介護職の仕事内容
高齢者施設の1日の流れは午前中に朝食と清潔ケアを行い、午後は昼食後にレクリエーションとおやつの時間を過ごし夕食を食べて就寝がベースとなります。
人間は5つの基本的欲求を満たすことで心身の健康を保ちますが、看護理論のヴァージニア・ヘンダーソンと人間心理学のマズローが以下の内容でそれぞれ同じ提唱をしています。
- 生理的欲求
- 安全と安心
- 愛と所属
- 自尊心
- 自己実現
食事や排泄などの生理的欲求が満たされると「落ち着ける居場所が欲しい」次は「人間関係をもちたい」「自分を認めて欲しい」「夢や希望を叶えたい」と欲求もステップアップしていきます。
介護職は、利用者の基本的欲求を満たし、充実した時間を提供する仕事です。個々のケアは、施設のスケジュールに沿って行われます。
身体介護
身体介護とは直接体に触れて行う業務です。利用者さんができるだけ快適にサービスを受けられるように声をかけ、顔色と表情を確認しながらサービスの提供を行いましょう。
職場環境によって設備などは違いますが、具体的には次のような業務が該当します。
- 排泄:トイレ時の見守り・オムツ交換
- 食事:準備片付けを含む食事介助・水分補給・安楽な体位を保持
- 清潔:清拭・入浴介助・部分浴・洗髪
- 洗面:洗面所への誘導・見守りや部分的な介助
- 更衣:声かけ・準備・更衣介助
- 移動:体位交換・車椅子への移動・歩行器の準備
- 外出:通院準備と付き添い・受診手続き
- 起床・就寝:ベッドサイドでの起き上がりや移動など
- 服薬:配られた薬の飲み忘れ確認・本人が飲むのを手伝う
- その他:自立支援・重症化防止のための見守り援助
今までできていたことが自分でできないことで、手を借りる申し訳なさと絶望感から落ち込みやすく自分の殻に閉じこもる方もいらっしゃいます。
しかし、「介護職のスタッフはその道の専門家だから堂々とお願いしてもよいのだ」と思えば気兼ねすることなくお願いできるでしょう。
生活援助
生活支援とは身体介護以外の日常生活の援助のことです。家事や買い物など日常生活に必要な作業を、本人や家族ができない場合に代行して行うものが該当します。
具体的には次のような業務です。
- 環境整備:日当たり・室温・換気
- 掃除:居室内ゴミ箱・トイレ・卓上の掃除・ゴミ出し・準備片付け
- 洗濯:洗濯・乾燥・洗濯物の取り込み・収納
- ベッドメイク:利用者不在時のベッドメイキング・シーツやカバーの交換
- 衣類整理や補修:季節ごとの衣類の入れ替え・ボタン付け
- 配膳・下膳
- 日用品の買物・薬の受け取り
介護内容の記録
介護事業を行ううえで介護記録の作成と保管は、介護保険法で定められています。各介護事業所の運営基準にも記録を残すことが明記されており、職員および家族との情報共有と不測の事態が起こったときの証拠書類にもなります。
記録だけで状況がわかるように実施したサービスは、項目を書くだけではなくWhen(いつ)Where(どこで)Who(誰が)What(何を)Why(なぜ)How(どうやって)と5W1Hを意識して記載しましょう。
レクリエーション
介護施設のレクリエーションでは、季節の行事やお誕生日会などを楽しんでもらおうと企画するのもやりがいを感じる仕事です。
レクリエーションはコミュニケーションの場となり楽しいおしゃべりで脳が活性化され、認知機能の低下と孤独感の解消など身体的な機能の向上にもつながります。
施設内で過ごしがちな利用者さんも季節を感じながら昔の楽しい思い出を話してくれるかもしれません。楽しい時間を共有して、互いに思い出を作ることもできるでしょう。
レクリエーションの時間は、職場の雰囲気や自分に合った環境であれば、より楽しく、有意義な時間になります。
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介護職の職場の種類と仕事内容の違い
介護施設の種類は複数あり、業務内容もそれぞれ違った役割を持っています。施設ごとに雰囲気があり、職員として働く場所を考えるときの指標のひとつとなるでしょう。
次に各施設の特徴と仕事内容の違いを解説します。
有料老人ホーム
有料老人ホームは大きく3つあります。
- 介護付き
- 住宅型
- 健康型
介護付き有料老人ホームは介護が必要でも入居できる居住施設です。介護度が高めなので、身体的介助のほとんどを担う場所と考えてよいでしょう。
介護業務を学びたい方にとって、さまざまなケースを体験でき、応用力を養える環境です。
介護度が低めな施設では住宅型有料老人ホームがありますが、原則として介護を必要としない方が居住するため、介護の提供はなく生活支援の業務となります。
健康型有料老人ホームは食事など家事のサポートが付いた居住施設で自立した生活が可能な方が対象です。介護が必要となった場合は退去しなくてはなりません。生活はできるけれど一人暮らしで心配な方などが居住しています。
安否確認と健康維持を目的としておりレクリエーションやイベントが積極的に開催される傾向です。
特別養護老人ホーム
特別養護老人ホームは有料老人ホームと似ていますが運営主体が違います。有料老人ホームは民間の事業所が運営しているため費用も高めで介護度の基準は厳しくありません。
一方特別養護老人ホームは社会福祉団体や自治体が運営しており費用が安いことが特徴です。入所できる方は要介護3以上と定められ、重度で寝たきりの方が優先されるため介護度は高めな傾向です。病気の治療が安定し退院となっても自宅で介護が難しい方は入所を希望しますが、常に満床のため長期間待機を余儀なくされています。
入所している方の介護は身体的介護がメインとなり、意思疎通が困難な方も多く、終の住処として看取りも行います。
介護老人保健施設
介護老人保健施設は介護が必要な方を対象とし、自宅での生活復帰を目標とする施設です。地方団体や医療法人が運営しており、医師や看護師をはじめ機能訓練ができる専門職を配置し早期の機能向上を目指しています。
在宅復帰を目標としているため入居期間は長くても6ヶ月と短く、入所までの待機期間は短めですが実際に6ヶ月では在宅復帰が難しいこともあります。
サービス付き高齢者向け住宅
サービス付き高齢者住宅は、介護施設ではなくバリアフリーの高齢者が住みやすい環境を整えた賃貸住宅です。主な業務で義務付けられているサービスは安否確認と生活相談のみで、介護サービスを行うかどうかはそれぞれの住宅により異なります。
現時点で介護を必要としない高齢者が「将来のために借りておきたい」と考えて入居するケースもあります。介護サービスが必要となっても住み慣れた場所で暮らしたい場合は、訪問介護やデイサービスなど外のサービスを利用できます。
日中は職員が建物内に常駐し夜間は緊急通報で対応すればよいことになっていますが、約9割の住宅では宿直または夜勤者を配置しています。
介護がないことから体に負荷がかかりにくく、腰痛などが不安な方でも働きやすいかもしれません。
デイサービス
デイサービスとは自宅に住んでいる方や高齢者住宅に入居している方が昼間の時間帯に通う施設です。デイサービスの業務内容は入浴介助やレクリエーション、食事の提供などがあります。
デイサービスは自宅介護の負担軽減をはじめ、コミュニケーションを楽しみながら認知機能の低下を防ぐ役割もあります。介護職として働く場合は、コミュニケーションが得意で明るくにぎやかな環境が好きな方には楽しい職場となるでしょう。
訪問介護事業所
訪問介護は、ホームヘルパーの名称で聞き慣れている方もいるでしょう。介護保険法に基づいて利用できるサービスで、要介護1以上の認定を受けた高齢者や障碍者支援区分の認定を受けた方が利用できます。
自宅や高齢者住宅の業務は身体的介護と生活支援の両方を担い、通院のときの乗車・降車の介助も業務に含まれます。ただし、生活の援助の範囲を超えた庭の草むしり・窓のガラス拭き・大掃除やペットの世話など利用者の日常生活に直結しないようなものは該当しません。
1回の訪問時間は45分が一区切りとなり上限は決まっていませんが、約60分以内のようです。そして訪問介護職員が訪問する件数は事業所により異なりますが1日5件から6件です。
また、各訪問先へは自転車や車・バイクでの移動なので、事業所によっては車の運転が必要な場合もあります。訪問ごとの移動は気分転換になり季節を感じて働ける反面、猛暑や雪の日でも天気に関係なく訪問しなくてはいけません。
介護の仕事のやりがいとメリット
介護の仕事でのやりがいを感じる場面を紹介します。
- 心を開いてくれた
- 利用者さんの笑顔
- ありがとうの言葉
- チームワークがうまくいった
- 社会貢献できる
業務を行うなかで感謝の言葉や笑顔をもらえることは、何よりやりがいを感じられます。
日常生活のなにげない動作でも、以前はできていたことができなくなると辛く悲しいことでしょう。気落ちして笑わない方や自分の殻に閉じこもる方もおられますし、感情のコントロールができず怒り出す方もいるかもしれません。
しかし、根気よく関わるうちに表情がやわらかくなってくることに気付きます。ようやく笑顔が見られたときは「この仕事をやっていてよかった」と嬉しくなり「ありがとう」の言葉ひとつで明日も頑張ろうと思うでしょう。
そして、職員同士でのやりがいを感じる場面があります。例えば、「どうすれば利用者さんにとって適切なケアができるか」をチームで考え、実際にうまくいったときにはチームワークの大切さを実感し、仲間との絆も深まるでしょう。利用者さんが喜ぶ姿を想像しながらイベントやレクリエーションを企画する作業も楽しい時間です。「一人ひとりの人生をよりよいものにしたい」と考えながら働くことで、自分自身の人生も充実したものになります。
さらに、介護職は需要が高く、万が一退職しても、次の仕事を見つけやすいというメリットがあります。
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介護職で働くために必須の資格はある?
2021年度の介護報酬改定により、医療福祉の資格を持たない介護職員は、認知症介護基礎研修の受講が義務付けられました。無資格でも働けますが、その場合は送迎・掃除・配膳など、利用者さんの身体に直接触れない範囲に限られます。
2024年より認知症介護基礎研修が完全義務化し、介護職に就くためには受講が必要となりました。
インターネット上のeラーニングシステムで受講ができますが、直接受講したい場合は研修実施機関である仙台センターでの受講も可能です。通常は認知症介護基礎研修eラーニングのホームページから各地域別の窓口に飛んで申し込みができます。
認知症介護基礎研修は、認知症介護に携わるうえで必要な知識・技術に加えて、実践する際の考え方を習得することが目的です。1日で取得可能なため初任者や未経験者でも受講しやすく難易度も高くありません。
研修では、150分の動画視聴後に確認テストがあり、理解度をチェックします。
介護職で働くうえで役立つ資格
介護職は奥が深くさまざまな学びを得られる仕事です。もっと学びを深めるために介護職でのキャリアアップを考える方もいるでしょう。
では、どのような資格があるのかを代表的な5つを取り上げて解説します。それぞれのメリットを知ることで、目指したいキャリアアップへの道が見えてくるでしょう。
介護職員初任者研修
旧ヘルパー2級のことで、介護の仕事に必要な知識と技術を身につけるための研修です。
- 介護職に就くための基礎を学ぶ
- 介護福祉士実務者研修受講で一部の科目が免除
- ハローワーク求職者支援制度利用が可能
各業務を行うときに「なぜ?」がわかったうえで実践できるようになり、サービス提供時に信頼してもらえるメリットがあります。信頼から業務がスムーズに運べたり、職員同士でのケアプラン作成も積極的に参加できたりするでしょう。
介護職員初任者研修を修了している方は次に紹介する介護福祉士実務者研修を受講するときに、一部の科目が免除になります。初心者でも受講が可能で条件はありますが、求職者はハローワークの求職者支援制度を利用できます。
介護福祉士実務者研修
旧ヘルパー1級のことで、介護職員初任者研修のさらに実践的な部分を学ぶ研修です。
- 介護職で働くうえで実践的な部分を学ぶ
- 実務経験3年で介護福祉士国家資格の受験資格の獲得
- サービス提供責任者として働ける
- ハローワーク求職者支援制度利用が可能
研修を終了し、実務経験3年を積むことで、介護福祉士国家資格の受験資格を得られます。介護職員初任者研修同様に条件はありますが、求職者はハローワークでの受講で費用を抑えることも可能です。
サービス提供責任者は訪問介護を行ううえでケアマネジャーが作成したケアプランをもとに、介護職員へ指示を出し利用者さんとの調整を行います。
介護福祉士
介護福祉士は専門的な知識と技術を持ちあわせ、次のような活躍ができる国家資格です。
- 国家資格
- サービス提供責任者として働ける
- 医師の指示の下痰吸引や経管栄養などの行為も可能
- 介護に関する指導ができる
医師の指示の下、痰吸引や経管栄養など日常生活上の行為は実施可能で、本人や介護職員への介護に関する指導も行うことができます。
認定介護福祉士
以下の条件を満たすと取得できる民間資格です。介護福祉士として熟練した経験からスキルと技術を活かし現場でのリーダー的存在として活動できるようになります。
- 介護福祉士として実務経験5年以上
- 100時間以上の研修履歴
- 研修実施団体の課題や試験で一定水準の成績を持つ
- 要請研修の受講
- 認定手続き
認定介護福祉士は試験ではなく、研修の受講や一定の評価基準を満たすことで取得できます。
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ケアマネジャー
介護支援相談員とも呼ばれ、要望を考慮したケアプランを作成し連絡調整も行う仕事です。受験資格は介護福祉士をはじめ、医師や看護師など特定の国家資格を保有し実務経験5年以上が条件です。
ケアマネジャーになると職場環境が大きく変わりますが、実務経験を活かして視野を広げたい場合、新たな道として選択できます。
介護職への転職方法
介護職への転職はどのような手順を踏んで行動をすれば、納得できる職場に出会えるのでしょうか。転職を行うためには次のような方法があります。
- 求人サイトを利用して自分で応募する
- 施設や事業所へ直接応募する
- 転職エージェントを利用する
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