家族の気持ちが理解できるという点もアピールポイントとなるでしょう。
けがや病気などでブランクがある場合
けがや病気などのために前職を退職した場合、ブランクをどのように伝えるかが重要です。
ネガティブな印象にならないよう、回復して復職できる状態であることを前向きな表現で伝えるとよいでしょう。
「治療のため一時的に仕事を離れていましたが、現在は回復し問題なく業務に取り組める状態です。」
療養によるブランクからの復職なので、短時間勤務から慣れたい場合は、面接の段階で伝えておきましょう。
ハッシュタグ転職介護では、志望理由の書き方についてのご相談にも対応しています。
特にブランクのある方は、「空白の期間をどう説明すればよいか分からない」と不安を感じることもあるかもしれません。
しかし、ブランクは決してマイナスなことではなく、その期間にどのようなことを考え、どのように過ごしてきたかを前向きに伝えることが大切です。
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介護職にブランクがある方が仕事復帰したいなら
介護職への復職を検討されている方のなかには、ブランクがあるが大丈夫だろうかと不安に感じる方もいるでしょう。
しかし介護業界では慢性的な人材不足が続いており、経験者を求める事業所も少なくないため、復職のチャンスは十分にあります。
復職に向けては、まず介護に関する知識を再確認し、新しい制度や技術の情報収集が重要です。
特に介護保険制度は定期的に改正が行われるため、変更点を把握しておくことで、現場復帰がよりスムーズになります。
また、自治体や各種団体が実施する復職支援制度や研修の活用も有効です。
職場選びでは、ブランクがある方の受け入れに積極的な職場や、短時間勤務が可能な職場を検討することがポイントになります。
無理のない働き方を選ぶことで、長く安定して勤務を続けることができます。
面接の際には、ブランクがあることをマイナスにとらえず、その間に得た経験をどのように介護の現場で活かせるかを伝えることが大切です。
復職に向けた準備を整え、自分に合う働き方を見つけましょう。
自分に合う求人を探すことが難しい場合は、人材紹介会社に相談するのもひとつの方法です。
ハッシュタグ転職介護は、介護業界に特化した転職エージェントとして、復職を希望する方の再スタートを丁寧にサポートしています。
「ブランクがあるけど大丈夫かな」「もう一度、安心して介護の仕事に戻りたい」そう感じている方にも、研修制度が整っている職場や、ブランクOKの求人を中心に、あなたの経験や希望に合った職場をご紹介します。
また、履歴書の添削や面接対策など、復職に向けた準備も一貫してサポートしているため、不安を抱えたまま進める必要はありません。
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