8時間夜勤とは

365日24時間体制で入居者のケアをしなくてはならない介護施設では、1日を8時間ごとに分ける3交代制、日勤と夜勤で分ける2交代制があります。そのなかで3交代制のシフトの職場には、8時間の夜勤があります。

実際に夜勤の8時間勤務はどのような勤務内容なのか、具体的に見ていきましょう。
ここでは出勤、退勤時間、夜勤明けの翌日の休暇、主な仕事内容について解説しています。

21～22時出勤で翌朝9～10時に退勤

労働基準法第37条4項、第61条1項・2項に深夜の時間帯とは、午後10時〜午前5時までの間と定められています。法律では午後10時～翌朝5時までの7時間とされています。

一般的に出勤時間が21時〜22時から開始、翌朝9時〜10時に退勤、のうち8時間の時間帯です。（具体的には、22時～翌6時）

またその時間の間に、1時間以上の休憩があります。
ただし、具体的な勤務時間は職場によって変わるため注意が必要です。

派遣社員やパートで介護職をしている方は、自身のライフスタイルに合わせやすく、働きやすいと考えられます。

夜勤明け翌日は出勤の場合もある

8時間勤務の夜勤では、通常の日勤の8時間勤務と同様の扱いになるので、夜勤明け翌日も出勤がある可能性があります。

具体的には

• 出勤（1日目）
• 夜勤明け（2日目）
• 出勤（2日目）

上記のように勤務明けの翌日も出勤となる場合もあるので、注意が必要です。

3交代制になる8時間夜勤の場合、シフトの関係で出勤する日数が多くなります。そのため、夜勤明けの日が休日とは限りません。人によっては、休みが少ないと感じる方もいるでしょう。

ただし日勤・遅出・夜勤ともに8時間勤務になるため、どの時間帯でも働く時間は同じです。

勤務時間や曜日が毎日同じとは限らないため、シフトの確認が欠かせません。ライフスタイルが乱れてしまうと感じる方もいるでしょう。

入居者の見守りが主な仕事

8時間夜勤の仕事内容を具体的に紹介します。16時間夜勤と違うので詳しく見ていきましょう。

• 22時：出勤、申し送り
• 23時：1～2時間おきに巡回・排せつ介助・体位交換・コール対応
• 3時：休憩
• 4時：1～2時間おきに巡回・排せつ介助・体位交換・コール対応
• 6時：起床介助・トイレ誘導、おむつ交換

出勤をしたのち申し送りをし、入居者のサポートです。巡回では、体調に異変がないかを確認します。巡回しながら入居者に求められれば、排せつ介助を行います。

8時間の夜勤勤務での仕事内容は、入居者が就寝中のため、見守りが主な仕事内容です。日勤と違い体力が必要な場面が少なく、体力に余裕が持てます。

8時間の夜勤勤務は一人で入る場合も多く、見守りや、コール対応をしながらの休憩時間になる場合も少なくないでしょう。

また職場によりますが、勤務時間内に夕食や朝食がない場合、配膳・食事の介助などがない場合もあります。

しかし就寝準備や、起床介助など夜勤にしかない仕事内容もあります。夜勤に不慣れな方には初めは難しいかもしれませんが、最初から一人で入るとは限らないので少しずつ慣れていきましょう。

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8時間夜勤と16時間夜勤との違い

8時間夜勤での具体的な仕事内容などについて説明しましたが、16時間夜勤とどのような違いがあるか気になる方も多いのではないでしょうか。

8時間夜勤、16時間夜勤どちらにも特徴がありますが、違いをしっかり知っておくことで、今後の職場選びのときに選択しやすくなります。

ここでは夜勤の8時間勤務と16時間勤務での勤務時間の違い、休日の違い、業務の違いについて詳しく見ていきます。

勤務時間の違い

8時間夜勤の場合21〜22時勤務開始、翌朝9〜10時退勤でした。しかし16時間勤務の場合16〜17時勤務開始、翌朝9〜10時退勤するのが一般的です。

また休憩時間も異なり、8時間勤務の場合1時間以上に対し16時間勤務の場合、仮眠時間も含め2時間程あります。

仮眠時間を設けている施設では、休憩時間とは別に1時間半〜2時間程度の仮眠時間があります。
具体例は以下のとおりです。

• 8時間勤務の場合：業務開始時間21～22時、退勤時間翌朝9～10時（休憩時間1時間程度）
• 16時間勤務の場合：業務開始時間16～17時、退勤時間翌朝9～10時（休憩時間2時間程度）

退勤時間はどちらも同じですが、勤務開始時間は5時間程異なります。

労働基準法で定められている夜勤時間とは異なりますが、拘束時間は18時間、休憩2時間の実労働16時間としている職場が一般的です。

人によっては、2交代制の16時間夜勤の方がライフスタイルを安定させられると思う方もいるでしょう。

休日の違い

8時間勤務の場合夜勤明けの翌日も出勤があるのに対し、16時間勤務の場合勤務時間が長いため、勤務日の翌日は夜勤明けの休みになります。
シフト例は以下のとおりです。

• 1日目：早出
• 2日目：夜勤
• 3日目：明け
• 4日目：休み

夜勤明けの日から翌日までの休みが特徴です。つまり、約1日半以上の休みを取れます。しっかり睡眠を取ったり、自身の趣味や好きなことをしたりして過ごせるのがよい点でもあります。

8時間勤務の場合夜勤以外のシフト数も多くなり、1ヶ月に夜勤が8〜9回程度なるのに対し、16時間勤務の場合、1ヶ月に4〜5回の程度です。

したがって、8時間勤務の場合短い時間で多くの夜勤が発生しますが、16時間の場合長い時間で回数が少なくなります。

業務の違い

8時間勤務の仕事内容は主に入居者の見守りでしたが、16時間勤務の場合の仕事内容を見ていきましょう。

• 17時：出勤・申し送り
• 18時：食事のサポート・服薬介助
• 20時：排せつ介助・おむつ交換・就寝準備
• 21時：消灯・巡回・休憩
• 23時：1～2時間おきに巡回・排せつ介助・体位交換・コール対応
• 0～3時：交代で仮眠や休憩
• 4時：1～2時間おきに巡回・排せつ介助・体位交換・コール対応
• 6時：起床介助・トイレ誘導・おむつ交換
• 7時：食事のサポート・服薬介助
• 8時：申し送り・退勤

8時間勤務と比べて、16時間勤務は食事のサポートか介助をしなければなりません。食事のサポートには、食事の準備、配膳、食事介助があります。

食事後は服薬のサポートや口内ケアです。そして食事の片付けがあります。

食事のサポートは仕事量が多いので時間がかかりますが、食事のサポート以外にもやることはあるため、素早く取り組みましょう。

また16時間勤務の場合複数名での勤務になるため、交代で仮眠や休憩を取ることが8時間夜勤との違いです。

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8時間夜勤のメリット

夜勤の8時間勤務と16時間勤務の違いを見てきましたが、では夜勤の8時間勤務にはどのようなメリットがあるか、特に体力面やライフスタイルへの影響が気になっている方も少なくないでしょう。

ここでは8時間勤務のメリットである、勤務時間が短い、16時間夜勤より体力を使わない、夜勤手当がある、昼間の時間を有効に使えるという4つについて詳しく紹介します。

勤務時間が短い

夜勤の8時間勤務のメリットの一つ目は勤務時間が短いことです。通常の日勤とほぼ変わらない勤務時間のため、退勤後にしっかりと休息を取れます。

そのため、16時間勤務に比べて体力の消耗が少なく、十分な疲労回復が可能です。

勤務時間が短いので1日のなかで趣味や、好きなことができるのもメリットです。

時間に余裕があると疲労回復にもなり、好きなことをできるため、精神的にも余裕を持てます。

1日の必要な睡眠時間は6〜9時間が目安といわれています。睡眠を取ることで、脳や体を休ませ、疲労回復につながるでしょう。

16時間夜勤より体力を使わない

16時間夜勤では食事のサポートを行うのに対し、8時間夜勤の場合勤務時間のほとんどが利用者の睡眠時間であるため、見守り業務となります。

そのため、身体介助のような体力を必要とする仕事は日勤程ありません。

また日勤や16時間夜勤と比べ、8時間夜勤の場合一人〜少人数での勤務になるため、人間関係の負担が少なく仕事に集中できる環境があります。

夜勤手当がある

夜勤を行うと夜勤手当があり、労働基準法第37条には使用者が労働時間を延長させたり休日に労働させたりした場合は、2割5分以上5割以下で割増賃金を支給しなければならないと定められています。

そのため22時～翌朝5時までは通常の25％増しの夜勤手当がつくので、大事な収入減になるでしょう。

一般的な夜勤手当は8時間夜勤の場合3,000円～4,000円程度です。
夜勤手当は金額が上がるため、大事な収入源となります。

収入を大事にして、収入で職場を決める方も少なくないでしょう。夜勤手当は大事な収入源になるので、夜勤手当は職場を決める際の一つの指標にしてもよいかもしれません。

昼間の時間を有効に使える

昼間の時間を有効に使えるのもメリットの一つです。16時間夜勤に比べて8時間夜勤の場合、通常の日勤と同様の生活リズムで過ごせるため、勤務前の昼間に好きなことができます。

また勤務終了後にも次の出勤まで時間があるため、ゆっくりと休息を取ったり、自身の趣味の時間や、家事などもする時間があるでしょう。

また昼間の時間を趣味などにあてて有効活用すれば、ストレス発散につながり、精神的にも余裕を持って業務を行えます。

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8時間夜勤のデメリット

8時間勤務のメリットについて説明しましたが、デメリットもあるのかどうか気になっている方もいるでしょう。また収入面や、職場環境に不安がある方もいるでしょう。

ここでは8時間勤務のデメリットについて詳しく説明します。休日が少ないと感じる場合もある、夜勤手当は16時間勤務より少なめ、16時間夜勤より少ない人数で配置されることについて詳しく見ていきましょう。

休日が少ないと感じる場合もある

夜勤勤務の時間は2交代制と3交代制となっており、8時間夜勤の場合3交代制です。そのため夜勤以外の早番、遅番も同じ8時間勤務になっており、夜勤の頻度が増える傾向にあります。

一般的に8時間夜勤は月に8〜9回あるのに対し、16時間夜勤は月に4〜5回程と実際に8時間夜勤のほうが勤務日数は多くなります。。

また16時間夜勤は夜勤明けの翌日が休日になるのに対し、8時間夜勤は休みになるとは限りません。
その点から休みが少ないと感じてしまう場合もあるでしょう。

夜勤手当は16時間夜勤より少なめ

同じ夜勤ですが、16時間夜勤の方は長時間になるためその分夜勤手当も増えます。夜勤手当は施設によって差があるため、以下が参考例としてご覧ください。

16時間夜勤の場合：6,000円～10,000円程度
8時間夜勤の場合：3,000円～4,000円程度

このように16時間夜勤の手当は、8時間夜勤に比べておよそ2倍になります。

8時間勤務だと体力や、精神面の負担が減る一方で夜勤手当も下がってしまいます。介護職で夜勤は必須ですが、収入重視の方は16時間夜勤の方がよいでしょう。

16時間夜勤より少ない人数で配置される

8時間夜勤の場合、一人〜少人数と交代での休憩が必要ないので、少人数での勤務になります。

人数が少ない分、人間関係に不安がある方は働きやすいですが、一人で利用者さん全員のケアをこなさなければなりません。そのため負担を感じる方もいるでしょう。

また利用者さんの体調が急変した場合、医療関係者がいない場合もあるため、一人で対応しなければならず、介護士の役割が増えます。そういったことから仕事に慣れていない方は、負担を感じてしまう場合もあるでしょう。

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8時間夜勤に向いている人

8時間夜勤について説明してきましたが、興味はあるけど向いているかどうか、ライフスタイルや体力面を考慮し、8時間夜勤が適しているかどうか判断したいと思っている方も少なくないでしょう。

8時間夜勤に向いている人の特徴として、家族と一緒に過ごす時間がほしい人・昼間の時間を有意義に使いたい人があげられます。それぞれ詳しく見ていきましょう。

家族と一緒に過ごす時間がほしい方

家族と一緒に過ごす時間を確保するには、8時間夜勤がよいでしょう。家族と時間を過ごすことは、リフレッシュにつながります。

16時間夜勤の場合は体力面での不安がありますが、8時間夜勤はしっかりと体力も残しつつ仕事と両立しやすいです。

また夜勤だけでなく日勤もありますが、8時間夜勤の職場は3交代制を取っている職場で、夜勤の日だけでなく日勤の日でも家族とともに過ごせる時間が増えるでしょう。

家族との時間、親子の時間は有限で貴重です。特にお子さんがいる家庭では、10歳までにコミュニケーションを多くとることが、親子関係に影響すると言われています。

今は仕事に専念したいからと後回しにしておくこともできないのが、有限といわれている理由です。またコミュニケーションをいきなり取ることも、難しいでしょう。

ですので、日々の習慣のなかに組み込む必要があります。お子さんの授業参観やイベント事への参加も、日中休みが取れる8時間夜勤は向いています。自身のライフスタイルに合わせた仕事選びをしましょう。

昼間の時間を有意義に使いたい方

趣味や、家事などお昼の時間を有効活用したい方もいるでしょう。特に病院や、買い物、銀行などは平日の日中しか空いておらず、仕事をしながら買い物に行ったり、趣味に時間を使うには8時間夜勤に向いています。

お昼は趣味をする時間、夜は仕事をする時間とライフスタイルを整えやすい点も特徴の一つです。そのため自分の時間を大切にしたい人にも向いているでしょう。

長期的に働くことが理想ですが、実際に働かないとわからないケースも少なくありません。
気になる職場がある場合は、情報収集をしっかりして、できるだけ自身に合いそうなところを探してみましょう。

8時間夜勤の注意点

8時間夜勤の魅力は、16時間夜勤に比べて体力的にも、精神的にも余裕を持って生活を送ることができるところです。また自身のライフスタイルに合わせやすいところも魅力ですが、夜勤明けが休日扱いにならない場合もあり、緊急対応を一人で行うこともあります。

そこに不安や負担を感じる方もいるでしょう。日本医療労働組合連合会の調査によると、夜勤時に救急対応が必要となった割合は30.5%とやや少なく感じます。

しかし何も起こらないとは限らないため、常に注意は必要になるので、巡回時にしっかりと確認をしたり、排せつのタイミングで声をかけたりなどの徹底が重要です。

夜勤明けは休日扱いになるので、次の日も出勤になることもあり、思うように予定を組めない日もあります。

また最初から一人で8時間夜勤を任されなくとも、慣れてきたら一人での勤務もありますが、慣れてきても一人では不安を感じるでしょう。

自身のライフスタイルや、仕事のスタイルに合わせて8時間夜勤がある職場、16時間夜勤の職場かを選ぶことが大切です。

8時間夜勤については人材紹介会社にも尋ねてみよう

ここまで8時間夜勤と16時間夜勤の違いやメリット、デメリットについて紹介してきました。

8時間夜勤も16時間夜勤のどちらが適しているかは、自身のライフスタイルや、ワークスタイルによって変わるので、しっかりと考えて決めましょう。

8時間夜勤の求人を探している方は、人材紹介会社の活用も有効な選択肢です。

なかでも、ハッシュタグ転職介護の無料相談を利用すれば、8時間夜勤の勤務条件や待遇を詳しく確認したうえで、自分に合った職場をご紹介できます。

「夜勤の負担を軽減したい」「体に無理のない働き方に切り替えたい」そのような希望がある方にとって、勤務体制や職場環境をしっかり見極めることが転職成功のカギになります。

転職を考えていても、「何から始めればいいかわからない」「不安があって踏み出せない」と感じる方も多いはずです。

ハッシュタグ転職介護では、転職活動に不安を感じている方にも丁寧に寄り添いながら、無料でご相談を受け付けています。

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