介護職の研修・資格と手当の相場

介護業界の求人を見ると、「未経験OK」という募集が多くある一方で、介護関連の資格や研修を修了していることが応募条件となっている求人もあります。

介護職の主な研修・資格には、介護職員初任者研修・実務者研修・介護福祉士といった段階があり、それぞれ手当や給与に差があります。

その他にも福祉関連資格として、社会福祉士や介護支援専門員（ケアマネジャー）に資格手当が支給されるケースもあるため、確認しておきましょう。

なお、1ヶ月あたりの平均給与は、基本給＋手当＋一時金（1〜12月までの支給金額の1/12）で計算されています。

実際の資格手当の金額とは異なる場合があるため、求人情報を確認する際はこの点に注意しましょう。

介護職員初任者研修

介護職員初任者研修は、以前「ヘルパー2級」と呼ばれていた資格で、全国の介護福祉施設で働くための基本的な資格です。

この資格を取得するには、スクールなどで決められたカリキュラムを受講し、修了試験に合格する必要があります。

2022年の厚生労働省の調査によると、介護職員初任者研修を持っている人の給与（月額）は、無資格の介護職員に比べて平均32,000円程度高いことがわかっています。

資格取得にはスクール受講費用が必要ですが、東京都世田谷区では一定の条件を満たすことで介護職員初任者研修の受講費用を助成してもらえるので、お住まいの自治体でも同様の助成制度があるか、ぜひ確認してみてください。

介護福祉士実務者研修

介護福祉士実務者研修は、介護職員初任者研修の上位資格であり、さらに上位の「介護福祉士」の資格を取得するためにも必要となる資格です。

また、2019年4月以降、訪問介護事業所に配置が義務づけられた「サービス提供責任者」になるには、介護福祉士実務者研修の資格が必要です。

そのため、介護業界への転職時にも、この資格を持っていると採用がスムーズになることが多いです。

介護福祉士実務者研修は、実務経験がなくても取得が可能です。さらに、特定の条件を満たせば、たん吸引や経管栄養といった医療的ケアも行えるようになります。

介護業界でキャリアアップを目指す方に、特におすすめの資格といえるでしょう。

2022年の厚生労働省の調査では、実務者研修を取得した人の給与（月額）は、無資格の職員と比較して約32,000円高いとされています。

介護福祉士

介護福祉士は、介護関連資格の中で唯一の国家資格です。介護に関する専門的な知識や技能を習得したことを証明する資格であり、介護業界での評価も高い資格です。

介護福祉士は、介護を必要とする方の生活援助や介助を行うだけでなく、利用者の生活の質を高めたり、課題に応じて他のスタッフと連携・調整をしたりする役割も担っています。

介護福祉士は一般的な介護職員と比べると給与は高くなり、2022年の厚生労働省の調査では、介護福祉士の資格を取得している方の給与（月額）は、資格を持たない職員よりも平均約61,000円高いことがわかっています。

介護業界における人手不足の主な原因は、他業種と比較した賃金の低さです。

そのため今後は、介護福祉士など有資格者への待遇がさらに改善され、資格手当の増加が期待されています。

社会福祉士

社会福祉士は、介護を必要とする方の福祉に関する相談に応じ、他の専門職や機関との連絡・調整を行う役割を持っています。

社会福祉士の資格を取得する方法はいくつかありますが、最終的には毎年2月に行われる国家試験に合格する必要があります。

2025年2月の社会福祉士の合格率は約56％でした。

2022年の厚生労働省の調査によると、介護現場で働く社会福祉士の平均給与（月額）は、資格を持たない職員に比べて約82,000円高くなっています。

また社会福祉士は、介護施設だけでなく、医療機関・行政機関・学校など幅広い分野で活躍できるため、就職や転職の際にも有利になる資格といえるでしょう。

介護支援専門員（ケアマネジャー）

介護支援専門員（ケアマネジャー）は、介護や支援が必要な方が自立した日常生活を送れるように、サービス計画（ケアプラン）を作成し、市町村・居宅サービス事業所・介護保険施設などと連携を図る専門職です。

専門性が高く求められる資格であるため、試験の合格率は低く、取得が難しい資格と言われています。

また、取得後も資格は5年ごとに更新する必要があります。

介護支援専門員の資格取得後は、一定の条件を満たして研修を修了すると、主任介護支援専門員（主任ケアマネジャー）へのキャリアアップも可能です。

2022年の厚生労働省の調査では、介護支援専門員（ケアマネジャー）の平均給与（月額）は、資格を持たない介護職員より約106,000円高くなっています。

出典：厚生労働省「令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果の概要」

「できるだけ早く転職したい」「すぐに働ける職場を見つけたい」そんな方は、ハッシュタグ転職介護にご相談ください。

ハッシュタグ転職介護には、介護・福祉業界に精通したエージェントが多数在籍し、求職者と施設の双方のニーズに合わせてスピーディーにマッチングする体制が整っています。

私たちが、給与や待遇面の希望にも配慮しながら、あなたに合った職場をご提案します。

介護職員初任者研修を受けるメリット

介護職員初任者研修は、就職や転職に有利な資格です。

資格を持っているかどうかで給与や手当に差をつけている介護施設も多く、有利な条件で就職・転職をしたい方にとって、ぜひ取得しておきたい資格といえるでしょう。

また、介護職員初任者研修を取得することで、就職や転職に有利になるだけでなく、介護の基礎的な知識やスキルが身につく・仕事の幅が広がるといったメリットもあります。

では、介護職員初任者研修を取得すると、介護業界でどのような働き方ができるのかを詳しく見ていきましょう。

介護の基礎的な知識やスキルが身につく

介護職員初任者研修のメリットの一つ目は、介護の基礎的な知識やスキルを身につけられることです。

何の知識もないまま介護施設で働き始めると、ゼロから学ぶことになり、最初はできないことの多さに驚くかもしれません。

しかし、介護職員初任者研修で事前に必要な知識を学んでおけば、現場で即戦力として業務に携わることが可能です。

また、質の高い介護を提供することにもつながります。

介護職員初任者研修を取得すると、一人で身体介護業務を行えるようになります。

資格取得前から具体的に介護業界で働くイメージを持てるので、就業後の不安も少なくなるでしょう。

また、あらかじめ基礎的な知識やスキルが身についていると、職場で業務を教える側にとっても負担が減り、仕事を始めてからの人間関係がスムーズになることも多くあります。

仕事の幅が広がる

メリットの二つ目は、介護職員初任者研修を取得することで、仕事の幅が広がることです。

無資格でも介護施設で身体介護業務を行うことはできますが、その際は近くで有資格者の監督が必要になります。

そのため、人手不足が続く介護業界では、資格を持つ人材が求められており、介護職員初任者研修を取得していると就職や転職にとても有利になります。

就職・転職に有利になることで、選べる仕事の範囲が広がり、自分のやりたい仕事に就ける可能性も高まるでしょう。

また、訪問介護（ホームヘルパー）の仕事では、通常一人で利用者の自宅を訪問するため、介護職員初任者研修を取得していることが応募条件になっている場合もあります。

このように、資格を持っていることで就職先の選択肢が増えるうえ、実際に働き始めた後も担当できる業務が広がります。

そのため、将来的なキャリアアップにもつながりやすいでしょう。

そこで、ハッシュタグ転職介護では、未経験の方でも資格取得を目指しやすいサポートを提供しています。

「資格を取って、介護の仕事に自信を持って挑戦したい」「就職先を選ぶときに有利になる資格を取得したい」そんな方は、ぜひハッシュタグ転職介護の無料相談をご利用ください。

あなたに適した求人とサポートを提供します。

給料アップが望める介護職員初任者研修の取得方法

業務形態や勤務する地域によって手当の額には差がありますが、給与アップが期待できる介護職員初任者研修を取得するための方法について確認していきましょう。

介護職員初任者研修は、一般的にスクールで必要な講座を受講し、修了試験に合格することで取得できます。

研修内容は全部で10科目（合計130時間）あり、通信講座での受講も可能です。ただし、一部の科目は通学が必要となるため、事前にスクールへ確認しておくとよいでしょう。

またスクールによっては、週1回の土日コースなども設定されているため、仕事を続けながらでも取得を目指せます。

スクール受講には費用が必要ですが、資格を取得すれば手当の支給などで給与アップにつながります。

また、自治体の助成金制度やスクール独自の特待生制度を利用して、費用負担を軽減できる場合もあるでしょう。

介護職員初任者研修の資格手当がある事業者の確認方法

介護職員初任者研修は、介護業界で働きたい方にとって取得しておくと有利な資格ですが、せっかく資格を取るなら「資格手当」がある事業者で働きたいと考える方も多いでしょう。

資格手当を支給する事業者は給与面の待遇がよい傾向にあり、さらにほかの資格を取得した際にも手当が支給される可能性があります。

ここでは、資格手当がある事業者を確認するための方法を2つ紹介します。

求人票の記載を確認する

まずは、求人票に資格手当の記載があるかを確認しましょう。

求人票にはさまざまな情報が記載されていますが、手当の項目には夜勤手当や通勤手当など複数の手当が記載されていることがあります。

そのため、介護職員初任者研修の資格手当が明記されているかをよく確認しましょう。

また、資格手当の詳細な金額が載っていなかったり、手当を受け取るための条件が記載されていたりする場合もあるため、求人票のみで比較する際は注意が必要です。

面接や面談で確認する

資格手当の有無については、面接や面談時に担当者へ直接確認できます。

求人票には記載されていない手当の詳細や、手当を受け取るための条件についてもあわせて確認しておきましょう。

資格手当には、毎月の給与に含まれる場合や、入社時に一度だけ支給される場合など、受け取り方法やタイミングが異なるケースがあります。

そのため、面接や面談の際にしっかりと確認しておくのが望ましいです。

手当の詳細を面接で尋ねるのは気が引けるかもしれませんが、手当があるかどうかは自身のキャリアアップや働くモチベーションにも関わる重要な情報です。

入社後に後悔しないためにも、資格手当に関する疑問は遠慮せず担当者に確認しましょう。

また転職活動では、資格の有無に加えて面接時のコミュニケーション能力も重視される傾向があります。

面接に不安を抱えたり、緊張して聞きたいことが聞けなかったりすることもあるため、事前に質問内容を整理しておきましょう。

そこで、ハッシュタグ転職介護では、求職者と介護施設の双方のニーズを的確に把握し、細やかなサポートで転職を成功へと導きます。

一人ひとりの希望をしっかりとヒアリングし、ミスマッチの少ない職場を提案することで、面接通過率の向上にもつながっています。

「転職活動に不安があるから、しっかりサポートしてほしい」「自分に合う職場で、今度こそ長く働きたい」という方も、ぜひ私たちにお任せください。

介護福祉士を取得するメリット

介護福祉士は、介護関連資格のなかで唯一の国家資格です。そのため、介護業界で働く方の中には、待遇改善やキャリアアップのために取得したいと考える方も多いでしょう。

介護福祉士は、実務経験3年以上と実務者研修の資格があれば受験できるため、未経験で介護の仕事を始めた方でも取得を目指せる資格です。

介護福祉士を取得する主なメリットとしては、給料や待遇の改善が期待できること、キャリアアップにつながること、就職・転職に有利になることなどが挙げられます。

それでは、介護福祉士の資格を取得するメリットを詳しく確認していきましょう。

資格手当以外にも手当がつく

介護福祉士には、資格手当以外にもさまざまな手当を受け取れる可能性があります。具体的には、以下のような手当があります。

• 夜勤手当
• 時間外手当
• 通勤手当
• 職務手当
• 研修手当
• 家族手当
• 介護職員等処遇加算手当（2024年6月より「介護職員処遇改善加算」「介護職員等特定処遇改善加算」「介護職員等ベースアップ等支援加算」が一本化される）

すべての職場で支給されるとは限りませんが、介護福祉士の資格を持っていると、資格手当に加えて、さまざまな手当を受け取れる可能性があります。

特に注目すべきなのが「介護職員等処遇加算手当」です。

これは介護福祉士個人に対して直接支払われる手当ではなく、勤務する介護施設が一定の算定要件を満たしている場合に支給される可能性のある手当です。

「介護職員等処遇加算手当」の対象となっている介護施設では、介護サービス料に加算分を上乗せして請求できるため、結果として職員の給与アップにつながります。

資格手当がつかない職場でも無資格者より給料が高くなる

資格手当がつかない施設でも、介護福祉士の資格を持っている方の給与を、無資格者より高く設定している場合があります。

2022年の厚生労働省の調査によると、介護福祉士の平均給与（月額）は331,690円であり、一般的な介護職員に比べて1ヶ月あたり約61,000円高いことがわかっています。

そのため、資格手当の有無にかかわらず、介護福祉士は給料が高くなる傾向にあるのが特徴です。

もし現在の給与が全国平均より極端に低い場合は、より手当や給与が充実した職場へ転職することで、給与アップが実現する可能性があります。

しかし、手当や待遇に不満を感じていても、「転職先でもうまくいくか不安」「転職活動に踏み出せない」という方もいるかもしれません。

その場合は、まず情報収集から始め、どのような職場が自分に合っているかをしっかり検討することをおすすめします。

認定介護福祉士やケアマネジャーの資格取得要件を満たせる

介護福祉士の資格取得は、キャリアアップの重要なステップのひとつです。介護福祉士の資格を持っていると、さらなる高みを目指すことが可能になります。

その一つとして、「認定介護福祉士」という資格があります。認定介護福祉士とは、介護福祉士としてのキャリアパスの一環として設けられた資格で、人材育成や地域包括ケアの推進など、より高度な知識や技術を習得した介護福祉士を指します。

認定介護福祉士になるためには、介護福祉士の資格を取得していることが前提条件です。

さらに、介護支援専門員（ケアマネジャー）の受験資格には、「指定業務での実務経験が5年以上かつ900日以上必要」という条件がありますが、この指定業務に「介護福祉士としての勤務経験」も含まれます。

つまり、介護福祉士の資格を取得していると、専門性の高い介護サービスを提供できるだけでなく、さまざまなキャリア形成にも役立つのです。

そこで、ハッシュタグ転職介護は、転職希望者と介護施設双方のニーズを的確にとらえ、ミスマッチのない精度の高いマッチングを実現します。

求人情報だけでは分からない職場の雰囲気や人間関係、待遇面までしっかり確認し、納得のいく転職をサポートすることが可能です。

「転職活動に失敗したくない」「新しい職場での不安も相談しながら進めたい」そんな方は、ぜひハッシュタグ転職介護の無料相談をご利用ください。

介護福祉士が給料アップさせるポイント

職場の形態や働き方によって給与に差があるものの、給料アップを望む介護福祉士の方は少なくありません。

介護現場で働く人の待遇は年々改善傾向にありますが、一方で、人材不足により職場環境が悪化している介護施設も存在しています。

職場環境が悪化すると、質の高い介護サービスを提供することが難しくなるため、今後も介護現場の職員への処遇改善がさらに進められる見込みです。

ここからは、介護福祉士が給与アップのために今すぐ実践できる方法をご紹介しますので、取り入れられるものからぜひ始めてみてください。

同じ介護施設で10年以上勤務を続ける

介護職員等処遇改善加算の算定要件は多岐にわたり、要件に応じて4段階に分類されています。

より高い加算を算定するには、経験や技能を備えた介護職員を一定割合以上配置する必要があります。

その際、経験や技能の基準として用いられるのが「勤続年数」であり、目安は10年以上とされています。

同じ介護施設に10年以上勤める経験豊富なベテラン介護福祉士が多ければ多いほど、その施設には高い加算が算定され、結果として職員の給料アップにつながります。

厚生労働省は、2024年度に2.5％、2025年度に2.0％のベースアップを目標に加算の引き上げを行う方針のため、今後さらなる処遇改善が期待できるでしょう。

また、10年以上同じ施設で勤務を続けることで、自然と役職がついたり、リーダーとして抜擢されたりする機会が増え、それによって給与が上がる可能性もあります。

手当が多くもらえる職場に転職する

今の職場での手当に不満を感じている場合、手当がより充実した職場への転職を検討するのも有効な方法です。

介護業界は慢性的な人手不足が続いており、特に経験豊富で優秀な介護福祉士を採用したいと考える事業所は、介護職員等処遇改善加算を取得するためにも手当を厚く設定していることがあります。

転職活動を通じて多くの事業所を比較・検討することで、自分が理想とする働き方や待遇を叶えられる職場と出会える可能性も高まります。

ただし、数ある求人のなかから条件に合う職場を自力で探すのは大変な作業です。

ハッシュタグ転職介護には、介護・福祉業界に特化したエージェントが在籍し、求職者の希望に合わせた職場を厳選してご提案します。

「介護職は未経験だから、働きながら資格を取りたい」「資格手当が充実している職場を選びたい」
そんなご要望にも、業界に精通したアドバイザーが一人ひとりに寄り添い、適切な職場をご紹介します。

転職活動をスムーズに進めるためにも、まずはお気軽にご相談ください。

副業を始める

介護福祉士の給与や労働環境は徐々に改善傾向にあると言われていますが、実際には給与面に不満を感じている方もいます。

質の高い介護サービスを一生懸命提供しても、ひとつの職場から得られる収入には限界があります。

さらなる収入アップを目指したい方は、副業を始めてみるのも選択肢のひとつです。

ただし、副業が禁止されている職場もあるため、事前に勤務先の就業規則を必ず確認しましょう。

また、副業をする場合には、本業である介護の仕事に悪影響を与えないよう、体調管理や時間管理にも十分気を配ることが重要です。

介護職の資格手当をもらうために必要なこと

介護職で資格手当を受け取るためには、資格取得後の職場選びが非常に重要です。

資格手当があるかどうかを求人票や面接の際にしっかりと確認しておく必要があります。

すべての介護事業所で資格手当が支給されるわけではなく、一定以上の資格でないと手当が出ないというケースもあります。

そのため、多くの求人の中から資格手当が充実している職場を自力で探すのは簡単ではありません。

資格取得後、スムーズに資格手当が支給される職場を見つけるためには、転職支援が充実した転職エージェントを活用するのがおすすめです。

ハッシュタグ転職介護では、転職活動だけでなく、長期的なキャリア形成を見据えたサポートを実施します。

キャリア相談から企業案内・選考対策・入社後のフォローまで、一人の担当者が一貫してサポートするため、迅速かつ的確なマッチングが可能です。

「資格手当が充実している職場に転職したい」「給料アップを目指したいけれど、自分に合う職場がわからない」そんな方は、ぜひハッシュタグ転職介護にお任せください。

求人情報だけではわからない職場のリアルな状況をお伝えし、納得のいく転職をサポートします。