介護職でよくある退職理由
いざ自分が介護職を辞めるとなると、自分の退職理由は一般的なのか、介護職を辞める方はどのような理由があるのかと気になります。
よくある退職理由について詳しく解説します。
職場の人間関係が悪かった
介護職を辞める理由のなかでも職場の人間関係に関する悩みは特に多く、公益財団法人介護労働安定センターの2023年度介護労働実態調査結果でも大変多い退職理由として挙げられています。
人間関係のストレスは少しずつ積み重なり、精神的な負担となってしまうことが少なくありません。
同僚が非協力的で仕事を押し付けてきたり先輩から嫌味を言われたり、職場でのいじめやパワハラが発生すると、働く環境はますます悪化してしまうでしょう。
介護職では利用者やその家族との関係も重要ですが、ときには暴言や暴力、セクハラなどの問題が発生する場合もあり大きなストレスにつながります。
人間関係が原因で退職を考えるのは決して珍しいことではありません。今の環境がつらいと感じたら、自分の心と体を守るためにも新しい職場を探すことを前向きに考えてみてもよいでしょう。
キャリアアップできないと感じた
介護職を辞める理由の一つにキャリアアップできないことへの不安もあります。介護業界は需要が高まる一方で、労働環境の厳しさや慢性的な人手不足が課題です。
そのため「このまま働き続けて将来は大丈夫なのか」と悩む方も少なくありません。介護職は毎日決まった業務をこなすことがほとんどで、新しいスキルを身につける機会が少ないこともあります。
もっと高度な介護技術を学びたい、医療的な知識を身につけたいと考えても、職場環境がそれを叶えられない場合キャリアの限界を感じることもあるでしょう。
給与に不満があった
給与への不満も退職理由として挙げられます。特に無資格の職員やパートタイム勤務の方は収入が少ないと感じることがあるでしょう。
介護の仕事は体力的にも精神的にも負担が大きいにもかかわらず、給与がそれに見合っていないと感じる方も少なくありません。
介護職の給与は公費による部分が大きいため、施設側が独自に大幅な昇給を行うのは難しいのが現状です。介護職員処遇改善加算など国による賃金改善の取り組みもありますが、依然として給与への不満から転職を考える方は少なくありません。
このような不満を解消するために、資格を取得して給与アップを目指したり、より待遇のよい職場への転職を検討したりする方もいます。
もっとよい条件の職場がみつかった
介護職を辞める理由にはもっとよい条件の職場が見つかった場合もあります。現在の職場に大きな不満があるわけではなくても、よりよい待遇や働きやすい環境を求めて転職を決意するケースは少なくありません。
特に、給与の高さや休日の多さ、福利厚生の充実度などが転職の決め手になることもあるでしょう。
また、介護職は体力的・精神的な負担が大きい仕事です。そのため、夜勤の少ない職場や介護度の低い利用者が多い施設など、より働きやすい環境を求めて別の施設や事業所に移る方もいます。
さらに、介護職を続けるのではなく、まったく別の業種にチャレンジする方もいます。これは、介護職に不満を感じているよりも新たなキャリアに興味を持ったり自分のスキルを活かせる仕事を見つけたりした結果です。
結婚や出産などのライフイベント
結婚や出産、育児などのライフイベントを理由に介護職を辞める方もいます。結婚を機に遠方へ引っ越すことで通勤が困難になったり、出産や育児のために体力的な負担を減らす必要があったりする場合、現在の働き方を見直さざるを得なくなるでしょう。
そのため、夜勤のない日勤のみの職場へ転職したり、正社員からパート勤務へ切り替えたりする方もいます。
しかし育児の場合、保育園の送迎や子どもの体調不良による急な欠勤など仕事との両立が難しいと感じることがあると、周囲に負担をかけることを気にして退職を決意するケースもあるでしょう。
また、親の介護を理由に退職を選ぶ方もいます。介護職として働きながら自分の家族の介護をするのは精神的にも肉体的にも大きな負担となるため、やむを得ず離職する場合があるのです。
ハッシュタグ転職介護では、ライフスタイルに合った職場探しをサポートします。パートから正社員登用の実績が豊富な介護施設の求人や、時短勤務や柔軟なシフト対応で子育てと仕事の両立が可能な職場を提案します。
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介護職の退職の伝え方
退職の意志をどのように伝えればよいのか悩む方もいるでしょう。円満に退職するためには、感情的にならず冷静に伝えることが大切です。
また、引き留められた場合でも退職の意志をしっかり持ち、退職理由をポジティブに伝えることがスムーズな退職につながります。
退職を決めたら、まずは直属の上司に伝えましょう。先に同僚へ伝えてしまうと噂が広まり、思わぬトラブルを招くことがあります。
上司には事前にアポイントを取り、直接報告することが重要です。「○○という理由で退職します」と強い意志を示しましょう。
退職の理由を伝える際は、前向きな理由を伝えることがポイントです。職場の不満を理由にすると、上司から改善策を提案されスムーズに辞められないことがあります。
退職の申し出は遅くとも1ヶ月前までに行いましょう。法律上は2週間前の申し出で退職が可能ですが、介護職は人手不足のため、直前の申し出はトラブルのもとになります。
引継ぎや人員補充の時間を確保するため、遅くとも1ヶ月前、できれば2〜3ヶ月前に伝えるのが理想です。
介護職の円満退職のコツは?
退職を決めたものの、職場との関係を悪くせずに辞める方法を知りたい方も少なくないでしょう。円満退職のためには、いくつかのポイントを押さえることが大切です。
退職を伝える際に職場の不満をぶつけない
退職を決めた後、退職をスムーズに進め円満に送り出してもらうために職場への不満を口にしないことはとても大切です。
退職する本人は気持ちがスッキリしていても、一緒に働いてきた同僚や上司にとっては、決して気持ちのよいものではありません。不満を聞いた側はモチベーションが下がり、職場の雰囲気が悪くなる可能性もあります。
退職を伝えるタイミングに注意する
退職を伝えるタイミングは重要です。特に、年末年始やゴールデンウィーク、お盆などの長期休暇の時期は避けるようにしましょう。
この時期は施設が忙しく人手不足になりやすいため、転職をする自分自身にとっても採用活動が難しく転職活動が思うように進まない可能性があります。
また、同僚に迷惑をかけることを避けるためにも、繁忙期は避けることが望ましいです。退職のタイミングは落ち着いている時期や年度末が適しています。
逆に直前すぎると職場にとって迷惑になることがあるため、適切なタイミングを見極めることが大切です。
しっかりと引き継ぎを行う
介護職の退職では引き継ぎは重要な作業です。引き継ぎ内容はほかの業種に比べてシンプルですが、担当している利用者さんや業務に関する細かい情報を漏れなく伝えることが求められます。
個別の介護内容や注意点をきちんと引き継がなければ、利用者さんやそのご家族との信頼関係に影響を与えかねません。
後任者が何度でも確認できるように、業務内容や注意事項をリストアップし引き継ぎノートやパソコンのデータにまとめておくことが効果的です。可能であれば引き継ぎ作業を一緒に行うことで、実務を理解してもらいやすくなります。
退職後に連絡が来ることがないように、万全の引き継ぎを行い利用者さんや同僚に迷惑をかけないよう努めましょう。
感謝の気持ちを伝える
退職を伝える際、そして退職日にはこれまでお世話になった同僚や上司、利用者さんに感謝の気持ちをしっかりと伝えましょう。
特に、長期間働いてきた職場では感謝の言葉が円満退職への重要な鍵となります。お世話になった方々一人ひとりに、心を込めて感謝の気持ちを伝えることで退職後の良好な関係を築くことができるでしょう。
利用者さんに直接挨拶をするのは控えた方がよい場合もあります。困惑したり動揺したりする方もいるからです。どうしても挨拶をしたい場合は、代わりにその利用者さんのご家族に伝えるとよいでしょう。
ハッシュタグ転職介護ではキャリア相談から企業紹介、選考対策、入社後のフォローまで一貫して担当者が対応します。分業制の人材紹介会社とは異なり、迅速なサポートが可能です。特に医療・福祉業界でのスピーディーな転職を強みとしています。
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退職を引き留められた場合の対処法
退職の意志を伝えたものの、上司や職場から引き留められてしまいどう対応すればよいのか悩む方も少なくありません。
引き留めの理由や方法はさまざまですが、冷静に対応するのが大切です。円満に退職するための対応を理解しておきましょう。
待遇改善の話をされた場合
退職の意志を伝えた際、給料を上げる・勤務時間を調整する・配置転換をするなどの待遇改善の提案をされることがあります。一見、魅力的な申し出ですが実際に改善が実施される保証はありません。
上司が本気で引き留めようとしていても、最終的な決定権は経営側にあるため結果として約束が守られないことも少なくないのです。
引き留めに対しては「ありがたいお申し出ですが退職の意志は変わりません」とはっきり伝えましょう。
退職を先延ばししてほしいといわれた場合
退職の意志を伝えると「後任がいないから待ってほしい」「もう少し続けてほしい」と言われることもあります。
責任感の強い方程引き留めに応じてしまいやすいですが、後任がいない=辞められないという考え方は誤りです。本来、後任の手配は事業者側の責任であり退職を引き延ばされる理由にはなりません。
適切な対応として「○月○日まではしっかり務めます。それ以降は予定どおり退職します」と明確に伝えましょう。
退職日を先延ばししようとする場合はこちらから期限を決めて伝え続けることも重要です。希望退職日の1〜3ヶ月前に伝えるのが理想ですが、法律上は2週間前の通知で退職が可能です。
万が一、上司が合意しなくてもきちんと手続きを踏めば退職の自由は守られます。上司に遠慮しすぎず、自分の意志を貫くことが大切です。
取り合ってもらえない場合
退職の意志を伝えても上司が取り合ってくれないケースもあります。上に相談するといったまま放置されたり忙しさを理由に話を後回しにされたりすると、時間が経つ程言い出しにくくなります。
まずは上司が落ち着いている時間を見計らい「先日ご相談した退職の件ですがその後いかがでしょうか?」と再度確認してみましょう。
それでも反応が鈍い場合は部署の責任者や管理者、施設長に直接伝えることをほのめかしたり、頻繁に退職の話を持ちかけたりするのも効果的です。上司に遠慮しすぎると話が一向に進まない可能性があるため、毅然とした態度で伝えましょう。
脅しを受けた場合
退職を申し出た際に上司や同僚から脅しのような発言をされるケースも少なくありません。ほかの職場では通用しない、この程度で辞めるのかなど、退職者を罵倒するような言葉を投げかけられることもあります。
このような場合は「精神的に疲弊してしまったため退職します」と伝え、精神科の診断書を提出するのも一つの手段です。
また稀に「今辞められたら利用者に迷惑がかかる」「採用や教育に費用がかかっているのだから損害賠償を請求する」といった脅し文句が使われることもあります。
しかし、一般的な退職で従業員に損害賠償の責任が発生することはほぼありません。こうした発言には動揺せず「労働基準監督署に相談します」と伝え、必要なら実際に相談しましょう。
ハッシュタグ転職介護では過去の経験からの介護の仕事に対する不安や疑問を解消しながら、新たなスタートを切れる職場探しをお手伝いします。
給与や職場環境、人間関係などの希望を丁寧にヒアリングし、大手では難しい細やかなサポートで理想の転職を実現します。
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介護職の退職の流れ
介護職を退職する際は適切な手順を踏むことが大切です。急に辞めると職場に迷惑をかけたり、トラブルに発展したりします。
スムーズに退職するためには以下の4つのステップを順番に進めましょう。
- 退職の意志を伝える
- 退職届を提出する
- 引き継ぎを行う
- 最終出勤日を迎える
各ステップでの注意点を押さえておけば、無用なトラブルを防ぎ円満に退職できます。
退職の意志を伝える
退職の意思を伝える際はまず直属の上司に相談するのが基本です。先に同僚や他部署の方に話してしまうとマナー違反と受け取られたり、思わぬトラブルを招いたりするため注意しましょう。
また退職の意思を伝えるタイミングも重要です。就業規則や労働契約を確認したうえで、1〜3ヶ月前には伝えるのが望ましいです。
退職日は一方的な自分の都合だけで決めるのではなく、職場と相談し円満に進めましょう。
退職届を提出する
退職届は退職日が決定した後に提出するのが一般的です。事前に作成しておくことも可能ですが、会社によってフォーマットや提出方法が異なる場合があるため、上司との相談時に確認しておくとスムーズです。
提出書類が退職届ではなく退職願の場合もあるので、間違えないよう注意しましょう。
引き継ぎを行う
引き継ぎは退職後の職場の混乱を防ぐためにとても重要です。特に自分が一人で担当していた業務やレクリエーションの準備・書類作成など、ほかの職員がすぐに対応できない業務に関しては丁寧に説明しましょう。
有給休暇を消化する予定がある場合は、取得期間を考慮したうえで引き継ぎを進める必要があります。早めに退職の意思を伝え、計画的に引き継ぎを行うことで最後まで責任をもって業務を遂行できます。
最終出勤日を迎える
最終出勤日を迎えたら、まず職場の備品や身の回りの整理を行いましょう。社員証・名刺・健康保険証など返却が必要なものは事前に確認し、忘れずに提出します。
またロッカーや靴箱を整理し、次に使う方が困らないよう清掃を行うのもマナーの一つです。
退職に伴い、源泉徴収票や雇用保険被保険者証、離職票などの書類を受け取ります。これらの書類は転職や手続きに必要となるため、大切に保管しましょう。
退職当日に間に合わない場合は後日郵送されることもあるので、送付方法も確認しておくとよいです。
利用者さんへの挨拶は慎重に行いましょう。環境の変化に敏感な方もいるため、不安を与えないよう配慮が必要です。最終出勤日を気持ちよく終えられるよう、しっかり準備をしておきましょう。
退職の流れを把握できたら、転職の具体的なイメージもしていきましょう。
ハッシュタグ転職介護では求職者の希望を大切にし、適切な職場探しを支援します。給与や労働環境、人間関係まで丁寧にヒアリングし、一人ひとりに合った転職をサポートします。大手にはできない、きめ細やかな対応が強みです。
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転職先をさがすタイミングは?
転職を考えたとき、退職前に転職先を決めるべきか、それとも退職後にじっくり探すべきか迷う方もいるでしょう。
どちらの方法にもメリットとデメリットがあるため、自分の状況に合った選び方をするのが大切です。
退職前にさがすメリット・デメリット
在職中に転職活動を行うと、収入があるため金銭的な不安を感じずに落ち着いて転職先を選ぶことができます。さらに、社会保険や年金などの手続きもスムーズに引き継ぐことができるため、生活の安定を保ちやすくなります。
また、転職活動に時間をかけられるため希望に合った職場をじっくり探すことが可能です。
一方で仕事と転職活動を両立させる必要があるため、スケジュール管理が大変になります。面接の日程調整が難しく思うように選考が進まなかったり、履歴書や職務経歴書の作成、応募先の情報収集などの準備が十分にできなかったりすることもあるでしょう。
さらに退職予定日が何ヶ月も先になると、企業側が採用を見送るケースもあります。
退職後にさがすメリット・デメリット
退職後に転職活動をするメリットは転職活動に集中できることです。仕事の合間を縫って応募書類を作成したり、面接のスケジュールを調整したりする必要がないため準備をしっかり進められます。
面接の日時も柔軟に対応できるので企業側の都合に合わせやすくなり、選考がスムーズに進むでしょう。また、すぐに入社できる状態であれば即戦力を求める求人にも応募しやすくなります。
一方で退職後の転職活動は収入が途絶えるため、貯蓄がないと生活が厳しくなるかもしれません。転職が長引くと、焦りから希望条件に合わない職場を選んでしまうこともあります。
また、離職期間が長くなると企業側に「すぐに働く意欲がないのでは?」と思われ、不利になる可能性があります。
今の職場を円満退職して新たな介護の職場に転職したいなら
介護職を円満に退職するためには計画的な準備が必要です。退職の意志は早めに伝え、引き継ぎを丁寧に行いましょう。
転職活動は退職前に始めると経済的な不安が減りますが、退職後ならじっくり職場を選べます。それぞれのメリット・デメリットを考慮し、自分に合った方法を選びましょう。
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