介護職の仕事内容

介護職は、身体介護と生活援助の二種類が主な仕事です。介護＝身体介護と考えられがちですが、実際はそれだけではなく、生活援助も重要な役割を担っています。

ここでは身体介護と生活援助、そして事務作業などを具体的に紹介します。

身体介護

身体介護とは、利用者さんの身体に直接触れて行う介護サービスです。具体的には下記の介助などが該当します。

• 健康チェック（安否確認や体温・顔色等のチェック）
• 食事（誤飲を防いだり水分を補給するなど）
• 排泄（おむつ交換やトイレへの移動）
• 清拭や入浴（お風呂の温度管理から洗髪洗体）
• 体位変換（床ずれ予防や快適な姿勢への調整）
• 移乗や外出（車いすへ移動や通路の安全確認）
• 起床や就寝（起き上がりを補助や布団を清潔にする）
• 服薬（飲み忘れの確認）

利用者さんが作業を行う際に見守り、必要に応じて介助を行います。また、一緒に作業をしながら声かけやサポートを行うのも重要な役割です。

身体介護の目的は、自立支援のサポートと、重症化の防止です。利用者さんの行動を見守り、転倒を防止したり、疲れていないか注意深く観察したりして安心と安全を確保します。

適切な介護を行うことで、利用者さんは心身ともに安定した生活を送ることができ、自分自身で身の回りのことが少しでも行えることが利用者さんの自立への自信にもつながります。

生活援助

生活援助とは、身体介護を伴わない訪問介護のことを指します。訪問介護スタッフ（ホームヘルパーなど）が利用者さんの自宅を訪問し、日常生活を支援するサービスです。

具体的には以下の支援サービスが該当します。

• 健康チェック（安否確認）
• 環境整備（換気や室温の調整）
• 掃除（居室内やトレイの清掃・ゴミ出し）
• 洗濯（洗濯や収納・アイロンがけ）
• 調理や配膳（栄養バランスを考えた食事の準備や後片付け）
• 買い物（日常品などの買い出し）

上記の支援サービスの具体例でわかるとおり、利用者さんの日常生活を支援するサービスです。生活環境を整え、快適な日常を支える役割を担います。適切な支援により、安心して生活を続けることができるようになります。

また、単身の利用者さんのとっては、訪問介護スタッフとの会話が貴重な交流の機会となり、不安や寂しさの軽減につながるでしょう。健康的な食事や清潔な居住環境を整えることで、利用者さんの生活が向上し、安心と心のゆとりを提供できます。

その他事務など

介護職には、介護業務以外にも重要な仕事があります。例えば、毎日の介護記録や報告書作成、レクリエーションの準備などがあります。ほかの職員と情報を共有し、利用者さんの様子を詳細に記録することは適切なケアを提供するために欠かせない作業です。

また、レクリエーションは認知症予防のほか、利用者さんの安全を考慮しつつ楽しんでもらうイベントです。初めは戸惑うこともあるかもしれませんが、利用者さんの笑顔を見れば大きなやりがいを感じられるでしょう。

介護職のメリット

介護職と聞くと「給料が低い」「身体を痛めやすい」「体力勝負」のイメージを持っている方が多いのではないでしょうか。マイナスなイメージを持たれやすい介護職ですが、魅力的なメリットもたくさんあります。

介護職は未経験から始められ年齢制限もありません。また自分次第でキャリアアップを目指せます。つまり何歳からでも挑戦ができる職業です。

そのような介護職のメリットを詳しく紹介します。

未経験から始められる

介護職は未経験では働けないと考える方も多いかもしれません。しかし、未経験からでも始めることができます。未経験者が最初に担当するのは、利用者さんの身体に直接触れない業務が中心で、主に以下のような仕事です。

• ベッドメイキング
• 掃除
• 配膳
• レクリエーション
• 介護士のフォロー
• 送迎

高齢化が進んでいる日本では介護士が不足しており、未経験者の採用、育成が積極的に行われています。未経験者でも就職・転職しやすいのが介護職の魅力です。

介護職に興味があるけど無資格・未経験で転職の候補から除外していた方や、経験もないのに履歴書をどう書けばよいのかわからない方は、ぜひご相談ください。

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年齢制限なく働ける

介護職は経験がない方からすると、介助の際に力仕事が必要なイメージが強く、若い世代が中心の職業だと思う方もいるのではないでしょうか。しかし、実際には年齢に関係なく働ける職場が多くあります。

理由は、深刻な人手不足や年齢に関係なく行える業務も少なくありません。例えば、掃除や洗濯、食事の準備や買い出しなどは、年齢に関係なくできる業務です。

また、ミドル・シニア世代は利用者さんと年齢が近いため、共通の話題を持ちやすく、円滑にコミュニケーションをとれることが多いです。そのため自身の経験を生かせる機会が多くあります。

高齢化が進むにつれ、介護職の需要はますます高まるでしょう。年齢を問わず働きやすい環境が整っているため、長く安定して働きたい方におすすめの業界です。

過去の職歴・経験を活用しやすい

介護職のなかには、資格が必要な業務もありますが、未経験でも過去の職歴や経験を活かせる場面は多くあります。

事務職の経験がある方は、掲示物の作成や記録業務でそのスキルを活かせます。また、接客業や営業を経験した方は、コミュニケーション能力を活かし、利用者さんと円滑な関係を築きやすいでしょう。

これまでの職歴や経験のなかに、介護職に活かせるスキルが埋まっているはずです。自身の強みを活かし、介護の現場で役立てていきましょう。

資格取得でキャリアアップが望める

介護職は資格を取得することでキャリアアップが望めるメリットがあります。介護福祉士の受験には3年の実務経験を必要とします。勤めながら受験資格を取得でき、学べるのはメリットではないでしょうか。

また、資格を取得し実務経験を積んでいくことで更なるキャリアアップが望めます。給料もあがり自分次第で幅広い資格を取得できるため、資格によっては介護職で別の職種に就くことも可能です。

介護職のデメリット

たくさんのメリットがある一方、もちろんデメリットもあります。しかし働くなかで知識を身につけたり職場環境を見定めることによって不安を軽減することが可能です。

ここでは介護職のデメリットを紹介します。

身体介護は体力的負担がある

介護職はさまざまな介助で身体に負担がかかるため、腰や膝を痛めてしまうことがあります。また、体力を必要とする場面が多いため、体力に自信がない方には負担が大きくなる可能性もあるでしょう。

しかし、介助の経験を積み適切な介護技術を習得することで、身体への負担を軽減できます。ストレッチなどで予防をし、身体のケアを忘れないようにしましょう。

利用者さんとの人間関係に悩むことがある

利用者さんとのコミュニケーションにやりがいを感じる方もいる一方で、利用者さんとの相性が合わない方もいます。また、利用者さんのご家族とうまくコミュニケーションが取れず人間関係に悩む方もいます。

自分自身が良かれと思ってした行動でも、相手を不快にさせることもあるでしょう。特に認知症の利用者さんだと、どう対応していいかわからず悩みが増えていくこともあるでしょう。

そのような場合は、職場の先輩にアドバイスを求めたり、コミュニケーションが得意な同僚の対応を見て学んだりして対応しましょう。それでも難しい場合は、理由を伝えたうえで、ほかのスタッフに交代してもらうのも方法の一つです。

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介護職のキャリアアップのために取得したい資格

介護職にはさまざまな資格があります。学歴や介護職が未経験でも受験できる資格もあり、資格を取得すれば待遇や給料が上がることはもちろん、安定して働くことが可能です。介護職は誰でもキャリアアップが望める職業です。

ここではキャリアアップのためにおすすめの資格を紹介します。

介護職員初任者研修

介護職員初任者研修という資格名は耳慣れないかもしれませんが、ホームヘルパー2級をご存じの方は多いのではないでしょうか。ホームヘルパー2級は2013年に廃止され、代わりに介護職員初任者研修という同等の資格が設けられました。

介護職員初任者研修は、介護に必要な基礎知識と介護技術を130時間学ぶことで取得できる資格です。実務経験や年齢、学歴などの制限がなく、未経験の方でも資格取得を目指せます。

取得すれば身体介護が行えるようになり、無資格の方よりも給料が上がります。さらに、家族の介護にも役立つため、介護業界で働きたい方に適した資格です。

介護福祉士実務者研修

介護福祉士実務者研修は、介護職員初任者研修よりもさらに幅広い知識と専門的な技術を習得できる資格です。介護福祉士実務者研修を修了すると、国家資格である介護福祉士の受験資格を習得でき、さらなるキャリアアップが可能になります。

すでに介護職員初任者研修を終了している場合、一部科目が免除になります。また、介護福祉士実務者研修も実務経験・年齢。学歴などの制限がないため、どなたでも受講可能です。

介護福祉士

介護福祉士は、介護職における専門的な知識と介護技術を習得していることを証明する唯一の国家資格です。利用者さん一人ひとりに適した介護やメンタルケアを提供し、ご家族の相談にも対応します。

また、指導者としてスタッフの育成を担う重要な役割も果たします。利用者さんの生活をよりよいものにしていく責任者になるため、やりがいを感じられる資格です。

受験資格は、実務経験が3年以上かつ従事日数が540日以上であること、介護福祉士実務研修が終了していることが条件になります。

介護福祉士実務者研修には、受験資格の制限がなく、どなたでも取得できる資格です。また、介護業界で経験を積めば実務経験の条件を満たしやすいため、キャリアアップを目指しやすい資格です。

ケアマネジャー

ケアマネジャーの正式名称は介護支援専門員といいます。

受験資格は、介護福祉士を取得後実務経験が5年以上必要です。介護福祉士以外にも特定の国家資格を取得している方で実務経験が5年以上ある場合、受験資格に該当します。

無資格からケアマネジャーを目指す方は早くても約8年、介護福祉士を取得している方は約5年かかりますが需要も高いため、長く介護業界に勤めたいと考えている方におすすめです。

介護職が向いている方

介護の仕事はどのような方が向いているのか疑問に思う方が多いのではないでしょうか。

仕事内容は幅広く夜勤や緊急の対応などもあるため、体力があればできる仕事だと思う方もいると思いますが、それだけではありません。

ここでは介護職に向いている方を紹介します。

誰かの役に立ちたいと思う方

自分が関わることによって利用者さんから感謝を伝えられたり、笑顔を見たりすることによって達成感を実感できます。これは、利用者さんと直接関われるからこそ得られる喜びです。

利用者さんやご家族から信頼され感謝されることで、自分の介護が役に立っていると実感できるため、誰かの役に立ちたいと思う方には介護職が向いています。

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細やかな気配りができる方

介護職は自分より目上の方と話す機会が多いため、礼儀正しい話し方や適切な気配りが求められます。また、利用者さんの些細な変化に気付き、気持ちを汲み取ることも重要です。

どれだけ会話をしても、利用者さんに打ち明けてもらえないことやご自身が気付かないこともあります。そのため、細やかな気配りができる方は非常に重宝されます。

さらに、細やかな気配りができる方は介護士のサポート役としても活躍できるでしょう。

介護の現場では思い通りにいかない場面も多くあります。そんなとき、気配りができる方がフォローすることで、介護士さんも安心して作業に取り組めます。

体力に自信がある方

介護技術を習得して負担を減らせるようになるまでは、余計な力が入るため体力的な負担が大きくなります。

夜勤がある職場もあり、突発的な対応に追われることもあるため、疲労がたまりやすい仕事です。

さらに、介護技術を習得しても体力は常に求められる要素です。体力に自信がある方は介護職に向いてます。

体力に自信がない方でも、日勤のみの勤務や負担の少ない職場を選ぶことで、無理なく働くことが可能です。

介護職への転職で重要になる人材紹介会社

介護職に転職したいと思っても、新しい職種にチャレンジすることは不安や疑問が多いものです。

また、気になっていても未経験の転職活動では、どうアピールすればよいかわからず、一歩を踏み出せない方も多いのではないでしょうか。

そのような方には、転職エージェントの活用がおすすめです。ライフスタイルや勤務形態に合った職場の紹介から、履歴書作成や面接対策まで幅広くサポートを受けられます。

「キャリアアップしたいけれど、自分に合った職場を探すのが大変そう……」そのような方も、介護職は未経験から実績を積んでキャリアアップでき、そのための環境が用意されている職場も多いです。

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介護職のメリットに魅力を感じるなら転職も考えよう

介護職は、未経験からでもキャリアアップができる職業です。資格を取得していけば給料も上がり、介護職で別の職種に転職する可能性も広がります。年齢に左右されず雇用も安定しているため長く勤めたい方にはおすすめな職業です。

利用者さんの笑顔に癒されたり感謝されたりすることで、大きな達成感を得られる仕事です。

異業種からの転職でも、自分の強みを生かせる職場が見つかります。また、雇用が安定しているため長く勤めることも可能です。介護職のメリットに魅力を感じるなら前向きに転職を検討してみましょう。

「新しい業界に入っていくのは抵抗がある」「介護職にメリットを感じるけど不安」という方は、ぜひHR CAREERの無料相談をご利用ください。あなたの新しいキャリアチェンジのお手伝いをします。

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