介護職における男性の需要は?
介護業界における男性職員の需要は増えています。その背景には日本社会の少子化と平均年齢の上昇があります。
特に管理職として働く男性介護士は少なくありません。介護業界の現状と男性の需要について解説しましょう。
人手不足なので需要は増えている
日本社会の高齢化は、深刻な社会問題としてニュースで頻繁に報道されています。高齢化が進むことにより、日本の職場の中心を担う若者の割合はさらに減少していくでしょう。一方で、介護が必要な高齢者の割合が増える未来が見えています。
日本社会ではこの傾向がすでに強まっているので、介護職の需要は増加しています。人材不足に悩まされている介護施設は少なくありません。
この傾向は、特に都市部で顕著に見られます。高齢者は自動車の移動が少なくて済む都市部に集まる傾向があるからです。都市部では介護業界の深刻な人材不足が目立っています。
そのため、元来は女性に任せていた介護業界に男性職員が増えてきています。男性であることがメリットとなる業務においては、男性職員の需要が特に高まっているといえるでしょう。
管理者として活躍する男性は多い
介護業界では、管理職で勤務する男性が増えてきています。介護業界の管理職に男性が増えている原因としては、管理職になるための条件が関係しているといえるでしょう。
介護業界で管理職になるための条件は、その施設や業務によって異なります。しかし管理能力のある人材を確保するために、業務内容に合った資格や勤務年数を条件としていることが少なくありません。
なかには10年以上の勤務を条件としている場合もあります。長い年数の勤務ができる女性の人材はなかなか確保できません。
女性は私生活によって働き方が変わることが少なくないからです。女性にとっては、結婚や夫の転勤が仕事に大きな影響をおよぼします。出産を機に、主婦業に専念する女性もいます。
そのため、介護業界では管理職における男性の需要が高くなる傾向にあるのです。
男性介護職の現状や待遇
現在はこのように、介護職で働く男性が増加しています。その一方で介護業界で働く職員の割合は、依然として女性が多いことも事実です。
介護業界の男性職員の特徴としては、女性職員よりも給料が高めであることが挙げられるでしょう。介護業界における男性職員の現状と待遇について見てみましょう。
女性より少ない
介護業界で働く男性職員が増えてきています。その反面、女性職員と比べて男性職員が少ないのも事実です。2013年のデータによると、介護職員の男女比は以下の通りです。
- 男性正規職員:32.6%
- 女性正規職員:67.4%
- 男性非正規職員:14.0%
- 女性非正規職員:86.0%
非正規職員に比べて、正規職員は男性の割合が高くなる傾向が見られます。2013年の訪問介護職員の男女比率は以下のとおりです。
- 男性正規職員:23.7%
- 女性正規職員:76.3%
- 男性非正規職員:4.1%
- 女性非正規職員:95.9%
介護職員に比べると、訪問介護職員では男性の割合は低くなっています。また20歳未満~60歳以上を対象として年齢別の男女比においては、20歳~29歳および30歳~39歳のデータにおいて男性が女性を上回るという結果も見られました。
専門学校が増えて介護現場で働く男性も増えている
介護業界で働く男性職員が増えている要因には、介護の専門学校が増えてきていることも挙げられるでしょう。介護の専門学校に通うメリットとしては長時間の実習が経験できることと、介護福祉士を受験しやすくなることです。
介護福祉士を受験するための条件は複数ありますが、介護の専門学校に通えば2年間で受験資格が得られます。介護福祉士の業務としては利用者の生活介助のほかに生活援助・指導などが挙げられるでしょう。
介護業界の管理職になるには、介護福祉士の資格が必要になることも少なくありません。介護福祉士を取得していることにより給料がアップすることもあります。
また介護福祉士を取得することによって、介護の専門学校や養成施設の教員になることもできます。
給料は女性より高め
介護業界では、女性職員と比較して男性職員の給料が高くなっています。2018年のデータによると男性介護職員の平均年収は約3,640,000円、女性介護職員の平均年収は約3,260,000円となっていました。
平均月収で比較すると男性介護職員は約250,000円で、女性介護職員は約230,000円です。平均ボーナス額は男性介護職員が約580,000円、女性職員が約490,000円となっていました。
男性の平均給料が女性の平均給料を上回っている理由として、管理職についている男性が多いことが挙げられるでしょう。介護福祉士を取得したり長く勤務していたりする男性職員が多いので、このような結果が生まれているのです。
男性介護職の将来性は?
男性介護職の将来については、いくつかの明るい展望があります。日本の少子高齢化により、介護職の需要は今後も拡大すると考えられます。
介護職には力仕事が多く、男性が求められる場面があります。今後は給料が増える可能性もあるでしょう。男性介護職の将来性について解説します。
高齢者が増えているので将来性は期待できる
日本社会の高齢化現象には、大きく分類して二つの原因があります。一つ目は高齢者の人数の増加です。第二次世界大戦後の日本社会の特徴としては住環境の改善・食生活の改善・医学の進歩などが挙げられます。
1955年と2019年の平均寿命を比較すると男性は1955年で63.61歳、2019年で81.41歳でした。女性は1955年で67.75歳、2019年で87.45歳でした。
そしてもう一つの原因は少子化です。第二次世界大戦後の日本では戦後二度のベビーブームがありましたが、バブル崩壊後は経済的な理由で子育てが困難になる家庭が増えました。
また結婚年齢の上昇や、結婚しない男女が増えていることも大きな社会問題です。そのため、介護職の需要は今後も増加すると予測されます。
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力仕事などは男性の方が向いているので需要が高い
介護職は女性が中心になりやすい職場ですが、力仕事が必要な場面も多く、男性の活躍が期待されています。
介護職で力が必要な業務として、まずは利用者の移動介助があります。入浴や排泄の際には、利用者を持ち上げて移動しなければなりません。特に大柄な利用者の場合、小柄な女性では持ち上げが困難な場合もあります。
車椅子とベッドの移動でも利用者の持ち上げが必要になります。体力のある男性がいることによって、現場がスムーズに進むことがあるでしょう。
配膳や清掃、レクリエーション準備なども体力を要するため、これらを男性も担うことで業務の負担軽減につながります。
今後給与が増える可能性がある
介護業界では今後、給料が増える可能性があります。介護業界の給料の改善を目的とした政府の取り組みが始まっています。
2012年より介護職員全般の給料を改善するための支援制度が始まりました。2019年より、勤務10年以上の介護福祉士を対象とした支援制度も始まっています。
2021年には介護職員の待遇を改善するための交付金制度が制定されました。今後もさらなる介護業界の給料の改善を支援する制度が制定される可能性があります。
常勤介護職員の平均月収は2021年7月では207,167円、2022年4月では209,666円でした。非常勤の平均時給は2021年7月で1,160円、2022年4月で1,181円で双方とも上昇しています。
男性介護職の強み
介護業界は女性が多い職場ですが、男性も重要な役割を担っています。男性利用者の中には、同性の介護職員による介助を希望する方もいます。
男性職員がいることで、職場のバランスが取れる場合があります。体力が必要な業務には男性の方が適していることも多いでしょう。介護職における男性職員の強みについて解説します。
男性利用者の介護ができる
介護職には同性介助と異性介助という区別があります。特に男性利用者の中には、異性による介助を避けたいと考える方もいます。
しかし男性利用者でも、女性介護職員を敬遠する方がいます。身体介助には入浴介助や排泄介助も含まれます。
自分の恥ずかしい姿を異性に見せたくないという男性利用者もいることでしょう。女性介護職員が異性介護を敬遠する場合もあります。
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女性利用者に喜ばれる場合も多い
介護の現場では、男性職員が女性利用者の話し相手として信頼されることもあります。もちろん、入浴介助や排泄介助においては、男性職員が敬遠される場合もあるでしょう。
しかしそれ以外の介助や相談においては、男性職員の方がうまくいく場合も少なくないのです。女性同士の場合、性格の不一致から確執が起きてしまうとなかなか関係を修復できないことがあります。
こういった確執は介護利用者と介護職員の関係においても起こり得ます。若年者の介護職員に対しては、最初から信頼しない介護利用者もいるでしょう。
男性職員の場合、こういった確執が防げるケースが少なくありません。男性職員が誠実に対応することで、女性利用者との信頼関係を築ける場合があります。
力仕事の面で女性職員をカバーできる
利用者の移動介助は男性が優遇される力仕事だとすでに解説しました。介護職にはそれ以外にもスタミナが必要な仕事が複数あります。
介護職には残業・休日出勤・夜勤が発生する場合があり、体力が求められる場面もあります。
女性職員の中には、家庭の事情などで不規則な勤務が難しい人もいます。残業・休日出勤・夜勤が発生する職場では男性が歓迎されることも少なくないでしょう。
体力的な負担に慣れている方は、介護業界でも活躍しやすいでしょう。介護業界での仕事をお探しの場合はハッシュタグ転職介護へ一度ご相談ください。
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男性が介護職で働くうえでの注意点
介護業界は女性職員が多い職場ですが、男性が働く際には特有の課題もあります。
異性介護のむずかしさ・同僚女性との人間関係のむずかしさなどが挙げられます。これらの注意点について解説します。
異性への介護がやりにくい
介護業界において、異性介護の現場にはトラブルがつきものです。女性利用者の中には、入浴介助や排泄介助を異性に任せることに抵抗を感じる方もいます。一部の施設では、利用者の希望を尊重し、異性介助を避ける方針をとることもあります。
異性介助が行われている現場でも、恥ずかしさが続くことによって女性利用者の精神症状の悪化を招いてしまうことがあります。最初は異性介助が行われていても、途中から女性利用者が拒否することもあるでしょう。
また異性介助の現場にてセクハラ行為が行われたケースも過去に存在します。こういった背景もあり、女性利用者が異性介助に不信感を抱いている場合もあります。
職場の同僚に女性が多い
介護業界は女性職員が多いため、男性職員にとって職場環境に適応する工夫が求められることもあります。介護職では、清潔感のある身だしなみが求められます。肉体労働の現場で勤務していた方にはストレスとなるかもしれません。
職場ごとに独自の文化やルールがあるため、適応する姿勢が重要です。職場の雰囲気に馴染むためには、同僚とのコミュニケーションが欠かせません。
職場では、プライベートな話題に配慮することが求められます。休憩時間の会話には必要以上に気を遣わなければなりません。
女性職員が多い職場では、協調性やコミュニケーション力が求められることが多いです。しかしそういった能力が認められないと、人間関係がむずかしくなるケースもあります。
男性が介護職へ転職する場合のポイント
介護職に転職を考える際には、職場の環境が自身に合っているかを確認することが重要です。
働きやすい職場や業績が評価されやすい職場を探すことも重要でしょう。男性が介護業界に転職する際のポイントを解説します。
更衣室などの職場環境をチェックする
男女雇用機会均等法により、性別を理由に採用を制限することは原則として認められていません。しかし介護職には、男性を積極的に起用できない現場も存在します。
一部の施設では、利用者の希望を尊重し、同性介助を原則としている場合があります。
介護施設によっては調理業務を含む場合があり、求められるスキルが異なります。
施設によっては男性職員の数が少なく、更衣室などの設備が十分でない場合もあります。事前に確認するとよいでしょう。
職場ごとに採用の基準が異なるため、事前に求められるスキルや経験を確認することが大切です。
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男性職員がいる職場を探す
女性中心の職場で働くメリットは複数あります。その反面で、男性職員が一定数いる職場を選ぶことで働きやすさを感じる場合もあります。
職場での人間関係では、お互いに配慮することが重要です。職場では、ハラスメントにならないよう注意することが求められます。
介護職の男女比率は現場によって異なります。男性の比率が多い職場を探すことも選択肢の一つとなります。
管理職などキャリアアップしやすい職場を選ぶ
介護職でキャリアアップを目指す方法として、まずは資格の取得が挙げられるでしょう。介護職員初任者研修は介護職の入門編の資格です。
経験を積むと介護福祉士・ケアマネージャー・認定介護福祉士といった資格を受験できます。介護福祉士は実務経験3年、ケアマネージャーと認定介護福祉士は介護福祉士の取得後5年の実務経験といった必要条件があります。
さらにはマネジメント・スキルを付けていくことにより、管理職など待遇のよい業務に関わることも可能になるでしょう。
介護職への転職を考えている男性は人材紹介会社に相談しよう
介護職における男性の需要と転職の際のポイントについて解説しました。介護職は男性でも転職できる業種です。そこには複数のメリットもあります。
ただし、介護職は女性が多い職場であるため、働くうえで配慮すべき点もあります。介護職への転職は専門家のアドバイスを受けるとスムーズに進むでしょう。
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