介護職の年齢制限は?
公益財団法人介護労働安定センターの2023年度の介護労働実態調査によると、60歳以上の介護職員の割合は16.6%でした。
介護職には法的な年齢制限はなく、高齢者も多く働いており、実際の介護現場では70代の方も活躍しています。
体力や体調に問題がなければ、何歳からでも介護の仕事に就くことができます。
60代以上でも介護職に転職できる?
厚生労働省の「第8期介護保険事業計画に基づく介護職員の必要数について」によると、日本の高齢化率は上昇し続け、2025年には243万人の介護士が必要になるといわれています。
しかしながら、介護人材は約32万人不足していると試算されています。介護職の人手不足は深刻な事態といえるでしょう。
年齢に関係なく人材の確保が必要なため、今後もシニア世代が雇用されるチャンスは多くなります。
現在、介護職では60代以上のシニア世代も多く活躍しています。
一般的に定年は65歳となっていますが、再雇用制度などによって65歳を過ぎても働ける場合もあります。
2021年度の介護労働実態調査によると、65歳以上の労働者がいると回答した介護事業所は68.0%でした。
職種は介護職員が最も多く45.2%、続いて訪問介護員が34.1%を占めています。60代以上の人材も必要とされる介護業界であるため、安心感持って転職の準備を始めましょう。
60代以上の方が介護職で働くメリット
60代以上の方が介護職で働くメリットには、どのようなものがあるのでしょうか。
次にご紹介するように介護現場では、年齢を重ねた経験が強みになることもあります。
利用者と年齢が近くコミュニケーションをとりやすい
生活支援をするのが実際の業務ですが、まずは心のつながりがあるからこそ介護です。
利用者の方との年齢が近ければ、流行した歌やテレビドラマなどの話題にも共通性があり会話が弾むでしょう。心が通じ合い、利用者に親近感や安心感を持ってもらえます。
また人生経験の豊富さから、普段は口を閉ざしているような心の悩みも聞いてあげられるでしょう。
特に入居型の施設に入所している利用者は、家族に会えない寂しさを感じている方もいるかもしれません。
その気持ちに寄り添えるのは、年齢の近い介護者だからこそできることです。
年齢を重ねているからこそ、高齢者の精神的な支えとなり、寄り添うことができるのです。
同世代の職員が多い
公益財団法人介護労働安定センターの2023年度の介護労働実態調査によると、介護職員の平均年齢は46.7歳で、ミドルからシニア世代に多いことがわかります。
職員の世代が近いと職場に馴染みやすく、お互い気軽に仕事の悩みを相談できるでしょう。
仕事で得た知識を身内の介護に活かせる
実生活ですでに介護を経験している方や、これから家族や親族に介護が必要となる方もいるかもしれません。
介護職に就いて得た知識や技術は、身内の介護で役に立ちます。また自分だけでなく、周囲に介護中の人がいれば、専門的なアドバイスをしてあげられるでしょう。
60代以上の方が介護職で働く場合の注意点
60代を過ぎていても介護職に年齢制限はなく、安心感持って転職活動ができることがわかりました。
ただ身体的についていけるのか、新しい機器を使いこなせるのかと不安を感じる方もいるでしょう。ここからは、介護職に就いてから注意するべき点を解説していきます。
仕事で身体にかかる負担に注意する
介護の仕事は、利用者とのコミュニケーションのほかにも以下のようなものがあります。
- 入浴の介助
- 移動の介助
- 食事の介助
- 排泄の介助
- おむつ交換
- 外出の付き添い
- ベッドメーキング
どの作業も介護者の身体にかかる負担は大きく、60代以上の人にとっては大変なことも少なくはありません。
前かがみで行う作業が多いため、特に腰への負担が大きくなります。
厚生労働省の2022年労働災害発生状況の分析などによると、社会福祉施設で起きている労災の原因は動作の反動や無理な動作が最も多く、全体の35%を占めています。
次に多いのが転倒で34.3%です。介助中に力を入れたり、急いで移動するときに事故は起きやすくなります。
また、労災事故の発生率は高年齢になる程高くなり、中高年齢の女性の転倒事故は20代の15倍です。
さらに動作の反動や無理な動作による事故も、20代の2倍以上という結果が出ているため、慎重に行動する必要があります。
職場ではケガをしないように注意を払い、日常的にストレッチなどの軽い運動をして体力づくりをしておきましょう。
体調管理に気を配る
介護の仕事を安全に長く続けるためには、作業中のケガに気をつけながら、日常的に体調管理しておくことが大切です。
健康維持において重要な三要素である 食事・睡眠・運動に配慮して過ごしましょう。
食事に関しては、筋肉を作るタンパク質と一緒にタンパク質の吸収をよくするビタミンを含む食品も一緒に摂取することが大切です。
例えば鮭や納豆・卵、野菜の入った味噌汁といった純和食は、健康維持に適当です。
また、よい睡眠のためには胃腸を休めておく必要があるので、食事は寝る3時間前までに済ませましょう。
質のよい睡眠も健康を維持するために大切であるため、しっかり眠ることで筋肉が回復し、体調やメンタルを安定させます。
人は必要なだけ睡眠を取ったら自然に目覚めるといわれているので、短くても良質な眠りであれば問題ありません。
日中にもし眠くなってしまったときには、10〜20分程度の昼寝をしましょう。
介護作業中にケガをしないためには、軽い運動を毎日続けることが大切です。加齢によって身体機能や筋力は低下してしまいますが、運動によって体力を維持することができます。
例えば、朝20分程の散歩をする習慣もよいでしょう。特に朝日を浴びることは健康にとてもよい効果を生むといわれています。
日光浴によって生成されるセロトニンやビタミンDは人の身体によい影響を与えるのです。セロトニンは精神を安定させる効果があるといわれています。
またビタミンDにはカルシウムの吸収や骨の成長を促進する効果があり、さらには免疫機能を促す働きもあるのです。
骨を強くするうえに風邪の予防まで果たしてくれる日光浴のためにも、ぜひ散歩の習慣づけをしましょう。
外出が難しいときは家の掃除を20分程行うだけでも十分ですが、筋力維持のためには簡単なスクワットやかかとの上げ下げ運動をするのも効果的です。
タブレットなど機械の操作を覚える必要がある
記録の作成などにパソコンやタブレット・スマートフォンなどの機械を使う介護現場が増えています。
普段の生活でスマートフォンは使用していても、パソコンやタブレットは使わないという人も少なくはありませんが、仕事で必要な操作は覚える必要があります。
初めのうちは勉強することがたくさんあり、大変な思いをするかもしれません。わからないことは先輩や同僚に積極的に聞いて、焦らずにひとつひとつ習得していきましょう。
身についてしまえば作業効率もよくなり、快適に仕事がこなせるようになります。
上司や先輩が自分より年下であることを認識しておく
転職した場合、上司や先輩が自分よりも年下という状況が待っています。初めのうちは、自分よりも年下の人に指示や命令をされて不快な気持ちを感じてしまうかもしれません。
しかし、仕事の場面では自分よりも経験豊富な先輩の方々であるため、仕事を教えてもらえる相手だと認識し、敬意をもった言葉遣いや接し方をしましょう。
たとえ実生活で介護を経験していたとしても、自分のやり方を押し通すことはせず、現場のやり方に従う姿勢が大切です。
謙虚な態度で接していれば、上司や先輩にも気持ちが伝わり、円満な人間関係が築けます。
仕事の場面では教えられることが多くても、休憩時間には反対に教えることが多くなるかもしれません。
60代以上の方におすすめの介護職の求人
60代以上の方が介護職に転職する際におすすめしたい求人をご紹介していきます。
シニア世代が満足感を得ながら、安心感持って長く働ける環境を見つけていきましょう。
経験・年齢不問の求人
昨今、介護業界は慢性的な人手不足に陥っているため、年齢に関係なく人材の確保が必要とされています。
これからもシニア世代が雇用されるチャンスは多くなっていくでしょう。介護職の求人情報を見てみると、年齢不問・未経験可・ブランク可と記載された施設が数多くあります。
たとえ60代以上や介護未経験者であっても、安心感持って転職できる職場は用意されているのです。
ハッシュタグ転職介護では、丁寧なヒアリングを通じて、求職者一人ひとりの希望に沿った転職をサポートしています。
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教育制度が整った求人
国家資格である介護福祉士の資格を取るのに年齢制限はありません。介護職として実務経験が3年以上あれば、取得が可能です。
厚生労働省の第36回介護福祉士国家試験合格発表によると、2024年の介護福祉士国家試験の合格者のうち61歳以上の方は2,613人
でした。
シニア世代も介護福祉士を目指すことは充分可能なのです。また、介護職員初任者研修や介護福祉士実務者研修も年齢に関係なく誰でも受講することができます。
資格を取得したい・研修を受けたいと考えている方は、 資格支援制度や研修制度などの教育制度が整った求人を探しましょう。
資格を取得したり研修を受けたりすることで、更なるスキルアップが目指せます。
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夜勤のない求人
夜勤で働く場合、どうしても生活リズムがズレてしまい、時には体調を崩してしまうこともあるでしょう。
具体的には日勤の翌日が夜勤になったり、24時間勤務となる通し夜勤がある場合に、心身ともに疲弊してしまうのです。
年齢面に関して考えると、安心感を持って勤めるには、夜勤のない職場を探すのが賢明かもしれません。
介護職のなかで夜勤のない職場といえば、デイサービスや訪問介護事業所があります。また、入居型の施設で日勤だけを募集しているケースも少なくはありません。
勤務時間は施設によって異なりますが、8時~17時、または9時~18時という時間帯が多いです。いずれの場合も、1時間休憩が入る8時間勤務です。
夜勤のない求人が数多く掲載されています。心身ともに健康でなければ介護の仕事は務まりません。長く勤めることを考えたら、日中に働ける施設を探しましょう。
ハッシュタグ転職介護では、一人ひとりの生活スタイルや希望に寄り添いながら、条件に合った求人のご紹介を行っています。
「夜勤のない職場で働きたい」「家庭と両立できる勤務スタイルを選びたい」このような希望がある方は、ぜひ一度ご相談ください。
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非正規雇用の求人にも目を向ける
介護業界で働いているのは正社員だけでなく、 パート・アルバイトなどの有期雇用契約を結んでいる方も多くいます。
正社員とパート・アルバイトでは、勤務時間や給与・仕事内容も異なり、それぞれにメリットとデメリットがあります。
60代以上で介護職に転職を考えている方の中には、パートで働きたいと希望している場合も多いでしょう。介護職のパートで働くメリットは、下記のとおりです。
- 時間の融通が利く
- 無資格でも働ける
- 需要が高く求人数が多い
初めから時間帯を限定して働けるので、短時間の労働で済み、残業を求められることも少ないといわれています。
仕事と家庭を両立できるメリットがあり、身体にも大きな負担になりません。また、利用者の生活サポートやレクリエーションの企画といった、無資格でも可能な仕事があります。
2024年4月以降は認知症介護基礎研修の受講が必須になりましたが、研修時間は約1日なので、修了も簡単です。
高齢化のスピードが加速する中で、介護職の需要はかなり高まっています。そのため、数ある選択肢の中から希望する働き方を叶えてくれる職場が探せる可能性が高いです。
介護職でパート勤務を希望した場合、無資格や未経験も可能なうえに幅広い年齢層を対象としているため、60代以上でも多くの転職先が見つかるでしょう。
ハッシュタグ転職介護では、介護業界に精通したアドバイザーが多数在籍しており、迅速かつ的確な対応を強みとしています。
求職者一人ひとりの希望を丁寧にヒアリングし、ライフスタイルや経験に合わせた転職のサポートを実現しています。
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60代以上の方が介護職で働きたい場合の転職の流れ
60代以上の方が介護職で働きたいと思った場合、転職の進め方はどのようにしたらよいのでしょうか?
転職をスムーズに実現するための流れをご紹介します。
求人をさがす
求人を探す場合、求人広告を見たりハローワークへ行ったり、または転職エージェントに依頼することもあるでしょう。
スマートフォンを使って転職サイトから簡単に応募することもあるかもしれません。
いずれにしても求人を探すときは、未経験は求人要望に適合しているのか、希望条件に合っているかを重点におきます。
60代を過ぎている職員がいるかどうかも気になるかもしれません。不安な点は質問して、自分にとって適切な転職先を見つけましょう。
応募する
自分の希望に合った求人を見つけたら、履歴書と職務経歴書を提出します。評価の対象になるような経歴はできるだけ書き、自分の能力と経験をアピールしましょう。
介護が未経験だったとしても、福祉ボランティアや奉仕活動などの経験があれば記載します。
また、介護業界でもパソコンやタブレットを使うシーンが多いので、スキルがあるなら書いておきましょう。
面接を受ける
面接の日程が決まったら、当日の服装の準備をしましょう。第一印象では身だしなみが大切なので、シワのない清潔感のある服装を準備します。
派手な色や柄、カジュアルすぎる服は避けましょう。また、派手なアクセサリーや化粧、香水も控えた方が無難です。
当日は約束の時間を守り、万が一遅れる場合はすぐに連絡しましょう。建物に入る前にスマートフォンの電源を切ってバッグに入れます。
礼儀正しい態度で仕事に対する意欲を見せることが大切です。面接中は姿勢を正し、話をよく聞いて丁寧な言葉遣いで回答しましょう。
話が長くならないように回答は簡潔に済ませ、気になることは最後に質問します。
内定をもらう
内定をもらって最初に確認すべきなのは、勤務時間や給与、出勤日などの条件面です。
内定を承諾する前に労働条件通知書に必ず目を通して、内容が求人情報や面接時に確認した条件と相違ないかをチェックしましょう。
60代以上で介護職への転職を考えているなら
ここまで、60代以上でも介護職に転職できるかどうかの疑問にお答えしながら、就職後のメリットや注意点などを解説しました。
60代以上でも年齢制限はなく、満足感を得ながら介護の仕事は続けられます。ただ、ひとりひとりの生活スタイルは異なり転職後に望むことも人それぞれでしょう。
ハッシュタグ転職介護では、介護業界に精通したキャリアアドバイザーが在籍しており、求職者一人ひとりの希望を丁寧にヒアリングしたうえで、適切な求人をご紹介しています。
「60代以上でも介護職に挑戦できるのか不安がある」「未経験でも受け入れてもらえるのか気になる」そのようなお悩みをお持ちの方も、まずはハッシュタグ転職介護にご相談ください。
年齢や経験にとらわれず、あなたの強みやこれまでの人生経験を活かせる職場を、しっかりと見つけるお手伝いをいたします。
転職に迷いがある段階でも大丈夫です。あなたに寄り添いながら、新たな一歩を安心して踏み出せるようサポートします。
「どんな職場がある?」「転職で迷っている」など、どんな小さな疑問でも大丈夫です。
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